【第3回】越境EC- 書類作成でスムーズな通関を実現

はじめまして。フェデックス ストラテジックセールスチームの濱中康至（はまなか　やすゆき）と申します。弊社は国際航空貨物を専門に扱う輸送会社で、世界220を超える国と地域への発送をお手伝いしています。

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商品を海外のお客様に無事に届ける為にも、「正しい書類準備」は重要です。
今回は、国際貨物の出荷に必要な書類とスムーズな通関のための書類作成のポイントをお話ししたいと思います。

国際貨物の出荷に必要な書類

海外へ発送する商品の送り先によって、必要な書類や支払う関税その他税金などが異なります。越境ECを行う上では、送り状の他に税関申告用にコマーシャルインボイスが必要となります。
　
国際貨物の出荷に必要な主な書類は以下です。

①　国際航空貨物運送状
貨物輸送には、国際航空貨物運送状を用意することが義務づけられています。　
荷受人の正しい住所と連絡先の詳細、出荷する品目詳細などを記入します。

②　コマーシャル・インボイス
コマーシャル・インボイスは、書類以外の貨物の輸出通関の際に税関へ提出することが義務づけられており、相手国の輸入通関の際にも必要となる重要な書類です。不備があると通関で荷物が止まることがあるので正確に記入することが必要です。

コマーシャル・インボイスに記入すべき事項：
1. 品目の詳細　
2. 素材・材質
3. 使用用途
4. どの部分に使われるのか
5. 個数、数量単位、重量　＊本、式、組、ヤード（pieces, sets, pairs, yards）等
6. 決済通貨、単価、合計金額　＊商品単位あたりの価額
7. 原産国　＊製造された国名を記入

品名詳細の書き方：
コマーシャル・インボイスに品名詳細を記入する際、「Gift」「Sample」「Parts」などの記載だけでは内容が不明なため、通関手続きに遅れが生じる場合があります。スムーズな通関のためにも、

●どのような商品か（キャラクター名など呼称、セットの表記はNG)
●何のサンプルか
●どのような機械の部品か

を具体的に書くことが必要です。

<品名詳細の書き方見本例>

通関での遅延理由

通関での遅延の多くは、輸入通関時にその商品が、どのHSコード（輸出入統計品目番号）に分類されるか不明なことが主な原因です。

商品は星の数ほどあり、税関でその商品が一体何であるのかを見分けるのは時間を要します。また、商品名だけでは何の物品か全く推測もできません。通関手続きがスムーズに行われるように、コマーシャル・インボイスに用途や材質等の貨物の内容をできるだけ詳しく書きましょう。

次回は、関税の調べ方についてお話する予定です。

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