【第3回】失敗しない広告選び5つのヒント! ~やるなら今!年末年始商戦を徹底攻略~

白川 賢

12月のボーナス商戦、クリスマス商戦、歳末商戦、年が明ければ初売り商戦と、年末年始はEC業界にとってもかき入れ時ですね。お客さまの財布のひもは緩みっぱなしです。だからといって、黙っていてもモノが売れるわけじゃありません。嬉しい悲鳴となるか、文字どおり悲しい悲鳴となるかは、お客さまにどうアプローチするかにかかっています。

2017年を気持ちよくスタートさせたい皆さん、必見です! 本コラムでは、年末年始の顧客行動を徹底解剖し、見込み顧客を取りこぼすことなく、購入につなげるためのヒントをたっぷりご紹介します。

【第1回】ホリデーシーズン、お客さまはどう動く?
https://www.ecnomikata.com/column/12405/

【第2回】迷えるお客さまにこそ「おもてなし」を!
https://www.ecnomikata.com/column/12597/

年末年始の迷えるお客さまを狙うなら今がチャンス!というお話を、第1回はレコメンドの観点から、第2回は競合対策の観点からしてきました。3回完結のこのシリーズ。最終回は、トレンドを踏まえた最適な広告選びに迫ります。

知らないと取りこぼしにつながるトレンド(1)

 知らないと取りこぼしにつながるトレンド(1)

スマートフォンの普及に伴い、モバイル利用率は増加の一途をたどっています。そのモバイル利用率が、さらにぐーんと伸びる時期があります。2015年-2016年のグラフ(上表)を見てのとおり、年末年始です。このトレンドに冷静に対応できるだけの準備はありますか? 十分な広告予算は確保できていますか? 知っているのと知らないのとで差がつく、大事なポイントですね。

知らないと取りこぼしにつながるトレンド(2)

知らないと取りこぼしにつながるトレンド(2)

増えているのは、モバイルで「閲覧する」人たちだけではありません。モバイルで「購入する」人たちも増えています。少し前は、モバイルでの買い物に抵抗感を示す人も少なくありませんでしたが、今や当たり前。どうかすると若い人たちに、「なんで買わないの?意味わかんない」とおじさん扱いです。でも、確かに時代はモバイルなのです。

日本のECサイトにおけるモバイル取引の割合は、なんと52%で世界一! ECサイトにおけるモバイル経由の売上がデスクトップ経由の売上を上回っているのも、世界中で日本とイギリスだけです。(2016年1月~6月のデータ)

知らないと取りこぼしにつながるトレンド(3)

知らないと取りこぼしにつながるトレンド(3)

さらに注目すべきなのは、オンラインで買い物をするときに、デスクトップPCのほか、モバイルやタブレットなど複数デバイスを組み合わせた「クロスデバイス」の活用が進んでいる点です。つまり、最終的にモバイルで購入した人も、デスクトップPCで購入した人も、購入前は別のデバイスで同じECサイトを閲覧している人が多いのです。その数は、全体の47%にも上ります。

みなさんの施策は、デバイスごとに分断されていませんか? 必要なのは、「人」を軸とした施策です。お客さまの行動を、デバイス単位ではなくユーザー単位で追いかけるのです。そして、一人ひとりの興味・関心に合わせたレコメンドをデバイスをまたいでシームレスに行い、最終的に購入に至るよう働きかける必要があります。

“売れる”オンライン施策のヒント

「言うは易し、行うは難し」と思われた方へ、最後に“売れる”ECマーケティングに欠かせない5つのポイントをご紹介しましょう。

1.適切なチャネルを選択する
「魚のいるところで釣りをせよ」と言われるように、適切なチャネルを選び、適切なタイミングで接触を図りましょう!

2.クロスデバイスに対応する
複数デバイスを使って購入検討を進めるお客さまに対応するため、モバイル、デスクトップPC、タブレット向けに最適化された広告キャンペーンを実施しましょう!

3.お客さまをより深く知る
確かな情報に基づく戦略を展開するために、お客さまがどんな人で、何を購入したいのか、どのタイミングで購入したいのかを知る努力をしましょう!

4.明確なアピールで行動を喚起する
見込み客に商品を思い出してもらい、もう一度サイトを訪問してもらうために、広告の訴求内容や購入ステップは明確にしましょう!

5.KPIを設定する
何をもってキャンペーンの成功とみなすのか、会社全体で見解を一致させ、ゴールを明らかにしましょう!

今回のコラムで紹介したトレンド、ECサイトを取り巻く環境、“売れる”ECマーケティングのヒント詳細は、下記のページからダウンロードすることが可能です。2017年のオンラインマーケティング施策を考えるにあたって、是非ご一読ください!
http://bit.ly/2d2dBVO


著者

白川 賢 (Ken Shirakawa)

Criteo K.K. Mid-Market Sales Japan Manager

広告代理店を経て、2015年までの10年間サイバーエージェント メディア部門に在籍。自社メディアAmebaやMicroAdを活用して、大手飲料・日用品メーカー・総合/ファッション通販・健康食品など多様な業種のWEB広告プロモーションを経験。Ameba広告部門局長として広告営業・広告商品開発に携わり、2009年にはAmeba初のメディア黒字化に貢献。その後Amebaゲーム部門事業部長、ファッション系サービスVASILY社での広告事業部長を経て現職。現在はダイレクトセールスチームマネジメントとして、企業のサイト立ち上げアーリーステージから収益安定化までのサポートを通じたSMB市場の拡大を実現したいと考えている。

Criteo:http://www.criteo.com/jp/
Criteo関連資料:http://bit.ly/2d2dBVO