LINE Customer Connect、初の導入先はLOHACO

ECのミカタ編集部

 LINE株式会社は、「LINE」を活用した法人向けカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」を来春に本格公開する。それに向け、アスクル株式会社(以下、アスクル)が運営する「LOHACO」がLINE上でAIエンジンと有人チャットを組み合わせた顧客応対サービスの試験運用を開始した。外部企業による導入は、LOHACOが初となる。

全ての問い合わせをLINEアカウント上で対応

 「LINE Customer Connect」では、ユーザーと企業のコミュニケーションをより円滑にして利便性を向上し、機会損失や人件費の削減を図る。さらに、LINEが提携するサードパーティの有人チャットシステムやAIなどを任意で組み合わせて導入することができ、自社のWebサイト・LINEアカウント・電話などの問い合わせに対し、LINEアカウント上で対応することが可能だ。

 初の導入先は、アスクルが運営する「LOHACO」だ。株式会社KDDIエボルバ(以下、KDDIエボルバ)の協力のもと、株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA Technology)およびモビルス株式会社(以下、モビルス)の技術を活用し、LINE上でAIエンジンと有人チャットを組み合わせた顧客応対を実現する。

AIの回答が難しい場合は、スタッフに引き継ぐ

AIの回答が難しい場合は、スタッフに引き継ぐ

 アスクルでは、2014年9月より、テキストベースのチャット形式でユーザーの問い合わせに回答する人工知能チャットボット「マナミさん」をWebサイト内に導入しており、今回、KDDIエボルバの協力によりLINEアカウント上に実装される。(LINEアカウント名:LOHACOマナミさん)

 「LOHACOマナミさん」のLINEアカウントでは、PKSHA Technologyが提供する汎用型対話エンジン「BEDORE」の自然言語処理機能や深層学習(ディープラーニング)機能を活用し、ユーザーからの問い合わせに対して自動で最適な回答を行う。

 また、マナミさんでは回答できない問い合わせに対しては、モビルスの提供する有人チャット対応ツール「モビエージェンと」との連携しているため、スタッフによる有人チャットに迅速に引き継ぐことができ、LINE上で応対を完結することが可能だ。

 「LINE Customer Connect」は、社内外案件での実環境での段階的な試験運用を行い、来春の本格公開に向けて調整を進めていく。

 AIによる迅速な対応が特徴である”マナミさん”だが、LINE上では更にその特徴を活かすことができるのではないだろうか。ユーザーにとっては、より気軽に問い合わせができ、迅速な回答を得ることができることで、顧客満足度の向上も期待できる。

 「LINE Customer Connect」を始め、EC上の接客は進化し続けている。今までECではできないと思われていたことも、その進化に伴い可能なことになっていく。EC運営者は情報を更新し続けることが求められるが、EC運営者とユーザー、両者にとってより良い接客の形が作られていくことが、これからのEC市場の成長に繋がるのではないだろうか。


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