20代の9割が商品購入の判断材料に“最安値”【SMBCコンシューマーファイナンス調べ】

ECのミカタ編集部

 前回(12/4)にSMBCコンシューマーファイナンス株式会社が20歳~29歳の男女を対象に実施した「20代の金銭感覚についての意識調査2016」の“お財布事情”と“支払い事情”を取り上げた。今回は、本調査の続きであり、“お金の使い方”について取り上げ、20代の金銭感覚について考えていく。

商品情報量の多さが購入を迷わせる結果に

商品情報量の多さが購入を迷わせる結果に

 調査結果によると、お金の使い方に関する意識に関して、「行きたい場所や欲しいものを探す時に画像検索(Instagramなど)をよく利用する」という人が50.1%と半数を超えた。また、「購入する際に同じ商品群・サービスの中で“最安値”のものは必ずチェックする」という人が90.8%と9割を占める結果となった。

 さらに、「広告や口コミ、営業トークなど、情報が多すぎて判断に迷い、購入意欲が下がる」という人が72.4%であり、多数の情報に触れると判断に迷いが出て、購入意欲が下がることが度々起こるようだ。

 一方、「“少し背伸びして、良いもの(好きなもの・欲しいもの)にお金をかけること”に喜びを感じる」という人が65.7%、「多少高くても、社会のためになる活動をしている企業の商品・サービスを購入したい」という人が47.2%となった。また、「ブランドや人気に関わらず、安くても良いものを選ぶ人はカッコいい」と思う人が89.4%存在し、周りに流されずに自分の意志で判断できることに憧れているようだ。

 今回の調査結果を過去2回の調査と比較すると、「最安値チェック意識」は常に9割以上で推移していることが判明した。一方、「背伸び消費意識」は2年よりも2.9ポイント低く、「エシカル(論理的)消費意識」は2年前よりも1.1ポイント高い結果となった。つまり、「商品の品質やブランドなどに対してお金を使うよりも、社会貢献に繋がるお金の使い方を優先したい」という、エシカルな消費スタイル志向が増え始めたということだ。

 本調査を基にEC戦略を練ると、“最安値”を意識する人は変わらず多いことから、まず、競合店舗よりも安い価格で売ることは効果的と言えるだろう。今回の調査で、意外にも20代の“堅実さ”が判明し、たとえ1円でも安い店舗で商品を購入する可能性が高い。一方で、お金の使い方については「社会貢献」への意識が高まっていることも注目だ。安さで勝負できない場合は、そういったお金を使う価値を感じてもらえるような見せ方も有効だろう。

 また、商品に対する情報が多いと、それが判断を妨げる結果となるため、長い説明よりも要点を押さえた情報で的確に理解できることが消費者から求められている。今後、年末商戦を迎えるにあたり、再度価格と商品情報について確認することが売上向上に繋がるだろう。


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