【まとめてみた】楽天2016年のビッグニュース

柏木 まなみ

楽天株式会社 上級執行役員 ECカンパニー シニアヴァイスプレジデント 河野 奈保氏

 2016年も残りわずかとなりました。振り返ってみると、様々なニュースが配信された1年でしたね。そこで楽天株式会社(以下、楽天)の注目すべき、ビッグニュースを振り返ってみました。

上半期(1月~6月)のビッグニュース

1月 SPUを開始(※スーパーポイントアッププログラム)
 楽天市場は、価値提供を強化するために「スーパーポイントアッププログラム」を開始した。楽天グループが提供するサービスの総合力を生かし、楽天市場以外にも各種サービスを利用することで、ポイント還元率が最大で7倍になるプログラムだ。これによりユーザーの生涯価値を向上させ、新規ユーザーや休眠ユーザーも取り込むことを目的としている。

2月 中期戦略「Vision 2020」を発表
 今年2月に行われた、楽天「平成27年12月期 決算短信」発表において、今後の中期戦略「Vision 2020」が公表された。そこでは大きく3つの指針に分けて、「strong」「smart」「speed」と掲げている。これらに絞ることによって、安定的な収益を持続できるビジネスを確立し、楽天がイノベーションできる土台を作り上げたいとしている。

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4月19日 グループ内カンパニーの新体制発表
 新体制へ移行するにあたり、大きく分けて2つの目的を発表している。1つ目は、組織や人員配置を最適化することにより、グループ機能とカンパニー機能の役割、そして各カンパニー統括者のアカウンタビリティー(責務)を明確にしていくこと。2つ目は、13のカンパニーそれぞれが、顧客満足度を最大化する機動的なサービスの開発・提供だ。

13のカンパニー詳細はこちらから

4月25日 ドローンを活用した配送サービス「そら楽」を開始を発表
 楽天が発表したドローンを活用した一般消費者向けの配送サービス「そら楽(そららく)」の第一弾として、ゴルフ場で利用できるサービスをリリースした(開始は5月9日)。ゴルフ場のコースを周っているプレイヤーが、ゴルフ用品や軽食、飲み物が欲しいタイミングでスマートフォンのAndroid版専用アプリを使用し注文する。その後、コース内の受け取り所になんとドローンが商品を届けてくれるサービスだ。

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6月15日 楽天と中国大手ECサイト「Kaola.com」が戦略的提携契約を締結
 この締結契約により楽天は、楽天市場の旗艦店をHQG, Limitedが運営する越境ECサイト「Kaola.com」内に出店する。そして、日本の質の良いと言われる美容関連や健康食品などのジャンルをはじめとした人気商品を販売していく。そのため、楽天市場出店店舗はKaola.comを通して中国に進出し、中国の消費者に対して人気商品を販売する機会を得られるようになった。

契約内容の詳細はこちら

下半期のビッグニュースは次のページ

下半期(7~12月)のビッグニュース

楽天株式会社 ECカンパニー 決済プロジェクト 統括責任者 皆川 尚久氏

7月1日 カンパニー体制への移行を完了
 楽天は、カンパニー体制への移行完了にあたり「日々変化する事業環境のもと、ユーザーとパートナーのニーズに迅速に応え、さらなる品質の向上と顧客満足度の最大化を目指します。」とコメントした。この移行にあたり、2020年に向けた経営戦略「Vision 2020」を実現しやすくなった。

7月1日 楽天市場出店店舗に向け、佐川急便のコンビニ受け取りサービス提供を開始
 楽天市場に参画する事業者は佐川急便のコンビニ受取サービスが利用可能となり、購入者に対していくつかの配送手段を提供することができるようになった。そのため、楽天市場で佐川急便の配送対象商品を購入するユーザーは、通常の受け取り方法の他にも、全国のローソン店舗から指定した店舗で商品を24時間受け取ることが可能になった。

9月1日 品質向上施策開始
 安心安全についての2つの新たな施策を開始した。1つ目はレビューへの傾聴施策である。レビューが3点未満であると、ユーザーとECサイト間に楽天が介在しユーザーへと直接電話ヒヤリングを行う。2つ目は、ルールを見える化するための違反点数制度の導入だ。全店に共通するルールをオープン化することで、店舗のレベル感に合わせた正確な処置を行っていくのだ。

詳しい施策内容はこちら

9月5日 フリマアプリ「フリル(FRIL)」を提供するFablic社を買収
 楽天は、株式会社Fablicの発行済み全株式を取得し、完全子会社化した。楽天はもともと、フリマアプリ「ラクマ」を提供しており、今回買収したことでCtoC事業をさらに拡大させていく方針だ。「フリル」においても「ラクマ」と同様に楽天IDを使ったログインを可能にしたり、楽天スーパーポイントを活用したポイントキャンペーンを実施する。

両社のメリットはこちら

10月6日 「楽天市場店舗向けペイメントサービス」導入を発表
 楽天市場店舗向け新決済プラットフォームである「楽天市場店舗向けペイメントサービス」を、2017年4月以降より順次導入すると発表した。同サービスは6つの機能を備えている。それが「ユーザーが利用可能な決済手段の大幅拡充、全店舗統一化」「店舗の入金サイクルの統一、短縮化」「不正注文検知機能の強化」「チャージバック補償制度の強化」「店舗の決済関連業務の代行」「契約事業者単位での入金額と請求額の相殺機能の導入」だ。

詳しい機能内容と、店舗が準備すべきことはこちら

10月28日 爽快ドラッグ社の株式の取得
 楽天は、株式会社爽快ドラッグの株式のすべてを取得し、子会社化した。爽快ドラッグは、生活用品および日用品を中心に、21万点以上の幅広い商品をお得な価格で販売するECを専業で行っている事業会社である。楽天市場に爽快ドラッグ、NetBabyWorld、爽快ドリンク専門店、等の7店舗を出店しており、このニュースは業界に大きな衝撃を与えた。

子会社化による影響はこちら

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更なる成長の土台となった、楽天の2016年

 楽天市場は1997年に始動、最初は13店舗から始まった。しかし今では出店店舗は4万を超え、日本のインターネットショッピングに大きな影響をもたらしている。そして「ショッピング・イズ・エンターテイメント」を掲げる楽天市場にとって、さらに多くのECサイトが楽天市場に出店し、さらに多くのユーザーが楽天市場で買い物を楽しんでもらう必要がある。

 その中で2016年は、「Vision 2020」の発表や「カンパニー体制の移行」で組織体制を再構築するなど、楽天内部の変革に務めた。また、9月には「品質向上施策」を開始することによって、EC全体の健全で安心できる環境づくりを徹底させようとしている。

 さらには、ユーザーの利便性を向上させるべく、「SPUの開始」や「佐川急便のコンビニ受け取りサービスの提供を開始」など、変化が多かったように感じる。

 現在、市場で大きなシェアを占めている楽天市場にとって、さらなる成長を図るにはこういった変化が必要だったのだろう。2016年のさまざまな施策を土台にして、2017年は今以上に多くのユーザー、そしてECサイトへ、インターネットショッピングの楽しさを広めていってくれるのではないだろうか。

 そして、9月に名古屋にて「うまいもの大会」も開催された。そこには、普段ネットを通して存在していた店舗の笑顔が輝いていた。2017年は今以上に店舗の笑顔が増えるよう、楽天のさらなる発展を心待ちにしたい。

記者プロフィール

柏木 まなみ

サザンオールスターズを愛してやまない記者。特に好きな曲は・・・う~ん、決められない。梅干サワーとスモークタンが好きです。ネットで完結するECだけれども、その中にある人と人との温かさが素敵だな、と日々感じています。

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