【まとめてみた】熊本地震、各社支援の動き

ECのミカタ編集部

4月16日に熊本県と大分県を中心に大地震が襲った。この熊本地震の観測後、全国から援助の動きが多く見られた。もちろん今もである。このゴールデンウィークを利用して被災地にボランティアに行っている人も少なくない。そこで熊本地震から約半月経った今、ECに関連のある援助の動きをまとめてみた。これから熊本になにか支援を送りたい、と思っている方にも参考にしてほしい。

まずは一歩、募金から

 募金とはまず一歩、気持ちを送ることができる助け合いの形である。熊本地震が発生してから各社の募金活動は始まったが、今まで大変多くの寄付を集めている。このひとりひとりの支援の気持ち、きっと熊本に届くだろう。

【Yahoo!基金】熊本地震災害緊急支援募金
 ヤフー株式会社(以下、ヤフー)は募金を全国から集めている。この集まったお金は中央共同募金会などを通じて被災地へと寄付される。5月3日の時点で寄付総額(概算)462,041,876円、人数にして480,288人が参加している。この熊本地震災害緊急支援募金の特徴としてTポイントを1ポイントからでも寄付することが出来る。

【楽天クラッチ募金】熊本地震被害支援募金
 楽天株式会社(以下、楽天)も全国から寄付を集めて、被災地支援の目的を持ち地方自治体に寄付する方針である。5月1日の時点で117,992,733円の寄付が集まっている。募金の受け付け方は、「楽天銀行」による銀行送金、電子マネー「楽天Edy」、「楽天スーパーポイント」、クレジットカードである。日頃楽天市場で買い物をする方には楽天ポイントで寄付をできるということは、より身近に感じるかもしれない。

各社サービスによる支援の形

各社サービスによる支援の形

 また自社サービスを使い、募金とはまた違った方法で援助している企業も多い。自社サービスの特徴を生かしており、今までになかった新しい支援の形も生まれている。

【Oisix特設サイト】食べて応援!EAT and SEND for 熊本
 オイシックス株式会社(以下、オイシックス)では、熊本地震の被災地支援のために特設サイトを設置した。熊本県産の商品や寄付金付きの商品の販売、そして被災された生産者へ向けてのメッセージ募集をしているという。

 熊本県はOisixの生産者が多くいる地域であるため、オイシックスの想い入れも熱いものがあるだろう。被災した生産者への応援メッセージは一週間で332件集まった。この応援メッセージを通してまたおいしい野菜を私たちに届けてもらえるよう元気付けになってほしい。

【ふるさと納税サイトさとふる】熊本の自治体への納税
 株式会社さとふるが運営するふるさと納税サイト「さとふる」では、“納税”という形で支援することができる。元々ふるさと納税は地域活性化のためであったが、熊本地震を通して“納税”で支援という新しい形で利用する人も多い。“納税” するとその地方の特産品などが届くことからふるさと納税はECと似ていると言われている。

 払う義務のある住民税の一部を自分が応援したい自治体に“納税” できる制度のため、自分に負担をかけることなく熊本を応援することができるのだ。その心はネットを通した支援でも、確実に届けることができるだろう。

【アスクルとヤフーが協力】LOHACO 応援ギフト便
 アスクル株式会社(以下、アスクル)とヤフー、そして熊本県内の有志による任意団体・熊本支援チーム(以下、熊本支援チーム)は協力してLOHACO 応援ギフト便サービスを開始した。LOHACOとはアスクルが運営する一般消費者向けインターネット通販サービスである。公の支援があまり行き届いていない熊本県上益城郡益城町内の避難場所に熊本支援チームが電話で必要な生活物資をヒアリングする。そしてその情報をアスクルに共有する。アスクルはその生活物資をLOHACO応援ギフト便に掲載し、ヤフーは熊本地震に関する特設ページで応援者を募る。応援者がLOHACO応援ギフト便ページ内の生活物資を購入することで被災地に届くという仕組みである。
 
 被災者のリアルな声を聞いて得た情報のため、応援者が購入する生活物資は被災者が必要としているものである。また、応援者が購入した生活物資がそのまま被災地に届くためどんな支援をしたかが明確である。被災者の想いが熊本支援チームへ、その想いが熊本支援チームからアスクルへ、そしてヤフーへ行き、応援者へ。そしてその応援者が支援の想いを持って購入するボタンを押すことで、その想いが被災地にダイレクトに届くのである。

きっと思いは伝わるはず

 熊本地震が発生してから様々な企業が支援の動きを見せてきた。私たちのEC業界でも多くの支援が寄せられている。ECとはネットで完結する新しい販売の形として世界に広まってきた。今までのノウハウを詰め込み、ネットだからこその支援が出来るはずだ。また、普段販売者と購入者が顔を合わせることはないが、だからこそ相手への思いやりが大切である。

 今回の支援もネットだからこその支援が多くあり、そしてそこに“助けたい”という心が込もっていることが強く感じられる。この思いは熊本に伝わっているはずだ。日本は今までも数多くの大地震に見舞われてきた。しかしその度に人々は助け合って乗り越えてきた。今回の熊本地震も助け合いの気持ちがあれば乗り越えられるはずだ。これまでECは、ただネットで物を売るだけでなく人の想いがあってその想いが届いた人の喜びがあってこそ真価が発揮されてきた。この今までECで培ってきた特徴から、EC事業者の本来の役目、そしてそこから何ができるかは何だろうと考えさせられる。さあ、前に向かって進もう。顔が見えないからこそ思いやりの気持ちを込めて、私たちはECから熊本を応援したい。


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