【第2回】カゴ落ちメールの開封率を5%あげてみた!

杉本真以

こんにちは、Ve Japanの杉本真以です。
先月、第一回を書いてそのままお蔵入りになるかなとおもっていたのですが、無事に第二回を迎えられて嬉しく思います。
カバー写真を工夫したほうが良いというアドバイスを編集部の方からいただきましたので、変えてみましたがどうでしょう・・・。

【第1回】集客だけで満足していない?Web接客・離脱防止篇
https://www.ecnomikata.com/column/10935/

この調子で、第三回と続けられるようネタを探しつつ、もし「こんなこと聞きたい!」などあれば、お気軽にご連絡ください。
さて、本日は最近よく言葉を聞くようになった「カゴ落ちメール」について書いてみようと思います。
みなさまメールマーケティングはお得意ですか?

カゴ落ちメールってなに?

 さて、そもそも「カゴ落ちメール」とは何でしょうか。「カゴ落ち=フォームページ落ち」と言っても良いかもしれませんが、「フォーム入力途中で離脱してしまったユーザー」と今回のコラムでは定義しましょう。

 フォームの離脱数をいかに減らすか・・・私もよく営業でクライアント様とお話する機会が多いのですが、ほぼ全てのクライアント様が口を揃えって仰っています。もはや、これは永遠の課題なのではないかと思ってしまうくらいです。最近、色々なEFOツールや施策がありますよね。

 さて、弊社ツールでいうとVeContactがいわゆる「カゴ落ちメール」機能にあたるのですが、上記で説明した通り、フォーム入力途中で離脱してしまったユーザーに対して、指定した時間(※デフォルト30分後)にフォローメールを送ります。
ちなみに、フォームがあればECサイト以外でもご利用頂けますよ!と宣伝。

 VeContactの開封率は約50%です。通常のダイレクトメール(以下DM)より高いのではないでしょうか。

 そもそもDMと違って、カゴに商品入れ、且つフォームの入力で離脱するユーザーを対象にメールを送っているので簡単に比較はできないのですが・・

 ただ、カートに商品を入れているユーザーは、購入のモチベーションが高いので開封率も比較的高くなるのではと考えています。あとはリマインド効果もありますので、ユーザーにとっては「あ、そうだった!」と思い出させることもできることから、メール送信数からのコンバージョン率は5~6%もあるのです!

開封率を上げるには件名を●●せよ!

 Veは現状の開封率に満足はしていないので、あるEC系クライアント様と協力して「件名の長さ」によってどれくらい開封率が変化するのかを調べてみました。そのパターンはこちらです。

《カート情報有りメール》
パターンA:【●●●(クライアント様名)】ご訪問ありがとうございました。(クライアント様名+17文字)
パターンB:カート内の商品をお送りいたします。(全角17文字)

《カート情報なしメール》
パターンA:【●●●(クライアント様名)】ご訪問ありがとうございました。(クライアント様名+17文字)
パターンB:お買い忘れはありませんか?(全角13文字)

 私も毎日何十通もDMが届くのですが・・ほぼタイトルで見るか見ないかを無意識に判断しています。そして、恐らく全ての方が予想しているとは思いますが、テストの結果は下記の通り、

《カート情報有りメール》
LOSE パターンA:【●●●(クライアント様名)】ご訪問ありがとうございました。(クライアント様名+17文字)⇒開封率51.14%
WIN パターンB:カート内の商品をお送りいたします。(全角17文字)⇒開封率58.18%(7.04%UP↑)

《カート情報なしメール》
LOSE パターンA:【●●●(クライアント様名)】ご訪問ありがとうございました。(クライアント様名+17文字)⇒開封率 40.48%
WIN パターンB:お買い忘れはありませんか?(全角13文字)⇒開封率44.68%(4.2%UP↑)

 小さな違いですが、大きな結果の違いが出ました。これは、直ぐに試してみる価値ありです。ちなみに、この仮説は日本だけでなく世界でも共通しているようです。こちらを御覧ください。10,000通のメールを分析し、件名の長さによってどのくらい開封率の違うのか調べたデータがあります。

【まとめてみると】
・~15文字以内のタイトル:開封率52%
 サンプル:お買い忘れはありませんか?
・16~30文字のタイトル:開封率43%
 サンプル:カート内の商品をお送りいたします。
・31~45文字のタイトル:開封率42%
 サンプル:【Ve Japan公式】サイトへのご訪問ありがとうございました。
・45文字以上のタイトル:開封率42%
 サンプル:【Ve Japan公式】サイトへのご訪問ありがとうございました!あなたが見ていた商品がかえいふぁおn・・・・・

実際にモバイルで見ているユーザーのデータは次のページへ

モバイルで見ているユーザーにも最適化を

 2015年のデータになりますが、およそ68%のユーザーはメールをモバイルで見ています(※VeContactの場合)。「短いタイトルで完結に」に加えて、「メールを受け取るユーザーはモバイルで見ている」というのも影響しているのではないかと個人的には考えています。ちなみにiPhone6でgmail(メールアプリ)を見ると、タイトルは全角で22文字、半角で36文字が表示されます。

 できるだけ、この文字数に収めた方がメールの開封率があがるのかもしれませんね。
 
 みなさま、今のメールの件名の長さはどうなっていますか?もし、まだ試したことない方は一度施策の一つとして取り入れてみてください。

おまけ

 日本ではあまり見かけませんが、件名には相応しくない絵文字ランキングをご紹介します。

 面白いですね。もし件名にこの絵文字が入っているメールを受け取ったら、担当者の方に教えてあげてくださいね。その絵文字、使わなければ開封率上がるかもしれませんよと。


著者

杉本真以 (Sugimoto Mai)

神奈川出身の88世代。社会人で東京デビュー。
新卒でレバレジーズ株式会社に入社、人材営業とWebディレクターを経験。
その後、知り合いの会社を手伝い、縁があり外資系スタートアップVe Japanに入社し、セールスとPRを兼務。
同僚のスペイン人顔負けの、明るさとクレイジーさを持ち合わせたベンチャーウーマン。
通称:ちんまい