メルカリ、元Facebook社幹部がマネジメントに参画。質向上に向けた新施策「メルカリボックス」も。

 元Facebook社幹部のジョン・ラーゲリンが、メルカリの新たな執行役員Chief Business Officer(CBO)として就任する。メルカリはラーゲリン氏をマネジメントチームに迎え入れることで、グローバル展開を加速させる見込みだ。さらに同社は、メルカリに関する疑問・質問を解決するQ&Aボックス「メルカリボックス」を開始した。事業の海外展開と同時に、既存顧客へのサポートも充実させる姿勢を見せている。

 商品をスマートフォンから、簡単に出品・購入できるのが、日本最大のフリマアプリ「メルカリ」だ。そのダウンロード数は日米合算7,500万(日本5,000万、米国2,500万)、月間の流通額は100億円超に達する。

元Facebook社幹部がマネジメントに参画

 この度、メルカリは執行役員Chief Business Officer(CBO)として、元Facebook社のジョン・ラーゲリンを迎えることを発表。ラーゲリン氏は、Facebook社において、事業開発・モバイルプロダクトパートナーシップ担当副社長を務める等、国際的なテック系企業での経験が豊富だ。同氏はメルカリ創業者の山田進太郎会長兼最高経営責任者(CEO)とともに、米国を中心とする海外事業を軌道に乗せる重責を担う。
 メルカリは14年にアメリカへ進出。アプリのダウンロード数が2500万件に達するなど、グローバル市場でも存在を見せつつある。今年3月にはイギリスにも進出。4月には山田氏が海外事業、小泉文明社長兼最高執行責任者(COO)が国内事業を統括する体制に移行し、海外・国内の両方で事業をさらに加速させる姿勢だ。

質向上に向けた新施策「メルカリボックス」も

質向上に向けた新施策「メルカリボックス」も

 また、メルカリは既存顧客へのサポートも拡充していく。6月21日にメルカリは、「メルカリボックス」を開設した。これは、フリマアプリ「メルカリ」に関する疑問を、ユーザー同士で質問・解決するサービスだ。メルカリのアプリ内、またはWebブラウザから利用できる。

 メルカリボックスでは、ユーザーが投稿した質問に対して、メルカリで一定数の取引経験をもつユーザーが回答。メルカリのカスタマーサポートもサイト内を巡回。メルカリボックスに、誤った回答がないかを確認する。
 メルカリは、ユーザーからの問い合わせに24時間以内で対応している。もちろん、カスタマーサポートはこれからも継続するだろう。ただ、それに加えてメルカリボックスも利用してもらうことで、よくある疑問・質問は問い合わせ前に解決できるほか、ほかのユーザーから回答を得ることもできる。
 今後は、正しい回答を上位に表示する仕組みの実装や、メルカリボックスの利用を促進するキャンペーンなどを行う予定だ。

 グローバル事業の拡大を目論むメルカリだが、サポート体制の強化にも抜かりはない。巨大なCtoCマーケットプレイスをつくり上げたメルカリは、これからのEコマースにどのような影響を与えるのだろうか。

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