TikiがJD.comから4,400万米ドルの資金を調達。加熱する東南アジアのEC事情

ECのミカタ編集部

TikiがJD.comから4,400万米ドルの資金を調達。加熱する東南アジアのEC事情

 ベトナムのECサイトTiki.vn(以下:Tiki)が、中国のインターネット業界大手JD.com(以下:京東)から4,400万米ドルの資金を調達した。ベトナムのテックエコシステムにおいて過去最大級の取引額となった。

 Tikiはベトナムにて2010年に創業したオンライン・プラットフォーム大手の企業。起業当初は本やCD/DVDなどを販売していたが、現在は12商品カテゴリー/30万アイテムを取り扱う一大ECプラットフォームへと成長を遂げ、政府部門における「ベトナムECへ最も影響力のある企業トップ10」入りを果たした。

 2時間以内に商品を配達する速達便サービス「TikiNow」を武器に、設立から7年が経過した現在、Tikiは毎年三桁成長で業界他社の三倍を超えるスピードで急成長しており、数多くの国際投資機構の戦略的投資を獲得している。

 今回新たに京東から調達した資金は研修の充実化や、配送やロジスティクスの最適化、そして「TikiNow」の市場化になどに充てられるという。

 世界中に販売及び調達のネットワークを作り、より多くの世界的有名ブランドをべトナム市場に輸入し、それと同時にベトナム現地のブランドを世界中に輸出することも出来る。その際に、京東はTikiと商品販売、クロスボーダー貿易、物流、技術、供給チェーン管理などの面で一連の協力を展開するとみられている。

 注目すべきは、京東が既にインドネシア市場へ進出し、同時にタイのセンタラルグループと合資会社を設立しているということ。京東は盤石の東南アジア市場向けECプラットフォームを組んでおり、今回のベトナム市場で布石し、より強固な戦略的構造を構築し国際的な戦略を打って出るだろう。

明るい材料が多い東南アジアにおけるECの未来

明るい材料が多い東南アジアにおけるECの未来

 京東の副総裁で、国際業務総裁の鄭孝明 (チェン・シャオミン)氏は「今後、京東はSNSを活用するECの経験をTikiとシェアし、VNGと積極的にSNSとモバイル決済の応用に取り込みたいと思います」とコメントしている。

 一方のTiki創業者兼CEOのSon Tran氏も「京東のような中国で最も信頼されているオンライン小売業者と協力できることを嬉しく思い、お互い新たな発展段階に進みたい。京東の持つユーザー体験、購買、物流と技術方面の経験はTikiをベトナム最大のECプラットフォームに成長させる貴重な財産だ」と語った。

 中国ECの影響力は確実に東南アジア周辺に拡大しており、アリババなどもそうした動きを緩めない。京東とアリババによる2社の覇権争いにも注目が集まるが、EC業界としては、まずこうして世界中にインターネットを通して「モノ」や「コト」が運ばれ、そのインフラが強化されていく事を歓迎したい。

 こうした一連の情報をいち早くつかみ取り、市場を開拓していけるかも、事業を拡大する上で大きな足掛かりとなる。加熱する東南アジアへの投資。これは今後のECを語る上で、大きな意味を持つことになるだろう。

ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事