利用が進むスマホ音声入力と、熱い視線が向けられるスマートスピーカー 【MMD研究所調査】

ECのミカタ編集部

モバイルに特化した調査研究機関であるモバイルマーケティングデータ研究所(以下「MMD研究所」)は、2017年10月25日~10月31日の期間中に15歳~69歳の男女2,155人(その内、スマートフォン所有者は1,810人)を対象にした「スマートフォンの音声入力及び、スマートスピーカー(無線通続機能と音声操作アシスタント機能を持つ次世代型スピーカー)に関する調査」を実施した。

スマートフォンの年代別「音声入力の利用頻度」

スマートフォンの年代別「音声入力の利用頻度」

以下、調査結果について見ていく。まず、音声入力の利用頻度についてだ。スマートフォンを所有している15歳~69歳の男女1,810人を対象に、スマートフォンで音声入力機能を使ったことがあるかを質問したところ、全体の64.5%が「音声入力機能を利用したことがある」と答えた。

また年代別では、10代の16.0%が「普段から利用」、50代~60代の37%が「時々利用」と回答している。

スマートフォンの音声入力を使うシーンは「テレビ視聴時」「自動車運転中」「歩行中」

スマートフォンでの音声入力機能利用をしたことがある人(n=1,167)を対象に、スマートフォンでどんな時に音声入力機能を使うのかを聞いたところ(複数回答可)、「テレビを見ているとき」が22.4%と最も多く、次いで「自動車で運転しているとき」が18.9%、続いて「歩いているとき」が18.3%という結果となった。

同じ質問内容を性別ごとにみると、男性で最も多かった回答は「テレビを見ているとき」が22.8%、次いで「自動車で運転しているとき」が22.1%という回答だった。これに対して女性で最も多かった回答は「テレビを見ているとき」が21.9%と男性と同様の結果となったが、2番目に多かった回答は「料理をしているとき」で17.8%だった。

音声入力検索の活用内容の上位は「地図・ルート」「天気予報」「ニュース」

音声入力検索の活用内容の上位は「地図・ルート」「天気予報」「ニュース」

スマートフォンでの音声入力機能利用をしたことがある人(n=1,167)を対象に、スマートフォンの音声入力検索の利用内容について質問したところ(複数回答可)、「地図・ルート検索する」32.0%と最も多く、次いで「天気予報の検索する」26.6%、「ニュースを検索する」22.5%だった。

同じ質問で、10代の回答結果では「アラームを設定する」28.2%が「天気予報を検索する」と同率1位だった。

スマートスピーカーの認知度は31.2%、20~40代男性を中心に浸透が進む

スマートスピーカーの認知度は31.2%、20~40代男性を中心に浸透が進む

15歳から69歳の男女2,155人を対象に、スマートスピーカーについて聞いたところ、「知っている」と回答した人が31.2%だった。性年代別で見ると20代男性45.7%、40代男性41.1%、30代41.0%と20~40代男性の間での認知率が高い結果となった。

同様に、「スマートスピーカーを知っていると回答した人(n=672)」に、発売、未発売に限らず知っている商品を聞いたところ(複数回答可)、調査時点で「Google Home」が最も高く84.5%、次に「Amazon Echo」33.3%、続いて「LINE Clova WAVE」30.7%という結果となった。

スマートスピーカーに興味があるのは全体で32.9%、年代別では10代20代が4割前後の高い関心

スマートスピーカーに興味があるのは全体で32.9%、年代別では10代20代が4割前後の高い関心

15歳から69歳の男女2,155人を対象に、スマートスピーカーがどういった製品であるかの説明をした上で、興味があるかを聞いたところ、全体では「とても興味がある」が10.0%、「やや興味がある」が22.9%と合わせて32.9%がスマートスピーカーに興味を持っていることがわかった。年代別で見ると「とても興味ある」「やや興味ある」を合わせると10代の40.7%、20代の37.1%がスマートスピーカーに興味を持っていることがわかった。

スマートフォンの高機能化が進むに従って利用が広がる音声入力。そして2017年にAmazon.comが「Amazon Echo」を発売したのを皮切りに、大手IT企業が軒並み自社の音声アシスタントを搭載したスマートスピーカーの発売を発表するなど注目が集まるスマートスピーカー市場。

特にスマートスピーカーは、Wi-FiやBluetoothを使ってさまざまな規格の機器に接続可能で、ホームオートメーションの中での中核的なデバイスともなり得る。10~20代を中心にすでに高い認知度があり、ユーザーからも熱い視線が向けられる同市場の今後の動向から目が離せない。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事