【後編】nihao pay導入「TableSolution」の正体

ECのミカタ編集部

 これは、とある訪日外国人の嘘のような本当の話。これがどうECに繋がるかは、下記の話の場面を、読みながら、思い浮かべて欲しい。

 ある日、訪日外国人が本場のマグロが食べたくて築地を訪れた。築地をしばらく歩いていると、マグロの絵が書いてある店舗に到着した。マグロが食べたい一心でそこに入り、店員に「Tuna!Tuna!」と注文した。しかし、そこは立ち食いそばの店舗であり、マグロが置いてあるわけがない。絵は、マグロではなく、かつお節であった。店員は訳が分からないまま、そばを出した。おそらく、この訪日外国人は帰国して友人にこう言うだろう。

 「日本はサービスが悪い国だ。」

 こういった事態も、実は、ネットを使ったビジネスのヒントになりうるのだ。今から話す「TableSolution (テーブルソリューション)」というサービスを使えば、それも減少していく。そう、株式会社VESPER 代表取締役社長 谷口優氏は胸を張る。これは何も築地の店に限らず、飲食店であればどこでも起こりうることだ。それを防ぐために、「TableSolution」というサービスが誕生した。このサービスには【前編】で紹介した「nihao pay」が導入されている。

従来の予約を覆す新しい予約の仕方

従来の予約を覆す新しい予約の仕方

 前述のような事態を防ぐためにはどうすれば良いのだろうか。その解決策となり得るのが”事前に予約をする”ということだ。

 株式会社VESPER(以下、VESPER)が運営する「TableSolution」は、レストランの予約・顧客管理やPOSデータ連携による顧客分析を様々なデバイスで一元管理できる飲食店向け管理システムである。これにより、レストラン業界の効率と生産性を向上させ、レストランにとっても、顧客にとっても「最高のレストラン体験」を実現する。

 従来”予約”というものは、顧客にとっても店舗にとっても手間のかかるものであった。飲食店の予約であれば、ガイド本やインターネットで行きたい店舗を探し、そこに表示されている電話番号に電話をかけ、店員と「この日のこの時間にこの人数で予約したいです」「しばらくお待ちください、確認してまいります」というやり取りをし、店員が予約情報を確認、そこで席が空いていれば初めて「予約」という形になる。電話ではなくインターネット上のフォームなどから予約できる場合でも、この確認の手間は同様で、露出媒体を増やし、予約の受付が複数になればその分管理の手間が増える。

 また、予約の変更、キャンセルなどが発生すれば、管理はどんどん煩雑化していき、ミスも起きやすくなる。もし、これらの情報を一元管理することができれば、情報を探す手間も管理する手間も大幅に削減されるはずだ。「TableSolution」ではそれを可能にするシステムを提供している。

「TableSolution」が予約しやすい環境を提供

 「TableSolution」は、予約サイトの予約自動集約や複数メーカーとの連携による「POSシステム連携」、事前決済やデポジット決済を可能にするクレジットカード事前決済機能など、業界初となる機能や付加価値を提供している。

 VESPERが実施した調査によると、レストランをオンラインで予約する際、70%の利用者が、まず予約したいレストランのホームページを訪問している。だが、「レストランの予約ページが使いにくい」や「オンライン予約ページがない」などの理由で、予約はポータルサイト経由で行っているという調査結果となった。
 
 この調査を参考にすると、自社サイトを充実させることで、利用者がポータルサイトに逃げず、自社サイトでのダイレクト予約を獲得することができるのではないだろうか。それにより、ポータルサイト経由で発生していた予約に対するコミッションなどのコストを、利用者へ還元することもできるだろう。そのためにも「TableSolution」を活用することができる。

nihao pay導入で変わる新たなこと

 また「TableSolution」では、さらなる利便性の向上を目指し「nihao pay」を採用することとなった。これにより、「TableSolution」のサービスの1つである「TableCheck カード決済」を導入したレストランは、5大クレジットカード決済に加え、「銀聯」「支付宝」「微信」の電子決済を行うことが可能となり、急増する訪日中国人のニーズに応えることができる。

 さらに、「TableSolution」は8ヵ国語対応をしており、様々な国からの訪日客に対応可能だ。予めレストランの情報を調べ、予約することができれば、冒頭に記載したような“事態”は起こりにくいはずだ。

 「TableSolution」でレストランを予約する。そこですばらしいおもてなしを受け、日本のことを好きになってもらう。それは、日本への再訪や、日本の製品の購入にもつながる可能性がある。この心地よい体験をしてもらうということは、ECにも同様のことが言える。海外ユーザーとの繋がりが広がる中、「多言語対応」や「nihao pay」のような「海外通貨決済」に対応することで、ECのチャンスもさらに広がっていくだろう。


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