アリババグループ決算発表 収益が前年同期比54%増に

福島 れい

モバイル経由の伸びが顕著に

 1月24日、アリババグループの2016年12月期決算が発表された。それによれば、今期は大幅な成長を実現し、グループ全体の収益は前年同期比54%増の77億ドルを達成。EPSは17%となり、2017年の収益予想は48%から53%まで引き上がる結果となった。

 特徴的な結果として、モバイル経由の収益が前年比73%増加し、中国国内の小売売上の80%を占めたことが挙げられる。ちなみにこの割合は2015年同期では65%であり、急速な成長であることが分かる。アリババグループでは、モバイルユーザーのエンゲージを高めるため、質の高いコンテンツ提供に努めたといい、小売マーケットにおけるモバイル経由の月間アクティブユーザー数は493百万となった。これは前年に比べ、25%増加する結果だ。モバイル経由のアクセス当たりの収益はUS24$となり、こちらも前四半期のUS23$に比べ増加する結果となっている。

 また、年間のアクティブバイヤーは443百万に上り、前年比9%増加。中国でのアクティブバイヤー一人当たりのコマース収益はUS35$となり、前四半期のUS32$だったのに比べ増加している。

 中国EC市場をリードするアリババグループが堅調に成長を続けていることがわかる決算発表となった。中国のEC市場は世界的に市場が大きく、海外からの参入企業も多い注目市場だ。日本のメーカーやリテーラーにとっても、中国市場への参入の可否を図る一つの指標となるのではないだろうか。

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記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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