EC業界News1週間まとめ〜トイザらスなどブラックフライデー市場が急拡大/ヤフー、寺田倉庫に見る物流革命

石郷“145”マナブ

EC業界News11/20~26までギュギュっとまとめました

こんにちは。メディア編集部 石郷です。
今週、よく読まれた記事は、こちら。
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ヤフーのヤフオク!で見せた、オークションの自動化

ヤフーのヤフオク!で見せた、オークションの自動化

 ここ最近のニュースでいうと面白いなと思ったのが、「おまかせヤフオク!出品」というものです。ベースとしては、サマリーという会社が寺田倉庫と組んで展開している「サマリーポケット」というサービスがあって、サマリーが作成した専用アプリを、スマホ内で使えば、寺田倉庫の倉庫に預けられたモノを自由に出し入れできるというものです。スマートフォン自体が収納ケースになるという感覚がすごく新鮮です。

 今回、ヤフーは、それならば「おまかせヤフオク!出品」という企画で、このフローを取り入れて、ヤフオク!の出品者に応用しようとしているわけです。出品したいモノが寺田倉庫に預けられて、しかも、写真撮影や商品情報の入力もやってくれます。

 基本的には、その出品者の名前は表示されず、落札されれば、自動的にアプリで知らされ、かつ、そのモノは落札者に送ってくれるというわけです。落札価格に応じて、出品代行手数料がかかる事になっているので、サマリーと寺田倉庫はそこで利益を得るわけです。出品手数料は、落札価格に応じ、段階的に、10〜30%の出品代行手数料がかかります。

センスが光る寺田倉庫の企画の着眼点

 この企画もそうなのですが、寺田倉庫の着眼点は、センスが良く、素敵だなと思うものが多いように思います。先日、別件の話を伺ったところで、寺田倉庫は、1本から自分のワインをクラウド管理するというコンセプトで、クラウドワインセラーという企画をやっているという話がありました。つまり、大切なワインの預け入れや取り出しが、インターネット上でできるわけです。ワインは、保管方法が難しく、振動や温度などに左右されやすく、家の冷蔵庫などで保管すると、味の低下を起こしてしまうことがあります。保管環境で冷蔵庫の微妙な振動すら、味に影響します。そこで、倉庫をそれにふさわしい環境に作り変えて、本当に美味しいワインを提供するという、全く別の価値観に変えています。

 中には、わざと子供が生まれた時に、ワインを保管し、20歳の誕生日に、熟成されたワインをプレゼントしようなどという人もいるそうで、そこまでくると、いわゆる一般人が描く倉庫のイメージを良い意味で、覆してくれているように思います。

ブラックフライデー旋風は日本にも

ブラックフライデー旋風は日本にも

 その他でいうと、これは正式発表されていませんが、一部報道にあった、Amazonの話題です。CEOジョフベゾス氏が、株主向けの書簡で、「会員になるのが当たり前になるようにしたい」趣旨の発言があったと言われ、そこでとある求人広告が関心を集めました。それが「二人1組で部屋の整頓、洗濯、買い物などをしてくれる人を募集というわけです。話題のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』を地でいくAmazonのサービスです。Amazonは、ネットの本屋を起点に、ライフスタイルそのものを提案する企業へと成長していくのかもしれません。

 記事で言いますと、今週、注目されたのは、「ブラックフライデー」の話題です。アメリカでは、感謝祭と呼ばれる祝日が毎年11月の第4木曜日にあり、その翌日の金曜日は“クリスマス商戦の始まりの日”として、小売店が勝負をかける事になっている。基本的には、その日は、年間業績を黒字化させることを目的として、「ブラックフライデー」というわけです。

 これが、本来、アメリカの話であったはずなのですが、日本でもこのブラックフライデーに乗る機運が見られます。「トイザらス・ベビーザらス オンラインストア」では、一部商品でセールを実施する他、限定商品も発売します。イオンも「イオンブラックフライデー 衝撃の3日間」という企画を実施して、一部の商品を特価でなどでこの時期を盛り上げます。

 各社がそのタイミングに合わせる形で、セールを実施しており、言うなれば、消費の低迷などが背景にあるのか、年末のセールが益々、前倒しになっているわけです。そういう動きが一部で見られる以上、他のECサイトにおいても、年末セールの準備を前年にも増して、早めていくのがいいのかもしれません。

それでは今日はこのへんで。
ちなみに、ですが、12/6に、コマースニジュウイチ×DeNA×いつも.共催セミナーが13:00から開かれ、
渋谷ヒカリエのDeNAセミナールームで、その中で、夢展望の取締役営業本部長 濱中眞紀夫さんが登壇し、僕がファシリテーターをつとめます。よろしければ、お越しください。

笑顔あふれる一週間でありますように。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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