今秋開始、ポンパレモールからeBay出品で世界へ

ECのミカタ編集部

ポンパレモール、tensoのサポートでeBayへ出品可

 イーベイ・ジャパン株式会社(以下、eBay)と tenso株式会社(以下、tenso)、およびオンラインショッピングモール「ポンパレモール」を運営する株式会社リクルートライフスタイルが業務提携契約を締結したと発表。目的は、国内のポンパレモール出品者が「tenso」のサポートのもと、簡単に「eBay」を通じ越境ECに挑戦できる環境を整える為だ。

 本格的なサービス開始は2016年秋から。基準をクリアした「ポンパレモール」出店店舗は、 tensoの越境ECオペレーションノウハウを生かし、約190の国と地域でサービスを展開するオンライン・マーケットプレイス「eBay」への出品が可能となる。

 ちなみに、「ポンパレモール」は出店型、「eBay」は出品型のモールとなる。

 経済産業省が先月発表した「電子商取引に関する市場調査」によると、2015年から2019年までの間に日本では約1.5倍、米国では約1.6倍、中国では約2.9倍の規模となると試算されており、日米中三カ国間における越境ECによる購入総額合計は、2019年までに約6.6兆円にまで拡大する可能性があると発表されており、今後も越境EC市場の成長スピードは衰えることがなさそうだ。

 こうした結果が出ていることからも、「ポンパレモール」は日米中の3か国に注目している。先月にはアリババグループが運営する中国の総合オンラインショッピングモール「Tmall Global(天猫国際)」での出品準備を発表、「ポンパレモール」出店店舗は基準をクリアした商品を初期費用ゼロ・固定費ゼロで出品することができるというような、中国向け越境EC進出が行える環境を整えた。(https://ecnomikata.com/ecnews/9649/)

 一方で、「eBay」は、国内出品者が商品を海外へ販売するための越境ECプラットフォームとしても成長をしており、今回、「ポンパレモール」「eBay」 双方の「国内出品者がより越境ECにてビジネスを展開しやすくなるようサポートしたい」との目的が一致し、マーケットプレイス間での連携の協議がスタート。

 そして、その協議の中で、1,350以上の国内ECサイトと連携し、海外販売のための翻訳・荷物の検品・発送の代行・カスタマーサポート等をサポートしている 「tenso」とも提携することで、国内出品者(ポンパレモール出店者)がよりスムーズ越境ECに進出できると考え、3社での業務提携に至った。

 販売商品に関しては、過去の実績から売れ筋となるカテゴリを予想し順次対応を予定しており、「ビューティ&ヘルス」「カメラ」「メンズシューズ」などを検討しているとのこと。「ポンパレモール」出店店舗にとっては、越境EC進出の大きなチャンスを迎えることとなりそうだ。

 国内のモールと言えば、楽天株式会社「楽天市場」、ヤフー株式会社「Yahoo!ショッピング」、アマゾン ジャパン合同会社「Amazonマーケットプレイス」が市場をリードしているが、ここにきて「ポンパレモール」も越境ECという方向で新たな動き、そして可能性を見せてきた。今後、越境ECを通して、そうした先行しているモールの企業に、どう存在感を出し、挑んでいくのだろうか。その挑戦を応援していきたい。

 越境ECに挑戦したいと考えながらも実現にまで至っていなかったEC店舗にとっては、今回の3社の業務提携が越境EC挑戦への新たなレールとなることだろう。進む先に何が待っているかはわからないが、必ずそこで学べることは大きい。今年の秋は「ポンパレモール」から目が離せない。

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