【第6回】「動画」でクリック率=8倍を実現!ハウステンボス株式会社(♠欲しい!をもたらす表現マジック)

幅 朝徳

 ゲーム産業という異業種からやってきた、EC業界の「新参者」がお届けする、ボーイ・ミーツ・ガール風コラム。ゲーム業界で培った最先端技術で、EC業界に新風を巻き起こします。
消費者のみなさんに「欲しい!」と思ってもらえるための、まるでマジックのような表現や手法を、実際のユースケースや豊富なデモとともにご紹介。

「ないものだらけ」の、まるで牢獄のような「スマホ動画」の世界を、ミドルウェア技術のチカラで解放します。
マジックは、タネ明かしよりもパフォーマンスのほうが好き!という方にはピッタリなコラムです。毎号、カップヌードルの待ち時間くらいで読めるボリュームでお届けします!

CRI・ミドルウェア
エヴァンジェリスト
幅朝徳

【第5回】〜動画コンテンツを1000倍の人に観てもらう方法〜
https://www.ecnomikata.com/column/13391/

【第4回】〜ラスベガスで感じた世界EC潮流 (CES2017報告)〜
https://www.ecnomikata.com/column/13078/

【第3回】〜「スマホウェブ or スマホアプリ」?〜
https://www.ecnomikata.com/column/12782/

【第2回】〜動画がECに効く3つの理由とは?〜
https://www.ecnomikata.com/column/12425/

【第1回】〜ゲーム産業からこんにちは!〜
https://www.ecnomikata.com/column/11973/

前回の記事からずいぶん時間が経ってしまいました、久しぶりの更新です。

本コラムコーナーでは、これまで「動画」のさまざまな活用方法について、ご紹介してきました。第6回目となる今回からは、ベストプラクティスをご紹介してまいります!

第一弾は、スマホ向けサイトに最適なカタチで「動画」を導入し、クリック率を最大8倍にまで向上させた、ハウステンボス様。

同社の現サイトはいわゆるECではないものの、「動画の効果的な導入」という、ブランディングや集客を目的としたサイトと、ECサイトのどちらにも共通する課題に真っ向から向き合い、次々と成果を出されております。

「動画を採り入れたいけれど、効果的な方法が分からない・・・」
「すでに動画を導入したけれど、思ったほど効果が出ていない・・・」

そんな方には必見の内容となっています。
3分ほどでお読み頂けますので、ぜひご一読ください。

※今回は、インタビュー対話形式でお届けします。


【取材のお相手(お客様)】
ハウステンボス株式会社
マーケティング部 宣伝課
野中 久美子 氏

【聴き手】
株式会社CRI・ミドルウェア
幅 朝徳

マルチなターゲット層に訴求するためのWebサイト運営

野中久美子 氏(ハウステンボス)

CRI:
まずは、ハウステンボス様のWeb運営のKPIを教えて下さい。

野中氏:
はい、シンプルですが、WebページのPVをいかに向上させるか?に尽きます。

CRI:
ECだとWebが売上に直結しますが、ハウステンボス様の場合は異なりますよね。

野中氏:
はい。ただ、WebのPVと来場者数は、はっきりと連動しています。

CRI:
といいますと?

野中氏:
WebのPVがUPすると、来場者数も比例して増えます。そのため、Web運営チームのミッションである「PVをUPさせること」がそのまま来場者数の増加につながります。例年、傾向分析をしていますが、この法則は共通しています。

CRI:
Web運営にあたって、心がけていることはどんなことですか?

野中氏:
すべての客層に合わせたコンテンツを用意して、おもてなしをする、という点です。

CRI:
すべての客層、ですか?

野中氏:
はい。ハウステンボスが対象としているお客様は、シニアからファミリー、そして、若い方まで、非常に幅広くなっています。
正直、立地条件的には厳しいですが、それでも足を運びたくなるようなコンテンツをいかに作成し、提供するかを重視しています。

CRI:
トップページにも、ヨーロッパの街並みやお花、アトラクションやイルミネーション、VRなど、かなりバラエティに富んだコンテンツが並んでいますが、そういう理由だったんですね。

野中氏:
一見、ゴチャゴチャした印象を受けるかもしれませんが、敢えてそのようなサイトにしています。他のテーマパークと比較されることも多いですが、ハウステンボスならではの魅力を積極的に発信しています。

たとえば、「チューリップ祭」や「バラ祭」など、シニア層にアピールの強い要素をタイムリーに掲載しています。一方で、ファミリー層には、VR系のアトラクションやプールを訴求するなど、客層に合わせたコンテンツやイベントの情報を発信するようにしています。

CRI:
アクセスされる端末のSP/PC(スマートフォン/パソコン)比率はどうなっていますか?

野中氏:
それが、おそらく当社ならではの傾向だと思うのですが、SP/PC比率が「季節」によって変動するんです。

CRI:
なるほど、季節によって年齢層や客層が変化するからですね?

野中氏:
そのとおりです。通常だいたい、訪問者はスマホの方がPCより多いのですが、夏はファミリー層が中心になるため、さらにスマホの割合は10%程度増加します。一方で、5〜6月はシニア層が増え、シニア層でのSP/PC比率は半々くらいになります。季節によってWebへの訪問者傾向も動的に変わるので、常に何が注目されているか、どのような客層が訪れているかを意識して運営しています。

CRI:
季節の変化を想定した年間計画が決まっていて、そのとおりに運営するイメージですか?

野中氏:
Webに限らず、ハウステンボスは、常に状況に応じて臨機応変に対応していくカルチャーです。一度決めてやってみたことも、効果を見ながらどんどん変えていきます。Webについても、最大の効果が得られるよう、短いスパンで試行錯誤を繰り返していきます。

スマホ動画の積極的な活用手法に迫る

「Youtubeとくらべても、動画コンテンツに圧倒的な自由度がもたらされたことが、導入の決め手」と、野中氏

CRI:
動画も積極的に活用されていますね?

野中氏:
はい、以前はもっぱら「世界観を伝える」という目的のために、YouTubeに動画をUpし、自社Webにタグで埋め込んで運用していました。

CRI:
半年前から『LiveAct® PRO』をスマホ向けWebに導入されていますが、以前とはどんな点が変わりましたか?

野中氏:
従来の動画ですと、来訪者が再生ボタンを押さないと再生開始されないですし、全画面再生になってしまったり、動画プレイヤーアプリが立ち上がったりしてしまいます。オウンドメディアのWebとしては、これらは大きなデメリットです。

『LiveAct® PRO』によって、自動再生やスクロール操作に連動した再生ができるようになったこと、さらに、全画面ではなくページ内でインライン再生できることは、お客様に視聴しやすい環境につながりました。

CRI:
Web運営面での効果については、いかがですか?

野中氏:
YouTubeによる動画埋め込みですと、動画をタップするとYouTubeに遷移してしまいます。『LiveAct® PRO』であれば、動画そのものにリンクを設置できるので、とても便利です。
動画を、単に世界観を伝えるための表現としてだけではなく、アクセスして欲しいページへの「導線」として活用できることで、大きな効果がえられました。

CRI:
具体的には、どのような効果がありましたか?

野中氏:
はい。ハウステンボスのWebでは『LiveAct® PRO』を使って、2種類の動画を使い分けています。
「大きな動画」と「小さな動画」です。それぞれ、目的も効果も異なります。

CRI:
詳しく教えて下さい。

野中氏:
「大きな動画」は、その名の通り、画面横幅いっぱいに広がるイメージ動画です。
『LiveAct® PRO』を使うと、1ページに複数の動画を同時に掲載/再生できるので、3〜4種類の「大きな動画」を設置しています。
「大きな動画」の目的は、そのコンテンツの具体的な中身をわかりやすく伝えるという点です。

CRI:
なるほど。では「小さな動画」とは?

野中氏:
はい、イベント告知など、テキストベースのヘッダの頭にある、正方形の小さな「サムネイル」です。
従来は静止画のみでしたが、『LiveAct® PRO』によって、動画によるサムネイルが実現できるようになりました。
これを「小さな動画」と呼んでいます。

CRI:
クリック率に変化はありましたか?

野中氏:
コンテンツにもよりますが、静止画に比べて、動画サムネイルの場合は、オーガニックに「約3〜8倍」のクリック率の向上がありました

CRI:
それは凄いですね。

野中氏:
『LiveAct® PRO』を使ってみて感じたのですが、動画コンテンツを扱う際に、動画のサイズ(注:解像度やアスペクト比)を自由に変えられるのが、とても便利だと思いました。
これまでは、動画というと、決められた縦横サイズしか選べませんでしたので。これにより、活用範囲が広がりました。

CRI:
ちなみに、ページ内に複数の動画を掲載されていますが、やっぱり上のほうに設置された動画のほうが再生回数が多いですか?

野中氏:
いいえ、掲載順序よりも、コンテンツの中身によるところが大きいです。つまり、下の方にある動画のほうが再生回数が多いことは、よくあります。

動画制作から掲載までのワークフロー

「動画もサイト運営も、季節に応じて変化する顧客層にあわせて柔軟に対応することが最重要」と、野中氏

CRI:
動画の企画・制作からWeb掲載までのワークフローを教えて下さい。

野中氏:
当社では、動画制作はすべて社内で完結しています。まず動画チームが動画コンテンツを制作します。内容チェックのうえ、承認が下りれば即、『LiveAct® PRO』の動画データに変換し、Web上に掲載します。

CRI:
掲載後の流れはどうなりますか?

野中氏:
はい、掲載後の動画のPV数などに問題がある場合、検証を始めます。キャッチコピーに問題があるのか、それとも、動画の構成に問題があるのか?などです。
また、『LiveAct® PRO』動画とGA(GoogleAnalytics)との連携により、日々、動画についても最大のパフォーマンスが出るようにチューニングを続けています。

CRI:
『LiveAct® PRO』はスムーズに導入できましたか?

野中氏:
最初の導入時は、分からないことばかりで、たくさんの質問をさせていただきましたが、サービスの開発者とサポートの担当が一緒の方なので、問題点や課題の解決を気軽に相談して進めていくことができました


CRI:
最後に、ハウステンボスに興味のある方へ、メッセージをお願いします。

野中氏:
ハウステンボスは、季節ごとに楽しみ方が全然違ってきます。
春に来場された方でも、別の季節にはまったく楽しみ方が変わるので、ぜひ、それぞれの季節でのハウステンボスを体験して頂きたいです。
「一度でいいから来て欲しい、一度来てもらえると繰り返し来たくなる」それが、ハウステンボスです。

CRI:
野中さん、今回はありがとうございました。



・・・いかがでしたでしょうか?
今後の「動画活用」のご参考になりましたら、幸いです。

Stay Tuned…

それでは次号【第7回】のコラムでお会いしましょう。
みなさんのビジネスが、ドラマティックでマジカルなものになりますように!

著者

幅 朝徳 (Haba Tomonori)

学習院大学卒業後、CSK総合研究所に入社。ゲームプランナーを経て、現CRIに創業期から参画。任天堂・ソニー・マイクロソフトの家庭用ゲーム機向けビジネスに従事する傍ら、モバイル事業の責任者としてスマートフォン向けの新規事業立ち上げを行う。その後、ゲームで培った技術やノウハウを異業種に展開すべく、大手製薬会社向けのSFAシステムを開発、業界シェアNo.1を獲得。最近は、大手電機メーカーへのコンサルティングや異業種領域での「動画の活用手法」のエヴァンジェリスト活動などを手掛ける。

2016年10月、満を持して、EC業界でのミドルウェア事業をスタート。

Web上のあらゆる動画を手軽に扱うことのできる技術「LiveAct PRO」や、MP4等の動画ファイルサイズが画質そのまま半分になる「DietCoder」など、EC業界でも急速にニーズが高まりつつある技術やソリューションの研究開発や事業推進のために、多忙な日々を送っている。

Web動画ソリューション「LiveAct PRO」:http://www.cri-mw.co.jp/liveact/
CRI・ミドルウェア:http://www.cri-mw.co.jp/

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