【共同研究】オイシックスドット大地とヤマト運輸が『ベジネコ』プロジェクトで農産品物流の課題解決へ!

ECのミカタ編集部

食品宅配事業を展開するオイシックスドット大地株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:高島 宏平、以下「オイシックスドット大地」)と、ヤマト運輸株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:長尾 裕、以下「ヤマト運輸」)は、本年2017年10月より、生産者が抱える農産品物流の課題を解決することを目的に、共同研究を開始している。

農業と物流が抱える大きな課題

昨今、食料需給や購買活動が見舞われている環境変化のスピードは一段と速くなっている。生産者は、そうした中、地域や気候を生かして農産品を生産し、市場や小売店などへの納品といった物流の手配まで行っているのが現状だ。

一方で、近年の物流業界を取り巻くドライバー不足などの影響により、品質管理や納品時間などの要望に応えられる運送事業者が少なく、農産品物流における大きな課題となっている。

『オイシックスドット大地』と『ヤマト運輸』の強みを生かした課題解決プロジェクト

『オイシックスドット大地』と『ヤマト運輸』の強みを生かした課題解決プロジェクト

そこでオイシックスドット大地とヤマト運輸は、オープンプラットフォームとして「ベジネコ」プロジェクトを立上げ、それぞれが有する生産者ネットワークと輸送ネットワークを組み合わせた共同研究を実施する。

その共同研究を通して、生産者が個別に手配する輸送手段を統合し、ヤマト運輸の全国約4,000箇所の営業所を活用するなど、安定的かつ効率の良い物流の構築を目指すとしていて、研究期間は来春までを予定している。

共同研究はさらに深化

両社はこれに留まらず、ヤマト運輸の物流ターミナルからオイシックスドット大地の物流センターへ、必要な農産物を必要なタイミングで一括納品する仕組みを構築し、倉庫への配送や倉庫内作業の効率化を進め、より新鮮な状態で消費者に商品を届けることも目指す。

本年2017年10月からは、消費地からの距離が遠く、農産品物流の課題解決に向けて積極的に取り組んでいる山形県の生産者の協力のもとで同県内での物流課題について研究を深め、来年2018年1月からは宮崎県でもテスト運用を実施する予定だ。

【日本初】オイシックスドット大地が日本の米を中国に輸出

さらにオイシックスドット大地は、JA全農インターナショナル株式会社(以下「JA全農インターナショナル」)の協力を得て、有機栽培された米を日本初となる中国へ向けての輸出を実施する。2017年12月より、出荷開始予定だ。

まずは16トン(精米時)の出荷を予定していて、反響の度合いにより輸出量を拡大していく方針だ。食の安心安全へのニーズが強く、日本食の需要も高まっており世界一の人口を有する一大市場の中国での市場拡大を目指す。

安心安全な農産品や加工食品、ミールキットなどの食品宅配を展開するオイシックスドット大地と物流界のトップランナー、ヤマト運輸が手を組んで行っている今回の「ベジネコ」プロジェクト。まさに企業が日本の農業や物流が抱える課題を前にして自ら立ちあがり、研究の面から業界や生産者を支援する、希望ある施策と言えるだろう。


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