「@cosmeビューティアワード2017」発表。トレンドを深掘りし、販売力に変える力を

ECのミカタ編集部

 株式会社アイスタイル(本社:東京都港区)は、2017年のビューティトレンドを総括する「@cosmeビューティアワード2017」を発表した。

 「@cosmeビューティアワード2017」が発表された。そのなかでも注目したいのは、今年生活者に支持されたコスメをランキング形式で発表する「@cosmeベストコスメアワード」だ。この1年間に@cosmeに寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品をランキング形式で表彰するアワードとなっている。

 サービス開設当初より毎年発表されており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップで、世相を反映した結果が話題を呼び、業界を問わず注目を集めている。今年のトレンドはどういった商品だったのか探っていきたい。

2017年は比較的美容への消費意欲が旺盛な年だった

2017年は比較的美容への消費意欲が旺盛な年だった

 総合大賞はオペラのリップティントが受賞。「うるおい、色持ち、使い心地」の3拍子が揃ったティントリップとして高く評価され、「@cosmeベストコスメアワード2017上半期新作ベストコスメ」における大賞受賞に続いて、「@cosmeベストコスメアワード2017」総合大賞受賞となった。

 全58部門全体の傾向としては、上半期に続き「頑張らなくても、賢くキレイになりたい」という生活者のニーズに応えるカテゴリ・商品が注目された。

 例えば、洗顔から化粧下地まで1度に済ませられる手軽さが支持を受け、ベストシートマスク部門1位となったサボリーノ「目ざまシート」や、ベスト美容液・ブースター2位のONE BY KOSE「薬用保湿美容液」のように既存のお手入れを変えることなく、一品投入するだけでこれまでの美容が底上げされるようなアイテムたち。これらが話題を呼んだ。

 また、コスメ以外でも、機能性ファッションカテゴリ1位となったユニクロの「ワイヤレスブラ」などの商品にも、その傾向が伺える。またそれは、クチコミに現れる「面倒だ」「時短」といったワード/フレーズの出現率が伸びていることにも表れている。


 2017年の受賞商品を分析すると、過半数にあたる54%がプチプラ商品となった。また同時に、新製品の比率が上がり、ロングセラー比率が下がったという傾向がある。

 美容への消費意欲が下降傾向にある時は「試しに買ってみる」という行動が起きにくいことから、安心感のあるロングセラー商品や定番のブランドに人気が集まる傾向が見受けられる。実際に、リーマンショックがあった2008年はプチプラ商品や新製品の割合が下がっている。このことから、2017年は比較的美容への消費意欲が旺盛な年だったといえるだろう。

今年のトレンドキーワードは?

「立体メイク」
 「ナイトプール」の成功などに象徴される通り、昨年に引き続きヒト・モノ・コトすべてにおいて「SNS映え」が活況を呈した1年であった。中でもコスメに関しては、商品自体のSNS映えから、「写真に映った際の自分の印象」を重視する傾向へ「SNS映え」自体のニーズがシフトしてきているようだ。そういったニーズの変化から、海外のSNSを起点に浸透してきた「立体メイク」への関心が高まった。

「パーソナライズ」
 また、「パーソナルカラー」「肌診断」といったワードの出現件数が顕著に増加し、効果や機能、使い心地など「自分に合ったものを選びたい」というニーズが高まっている。自分好みの色や成分で生活者が化粧品を選んでいくという主体的な体験とは異った、客観的な条件や分析結果に基づいた結果によって色や機能を選択する商品が注目された。

「エイジングケア革命」
 2017年は「シワを予防する」という従来の予防美容ではなく、出来てしまったシワそのものを改善するという商品が登場。トレンド賞を受賞したエリクシール「エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリーム S」、ポーラ「リンクルショット メディカルセラム」のどちらの商品も大変なニュースになり、化粧品の機能が躍進した1年となった。

売れる理由を深掘りして、流行を先読みする

 「商品が売れる」ということには必ず理由が存在する。特に女性は、流行に敏感なのでランキングなどにすると時代や世相を反映しやすい。それらを踏まえた上で来年はどういった商品が台頭してくるのだろうか。ユーザーがどういったものを欲していて、どういう提案を仕掛けていくかが鍵になる。

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