独自店舗、成長の秘訣は?カラーミーショップ大賞2016【前編】

ECのミカタ編集部

2016年5月13日(金)、GMOペパボ株式会社主催の「カラーミーショップ大賞2016」が開催された。今年で3回目となるこの賞には、数あるEC店舗の中でもユニークな店舗が揃っており、参加店舗数も年々増えている。今年の受賞店舗やそのコメント、またそこから感じる、成長する独自ドメイン店舗について紹介する。また、後編では、受賞店舗に独自取材を行い、よりリアルな声を紹介する。

ユニークな店舗が集まる、カラーミーショップ

ユニークな店舗が集まる、カラーミーショップ

 カラーミーショップ大賞は2014年開始、今年で3回目の開催となる。今年はカラーミーショップを利用する6万店以上から、年間を通して総合的に最も優れたナンバー1の「大賞」を決めることになる。審査基準は、デザイン・接客・プロモーション・スマホ対応・売上成長率・一般投票の6点で、運営による審査会にて最終的な賞が決定される。

 カラーミーショップ大賞の特徴が、自らエントリーする方式であることと、一次審査として一般投票を経ることだ。中には、応募する気はなかったのに、お客様からの要望でエントリーすることになった店舗もあるという。また、一般投票ということで、大きな資本がなくとも、お客様に評価される店舗であれば、十分に受賞の可能性がある。これも、カラーミーショップ大賞にユニークな店舗が多い要因の一つだろう。

 カラーミーショップ大賞は、「大賞」の他にも、上位10店舗に贈られる「優秀賞」、「特別賞」枠としてそれぞれ1店舗ずつに贈られる「新人賞」「10年賞」「ベスト店長賞」「制作会社・クリエーター賞」「PR賞」にそれぞれ1店舗ずつ、20店舗に贈られる「ジャンル賞」、ネットショップを使い日本文化を発信している店舗に贈られる「にっぽん文化奨励賞」がある。ただ「ベスト店長賞」に関しては、本来1店舗だが、審査会でも最終受賞者を決めきれず、特別に3店舗の受賞となっている。2016年は、6万店舗以上から850店舗がノミネート選出され、一般投票を経て41店舗が選ばれた。その41店舗がどの賞を受賞するのか、当日会場にて発表される。

 発表に先立ち、GMOペパボ株式会社代表取締役社長の佐藤健太郎氏より挨拶があった。カラーミーショップは今年12年目を迎えるASPサービスだ。低価格でネットショップをデザインできる方法を提供し、ただ商品を届けるだけではなく、「ワクワクドキドキを一人でも多く届けたい」という想いで運営されているとのこと。カラーミーショップ大賞は今年で3回目だが、年々レベルが上がっており、こんなテンプレートの使い方があるんだと、運営側が気付かされることさえあるという。今回ノミネートされたショップは、ショップの憧れになるショップなのだと、祝福の言葉で挨拶は締められた。

 ではいよいよ、カラーミーショップ大賞2016年の受賞店舗を、以下に紹介する。

発表!カラーミーショップ大賞2016

発表!カラーミーショップ大賞2016

●大賞
びっくりカーテン

●優秀賞
H >FRACTAL / free stitch / わざわざ / Nova SELECT / EDIT LIFE / 光浦醸造 / M&M 写真とデザインの資材部屋 / カニの浜海道オンラインショップ / マアル / バランススタイル

●特別賞<PR賞>
パンのトラ / 博多もつ鍋 大山
●特別賞<制作会社クリエーター賞>
暮らしかた冒険家
●特別賞<新人賞>
mogcook(モグック)
●特別賞<10年賞>
王様のパン
●特別賞<ベスト店長賞>
わざわざ / bib-bab / ロッカーズ

●ジャンル賞<フード部門>
Groovy Nuts (グルーヴィナッツ)/ 由比缶詰所 / 谷川醸造 /
かまぼこの貴千 / はたけのみかた / 古舘製麺所 /
松本農園 / tretre(トレトレ) / とよかわ農園
●ジャンル賞<アパレル部門>
snug(スナッグ)
●ジャンル賞<うつわ部門>
Pint! / 草舟オンラインショップ
●ジャンル賞<雑貨部門>
榛原オンラインショップ / HORSLAG DESIGN / Timeless Gallary&Store
●ジャンル賞<おやつ部門>
なんぶ農援 / Patisserie et…ARUKUTORI / 澤田屋 / MACHITOKI / ひみつのひとさじ

●にっぽん文化奨励賞
Oita Made / うなぎの寝床

歴代受賞者も参加、受賞店舗コメント

歴代受賞者も参加、受賞店舗コメント

 今回のカラーミーショップ大賞2016には、第1回大賞受賞の「北欧、暮らしの道具店」、第2回大賞受賞の「SOU・SOU」のお2人も参加。それぞれのコメントを紹介する。

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カラーミーショップ大賞2014大賞
北欧、暮らしの道具店
株式会社クラシコム 代表取締役 青木耕平氏


 初のショップ大賞受賞ということで責任重大だと感じました。サプライズでスタッフからのお祝い動画があり、驚いたことを覚えています。今年のショップ大賞は、会場や演出にラグジュアリー感があり、店舗のこの賞にかける想いが深まっていることを感じます。大賞の「びっくりカーテン」さんは、まず名前が印象的。楽しいことばかりではないと思うが、苦労の中にある喜びを感じてほしいです。

カラーミーショップ大賞2015大賞
SOU・SOU
若林株式会社 代表取締役社長 若林剛之氏


 2015年は体育館のような会場で、今年とはまた違い熱気あふれる雰囲気だったのを覚えています。大賞を受賞したときは、まさかという感じで緊張しました。大賞の「びっくりカーテンさん」は、かわいいページで、サービスも特徴的。店長の片岡さんは代替わりされての運営ということで、苦労もあると思うが頑張ってほしいです。

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 また、受賞式の後の懇親会では、店舗同士が交流する場にもなっていた。その中で、インタビューを受けていた3店舗のコメントも紹介する。

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特別賞<PR賞>受賞 博多もつ鍋 大山

 熊本で実店舗とネットショップとを営んでおり、地震の影響が今も続いています。ネットショップはすぐに再開し、一部商品には限られるが頑張っています。8つある事業部のうちの1つがEC店舗であり、今後さらに掘り下げたいです。

ジャンル賞<フード部門>受賞 古舘製麺所

 まさか受賞できるとは思わなかったです。岩手県でネットショップを営んでおり、冷蔵で配送料が高いのは悩みですが、「おいしい蕎麦に巡り合った!」というお客様の声が嬉しいです。

ジャンル賞<フード部門>受賞 とよかわ農園

 日頃は畑でほとんどの時間を過ごしていますが、畑にいてもネットを通じてお客さんと触れ合うことができます。ネットショップを始めて良かったと思います。自然と向き合いながら、信頼できる野菜を作りたいです。自分だけではできないところをネットに助けてもらっています。自分の作っている商品がもっと広まってほしいし、新しい農家の形をアピールしたいです。

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 受賞店舗は、ジャンルもエリアも幅広い。ユニークなコンセプトの商品をニーズのあるところに効率的に届ける、地方から全国へ商品を紹介することができる、そんなECの長所を存分に活用した店舗が多いといえるだろう。続く【後編】では、受賞店舗に独自取材を行っているので、こちらもぜひチェックしてほしい。


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