ペイパル社が第3四半期決算を発表

ECのミカタ編集部

アメリカに本社を置き、デジタル決済分野の先駆者でもあるPayPal Pte. Ltd.(以下ペイパル)は、第3四半期決算について、収益は21%向上、32.39億ドルを達成したと発表した。

同社の好調さを示す各種の数字

ペイパル社は、10 月 20 日に、2017 年 7 月 1日〜9 月 30 日の決算および通期の業績見通しを発表した。今回発表されたペイパル社の第 3 四半期の数字をみてみよう。収益については、前年同期比21%(FX ニュートラル: 22%) 増の32.39億ドルを達成し、年に 1 回以上利⽤するユーザー(アクティブアカウント)の数は、当四半期に820万件の増加。これらの実績をふまえて合計決済件数は前年同期比26%増の実に19億件に達した。

また取扱⾼の総合計は30%(FX ニュートラル:29%)増の1,140.45億ドルとなった。ペイパル社の好調さを裏付ける各種の数字と言えるだろう。

Skypeとの戦略的提携・マスターカードとのパートナーシップ拡大を発表

ペイパル社はさらにインターネット通話サービスを提供している「Skype」との世界22ヵ国での戦略的提携も発表している。この提携では、PayPalアカウントをもつユーザーは、Skypeのモバイルアプリ内のチャットを通じて互いに送金できるようになる。こうした成長するモバイル市場での展開は ペイパル社の業績を牽引する大きな要素となっている。

さらに同社は、マスターカードとのパートナーシップをカナダ、ヨーロッパ、ラテンアメリカ・カリブ海、そして中東・アフリカへと拡大することもあわせて発表している。また当四半期には、既に発表済のTIO Networksの買収に加え、⽶国の小規模事業者向け事業融資の大手であるSwift Financialの買収も完了したとのことだ。

拡大するモバイル市場での実績

そのモバイル市場でのペイパル社の実績を示す数字も出されている。当該四半期の総取扱⾼1,140.45億ドルのうちモバイル端末経由の取扱⾼は実に前年同期比54%増の約400億ドル(全体の35%)となった。また、個人間(P2P)取扱⾼も47%成長し、総取扱⾼の約21%を占める240億ドルに達した。⽶国における当社のソーシャルペイメントプラットフォームであるVenmoの利⽤も引き続き順調に拡大し、取扱⾼は前年同期比93%増の94億ドルと大きく成長している。

成長するモバイル市場への対応などを背景に実績を重ねるデジタル決済の大手ペイパル社。Skypeとの戦略的提携も発表し「快進撃」とも言える同社の状況を裏付ける今回の第3四半期決算の発表となった。今後のさらなる展開が注目される。


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