夢展望とフロムスクラッチが協業を発表。AIに問われるビッグデータ活用の真価

ECのミカタ編集部

 株式会社フロムスクラッチ(本社:東京都新宿区、以下フロムスクラッチ)は、マーケティングプラットフォーム「b→dash」の活用を通じ、ファッションEC事業を展開するRIZAPグループ・夢展望株式会社(本社:大阪府池田市、以下「夢展望」)のデジタルマーケティングトランスフォーメーション(デジタル技術を駆使し、顧客を中心とした企業組織・業務・コミュニケーションの変革)に関する協業を開始したと発表。この取り組みによって、国内アパレル業界における、最先端のアパレルEC基盤の構築、成功事例創出を目指すとした。

 夢展望は1998年に設立された、インターネット通信販売企業。現在、会員数は全国で約160万人に達し、そのほとんどが10~20代の女性で構成されており、スマートフォン経由の売上が約90%を占めるまでに成長している。「ECに特化したアパレル企業」として、ECビジネスに関する様々なノウハウの蓄積と先端的な技術の採用による事業基盤の強化を進めている。

 さらに、夢展望は、複数あるRIZAPグループ企業の中において、ECビジネスの推進役でもある。このような背景の下、夢展望は、EC事業基盤のさらなる強化策の一環として、フロムスクラッチが開発・提供するAIやビックデータ技術を取り入れたマーケティングプラットフォーム「b→dash」を活用し、アパレル領域におけるEC基盤の構築、デジタルマーケティングトランスフォーメーションの成功事例創出を目指している。

今回の協業で予定している3つの大きなテーマ

1.) AIの活用
 現在、マーケティング領域における一般的なAI活用は、サイトレコメンデーション等に代表される最適化機能に限定されている。この協業を通じて、各レコメンデーションにおけるAI活用はもちろん、フロムスクラッチの持つユーザーデータや嗜好データなどの多様なビッグデータに積極的にAIを活用し、施策の最適化による販売機会の最大化、より正確な収益予測やオペレーションの自動化による経営効率の向上を目指す。

2.)マルチビッグデータの統合・活用
 夢展望が保有するビッグデータは、量・質ともに国内有数の規模を誇る。この協業を通じて、事業、そしてシステムやツールごとに分散されて管理されている“マルチビッグデータ”を統合・管理していくことで、EC分野における最適なプロモーション・マーケティング施策が実行可能な基盤を構築し、夢展望が蓄積する全てのデータを最大限に活用した顧客の潜在ニーズに応えるマーケティング施策の開発を目指す。

3.)最先端のマーケティングテクノロジーの実践
 マーケティングオートメーションに代表される、マーケティング分野における各種テクノロジーやソリューションは、データの統合・管理がなされていない場合は、効果が半減してしまう。この取組みによる、AIの活用やマルチビッグデータの統合・管理をもとに、最先端のマーケティングテクノロジーにもとづく各種施策の実行を進めていく。

注目の2社が推し進めるAIとビッグデータの活用はどこまで効果を発揮するのか

 EC業界の中でもとりわけ注目を集めている2社の協業。どちらも先端の技術を駆使して事業を成功させてきた企業だ。AIの活用やビッグデータの統合・管理を推し進める事によってどれだけの効果がもたらされるのか興味は尽きない。

 「人間の頭脳や手で実行可能なことの代替」と「人間では気づかない多量のデータの裏に潜む法則性の抽出」を実現し、マーケティングオートメーションを超える次世代型マーケティングプラットフォームを目指してきた「b→dash」の真価が問われる時なのかもしれない。

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