楽一番とLaunchCartの強力タッグで中国越境ECに新展開か

ECのミカタ編集部

海外配送サービスを手がける株式会社楽一番(本社:東京都新 宿区一、以下「楽一番」)は、スターフィールド株式会社(本社所在地:東京都豊島区太)が開発する越境 EC カートシステム「LaunchCart」と共同で中国越境ECパッケージを開発し、提供を開始したと発表した。

 楽一番は、日本のECサイトの海外配送代行サービス。海外ユーザーが、日本のECサイトで買い物をする際、楽一番を送り先に指定する。ECサイト側は物流も決済も言語対応も要らず、在庫リスクも抱えなくて良いので、日本のユーザーに販売するのと同じように、海外ユーザーに販売することができるというサービスだ。

 LaunchCartは銀聯カード、Alipay、WeChat Pay の中国3大決済に対応した越境EC専用のカートシステム。これまで中国への越境ECはサーバー問題や言語対応、商習慣など様々な問題が山積されていたが、LaunchCartはそれらの問題を解消してきた。

「LaunchCart」と「楽一番」それぞれの強みを掛け合わせる

「LaunchCart」と「楽一番」それぞれの強みを掛け合わせる

 この度、上記の2社が手を組み、中国越境ECパッケージの提供を開始したと発表。両社の強みを存分に生かしたこのパッケージは中国越境ECビジネスに参入しようと考えている企業を大きく後押ししてくれるものになっている。

 中国在住ユーザーは「LaunchCart」を使って構築された越境ECサイト上で購入手続きをすると、「楽一 番」が自動で発行する住所が与えられる。一方、EC事業者は国内の「楽一番」FC(フルフィルメントセンタ ー)に商品を送るだけで、その後の海外配送取次やユーザー対応は「楽一番」が無料で代行してくれるというもの。

 どちらかだけのサービスでも、かなり便利で使いやすいものだったが、この2つのサービスが自動で連携してくれるという点は中国越境ECビジネスにおいてかなりインパクトのある発表となった。

参入のハードルは下がっている。中国越境ECのこれから

参入のハードルは下がっている。中国越境ECのこれから

 中国は言わずと知れたEC市場規模世界第一位の国。中国における日本からのEC購入額は2014年度で6000億円を超えており、その伸び率は実に前年比32.9%。EC事業者にとっても売上拡大のために、もはや中国市場は今後無視できない存在となっている。

 特に中国では、実店舗の小売消費額よりもECでの消費額の方が大きいこともあり、文化の面においてもネットショッピングに抵抗があまりない。

 中国人ユーザーは口コミを非常に重要視し、SNS等で商品が一気に拡散されるケースも多いという。楽一番の公式サイトと公式SNSアカウント(Weibo、Wechat、Facebook)でECサイトのプロモーションを無料で配信してくれるという点もありがたい。ますます中国越境ECは勢いを加速させ、事業参入者も増えてくるだろう。まだまだ中国の”爆買い”の勢いは止まりそうにない。

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