【日本郵便】2つの新たな配送サービスを開始。中国越境ECがさらに身近なものに

ECのミカタ編集部

 日本郵便株式会社(東京都千代田区)は、レントングループと連携し、中国の越境EC向けにクーリエ(KJ)通関及び事前電子データによる通関(e-Express)を利用して「ゆうグローバルエクスプレス」(以下「UGX」)による中国個人宛ての配送サービスを開始すると発表した。

 中国越境ECはまた「新たな配送手段」という武器を手に、そのフィールドを広げようとしている。日本発中国宛の越境EC市場は、2016年は対前年比+30.3%と成長著しく、今後も更なる成長が見込まれている。こうした中、従来のEMSを始めとする国際郵便サービスを使った発送のみならず、中国越境EC総合税による通関を用いた配送需要が拡大している。

 一方、この中国越境EC総合税を利用するためには中国税関に対して事前に商品登録や、受取人の中華人民共和国居民身分証(以下、「中国個人 ID」)を含む輸入通関に必要な情報(以下、「三単情報」)の提出が必要だが、越境ECプラットフォームに出品していない越境EC事業者には三単情報の取得が容易ではないといった状況にある。

 この度、全ての越境EC事業者がより簡便に中国個人宛の配送サービスができるよう、事前の商品登録や三単情報の提出不要な以下の2つのサービスが提供されることとなった。

1) UGX・クーリエ(KJ)通関を利用した配送サービス

1) UGX・クーリエ(KJ)通関を利用した配送サービス

レントングループがクーリエ(KJ)通関業務を実施する個人宛て配送サービス(行郵税が適用)。荷主又は荷受人から中国個人IDの提出が必要となる。

2) UGX・事前電子データによる通関(e-Express)を利用した配送サービス

2) UGX・事前電子データによる通関(e-Express)を利用した配送サービス

レントングループ、中国郵政及び香港郵政が共同で開発した中国越境 EC 向け事前電子データによる通関を利用した個人宛て配送サービス(行郵税が適用)。中国個人 ID の提出は原則不要。

ECがもたらす「世界と繋がる」という感覚

 グローバリゼーションは加速し、ECはさらにシームレス&ボーダレスな時代に突入する。「越境」という言葉すらなくなる日もそう遠くはないのではないだろうか。様々なインフラは高いレベルで日々進化していて、私達の生活を豊かなものにしてくれている。

 こうして整備されていく様々なサービスによって活躍の場を広げるユーザーも増えるだろう。越境CtoC市場も活性してきそうな予感がする。ECを通じて、個人レベルで「世界と繋がっている」ことが深く実感できるような。そんな日常が近くまで来ていることを想像させてくれる2つのサービスのリリースだと感じた。

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