データ分析で見えてくる。母の日商戦の変化とECの関係性

ECのミカタ編集部

 2017年の母の日は5月14日(日)だ。今年はカーネーション不足により母の日商戦に影響が出ている事をこちらの記事(https://ecnomikata.com/ecnews/14427/)で、すでにお伝えしているが、楽天市場に「母の日のホンネ調査」と題して興味深いデータが上がってきていたので、参考にして記事にさせていただいた。

 興味深かったのが「子どもには言いづらいが、 実は母の日に欲しいと思っているものは?」のランキングだ。1位「子どもからの感謝の言葉」2位「子どもと一緒に過ごす時間」3位「美味しいご馳走」となった。カーネーションという単語はない。「花」というくくりでさえ11%で5位だ。

 SNSの普及によって「共有」というワードがトレンドだったが、今年はそれが進化して「共感」に変わってきているという。一緒に同じ時間を過ごし、同じものを消費し「共感」するということだ。「母の日のおせち」などの商品がそれにあたり、人気を博しているという。

 また、インスタに最近できた機能の「Instagram Stories」をはじめとする、SNS上でのショートムービー人気の影響もありフォトジェニックならぬ「ムービージェニック」がトレンドだとしている。動きや、変化のある商品がそれにあたり、「水を与えると色が変わる花」や「花が咲く工芸茶」「温度によって色が変わるプリザーブドフラワー」などが注目を集めている。

 5位にランクインした「花」では、カーネーションの人気は不動だとしながらも、新たな流れとして「アジサイ」の人気が高まっているという。2016年までの3年で約3.5倍の拡大。店頭では重くて購入しづらい鉢植えのアジサイも宅配で届くので楽天市場では人気だ。現地から直接配送される産地直送のお花も、ECという特性を上手に利用した商品で、こちらも年々人気が高まっている。

 楽天市場の母の日関連の売上(商品流通総額規模)は、毎年平均+約15%のペースで伸長している。2017年の母の日関連商品は200万点以上が並んだ。消費は確実に「モノ」から「コト」に推移してきていて、ゴールデンウィークに母の日を前倒しする「フライング母の日」で同じ時間を一緒に過ごすという流れもあるという。

 こういった時代の流れや、背景、贈り物をする人、される人の心情や傾向はEC事業者としてはしっかり把握しておきたいところ。こういった情報を咀嚼し、何をショップに展開するか、腕が試されるところである。

ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事