新世代のアプリはどこが違う?ただのアプリで終わらせないコンテンツ作り

ECのミカタ編集部

 本日、クラウド型アプリ運営「Yappli(ヤプリ)」を運営する株式会社ヤプリ(以下「ヤプリ」)が、株式会社ケイト・スペード ジャパン(以下「ケイト・スペード ジャパン」)が提供する「ケイト・スペード ニューヨーク」公式アプリを開発支援したことを発表した。

 アパレルに限らず、多くのブランドはスマホ用のアプリをリリースしているが、その背景にはやはり、ECのスマホ化がポイントとなっているようだが、アプリの魅力とはどこにあるのか、探ってみようと思う。

 総務省が発表した「平成27年通信利用動向調査の結果 端末別」という資料によれば、スマホを使ったインターネット利用は年々増えている。

 ではなぜブラウザのスマホ対応だけでなく、アプリをこぞって作るのか。そこにはアプリだからこそ実現出来るポイントがあるようだ。

①スマホをいじれば目に入る、スマホの画面上にアイコンを設置
 アプリをダウンロードすれば、スマホの画面上にブランドロゴの入ったアイコンが設置されることになる。それにより、日常の中でも視界に入る頻度が高くなるのだ。また、コンテンツが更新されることを理解しているユーザーであれば、ふとした瞬間にそのアプリを開くこともあるだろう。


②ブラウザとは違う快適な操作
 ブラウザではなくアプリ内でことが完結すれば、画面の遷移などに時間を取られることもなく操作をすることができる。 


③プッシュ通知
 ブラウザでもポップアップでバナーが出てきたり、リターゲティングバナーによって追客できるが、それもブラウザを開いている時だけに限られてしまう。しかし、アプリであればプッシュ通知でユーザーにアプローチをすることができるため、よりメッセージの到達率は高くなるのだ。


④自社アプリだからこそ、ブランドの世界観を詰め込める
 ブランドのコンセプトやイメージは商品以外でもこだわりたいもの。アプリを提供している大手モールもあるが、自社アプリだからこそブランドの世界観を思う存分詰め込めるというメリットがある。

「ケイト・スペード ジャパン」アプリのポイントは?

「ケイト・スペード ジャパン」アプリのポイントは?

 それでは、今回の「ケイト・スペード ニューヨーク」でも多数のアパレルアプリを作ってきたからこそのノウハウが詰め込まれているのだが、それは今ドキ女性のツボを押さえた作りとなっているようだ。筆者なりにポイントをまとめてみた。

①ダイレクトにオンラインショッピングを楽しめる

 例えば、アプリで直接商品を購入できるため、アプリで作り上げたブランドの世界観を壊すことなく、商品の購入へと進むことが可能になる。

②最新シーズンカタログを見ることができる

 そのブランドの世界観が詰め込まれたカタログ。毎回楽しみにしている方も多いのではないだろうか。

 常連のお客さんや、期間限定で店頭配布をしたりと少しレア感を出しているブランドもあるほどだが、このシーズンごとのカタログをスマホで見ることができるということで、お得感だけでなく新商品をより身近なものとして訴求することができる。

③公式 SNS (Instagram/ Facebook/ Twitter/ YouTube)をまとめてチェックできる

 通常、SNSはそれぞれのアプリやブラウザで表示されるもの。ただ、一つひとつ情報を追いかけるのも探すのも手がかかるし、欲しい情報を見逃してしまう場合もある。しかし、今回リリースされた「ケイト・スペード ジャパン」のアプリでは、なんと公式SNSまとめてチェックできるのだという。

④アプリ限定の世界観溢れるウォールペーパー(壁紙)が毎月配信
 アプリ限定、なおかつ毎月配信ということで、その都度ダウンロードするくらいであれば、そのままアプリを残しておこうかな、ユーザーの心を掴む限定コンテンツ。”限定”に弱い乙女心をくすぐる。

ただのポイントカードで終わらないこれからのアプリ

 こういったブランドアプリは、コンテンツの強化によって、ポイントカードの代わりというシンプルなものから複雑なものへと変化を遂げている。

 店舗の訪れたタイミングだけで利用するのではなく、買い物する時以外でも見に来てもらう。そして単なる情報発信だけでなく、楽しんでもらいながらファンを作るアイテムの一つとして、今後ますますアプリ導入の企業は増えていくのだろう。
 

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