Amazonプライムに新サービス追加。会員にならないなんて考えられない?

利根川 舞

 10月5日、アマゾンジャパン合同会社(以下、Amazon)が提供するAmazonプライム会員向けのサービスに、新サービス「Prime Reading」が追加された。今年4月に追加された、食料品を購入できる「Amazonフレッシュ」ぶりの新サービス追加となる。

12個目の日本Amazonプライム会員向けサービス

 「Prime Reading」は名前の通り、書籍を読むことができるサービスであるのだが、これは既存のサービスであるKindle電子書籍の中から厳選された数百冊の書籍やマンガ、雑誌を追加料金なしで、好きなだけ楽しめるというものだ。

「Prime Reading」の主な特長としては、小説やビジネス書、絵本や児童書などをはじめとして池井戸潤氏、三浦しをん氏、辻村深月氏といったベストセラー作家の作品など、随時入れ替わる豊富なジャンルの作品を読めることができる点だ。その他にも、人気マンガや多彩なジャンルの雑誌、「Prime Reading」独自の短編作品も提供される。
 
 この新サービスに対して、Amazonの社長ジャスパー・チャン氏は次のようにコメントをしている。

「『Prime Reading』の開始により、Amazonプライム会員の皆様にこれまで以上に豊富な会員向けサービスをご提供できることを大変嬉しく思います。これからも『Amazonのプライム会員にならないなんて考えられない』とお客様に感じていただけるよう、プライム特典を充実させていきたいと考えています(一部抜粋)。」

Amazonならではの付加価値がファンを作る

 「Prime Reading」は日本のプライム会員向けサービスとして、12個目。すでに書籍系では「Kindleオーナーライブラリー」があり、プライム会員は対象のKindle本から好きなものを1冊読むことができるのだが、今回の「Prime Reading」では「Prime Reading」内であれば好きなだけ読むことが可能だ。

 今回の「Prime Reading」では「プライム・ビデオ」同様に、「Prime Reading」オリジナルの作品が楽しめるのも大きなポイントだろう。通常の書籍配信サービスの様に、既存の作品を配信するのではなくオリジナル作品を提供していることもAmazonプライムを利用する一つの理由になりうる。

 ただ販売するのではなく、そこにどんな付加価値を与えるのか。Amazonのシステムは他のショッピングモールに比べて、シンプルで機能的である反面、多くの付加価値を消費者に提供している。自社店舗が消費者に提供出来る付加価値はどこにあるか、改めて考える機会になりそうだ。


記者プロフィール

利根川 舞

ECのミカタ 副編集長

ロックが好きで週末はライブハウスやフェス会場に出現します。
一番好きなバンドはACIDMAN、一番好きなフェスは京都大作戦。

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