EC業界News1週間まとめ〜Amazonフレッシュ PrimeNowのマツキヨ等提携 DeNAヤマト物流革新

石郷“145”マナブ

こんにちは、メディア編集部 石郷です。
今週、読まれた記事はこちら。

ロボネコヤマト実証実験開始 物流の未来を切り開ける
https://ecnomikata.com/ecnews/14307/

Amazonフレッシュ、日本上陸!生鮮食品が届く!
https://ecnomikata.com/ecnews/14354/

楽天がコンビニ、宅配ロッカー等か自宅一回受取でポイント3倍を発表〜再配達問題第二章
https://ecnomikata.com/ecnews/14297/

Amazon「Prime Now」でココカラファインらと提携〜提携店は在庫確保、Amazon配送
https://www.ecnomikata.com/ecnews/14336/

みずほ銀行 エムウォレット設立に見るFinTechとECの関係
https://ecnomikata.com/ecnews/14304/

遂に日本にやってきたAmazonフレッシュ

遂に日本にやってきたAmazonフレッシュ

 今週、話題になったのは、まずは「Amazonフレッシュ」。
その名の通り、生鮮食品が鮮度を落とすことなく、最短で四時間以内で届くというもの。基本的には、AmazonPrime Nowで培った物流を活用して、迅速に届ける環境を整えたわけです。原則、二時間単位で時間指定ができ、そこで受け取ります。また、このAmazonフレッシュを活用するには、プライム会員であることが条件で、かつそこに加えて月額費用500円がかかるとしている。また、配送料金として、500円を必要としているが、6000円以上の注文の場合は、配送料金は無料となります。専用で入れるものを複数用意して、常温、冷蔵冷蔵、サイズなどによっていくつかバリエーションがあります。冷蔵冷凍にも保てる専用ボックスも用意するなど、鮮度を保つための工夫も徹底している様子です。

 また、再配達は行わず、不在であれば、配達員が持ち帰り、キャンセルとする、としたその対応には少し驚いた。思うに、上記の記載の通り、配送料500円を必要としているから、当然配送のコストはかかるのに、一度受け取らなかったユーザーが多くなれば、それだけAmazonのコストがかさみます。昨今、配送の問題が取りざたされていることもあり、Amazonもそこに対しての意識を見せた格好だと、僕は思っています。

マツモトキヨシ等と連携でAmazon Prime Now

マツモトキヨシ等と連携でAmazon Prime Now

 そして、Amazonの話題はもう一つあります。Prime Nowの商品拡充にあたり、ココカラファイン、マツモトキヨシ、三越本店日本橋と提携をして、それらの商品も提供するという発表を行いました。Prime Nowは、配達から一時間、もしくは二時間で届く、速達のサービスであるが、これまで全てAmazonの商品でのみおこなっていました。ところがヘアケアなどの消費系のドラッグストア系商材や、百貨店ならではの良質なケーキなども配達可能となりました。

 これも個人的には、Amazonが着実に物流網を強化していることをうかがわせる内容で、提携したココカラファイン、マツモトキヨシ、三越本店日本橋は在庫を抱えるにとどまり、それらの在庫に基づき、商品を取りに行き、実際に配達を行うのはAmazon自身なのです。

 Amazonフレッシュしかり、このサービスしかり、速達系のサービスが増加し、あらゆる多様性に答えられるだけのインフラが整えば、いよいよAmazon自体が配達業者の意向に左右されることなく、自分たちの考えるサービスを提供できるようになるということを意味しているように思えます。

 今まで日本は、誰かから誰かに贈り物を届けるという着想からヤマト運輸が躍進し、主に、企業対企業の間で配達する中で存在感を示してきた佐川急便がいました。しかし、おそらくこれから注目を集めるのは、それらとは全く違った、小売業で企業がお客様にものを届けるという第三の配達であって、今のEC化率を思えば、ここの市場は急拡大していくことでしょう。そこを見越してのAmazonの物流強化なのではないかと思っています。Amazonの自社物流があらゆるニーズに応えられれば、今までの第一、第二で躍進してきた物流のルールにとらわれることなく推し進められます。この速達サービスの強化は、その序章のような気がしています。

ロボネコヤマトは配達の仕事の概念すらも変えていく

ロボネコヤマトは配達の仕事の概念すらも変えていく

 さて、そのほかでいうと、ヤマト運輸とDeNAによる「ロボネコヤマト」が脚光を浴びました。自動運転により荷物を提供するというものです。これまた今までの着想とは覆す考え方で、配達の最大のネックは人が運転することなんです。そこで、ならば受け取る人の好きな時間に受け取ってもらおうということで、自動運転なわけです。将来的には人が運転することなく、車が自動でお客様のもとへと動いて、お客様が車まで行き、それを受け取るというわけです。また、スマホを使うことで、今自分がいるところにどれだけその車が近づいているのかを、GPSにより確認できるようにしていくことで一切の無駄を排除します。

 また、新たな業種を生み出す予感もここにはあって、これにより買い物代行サービスといったことも可能になるわけです。地元の複数の商店からネット上で注文をして一括で運んでもらうといったことも、この自動運転は可能にするといいます。個人的には、DeNAの挫折を経ての躍進に期待したいという思いもあります。

 上記にも書きましたが、時代の多様化に伴い、配達という概念が確実に変わってきていて、おそらく仕事のあり方も変わっていくのではないかと思っています。その意味で、今一度、今までの商売のあり方のままではいけないことを考え、ECはどうやってその存在感を示していくのか、本気で考えなければいけない時代に入っていくのではないでしょうか。


 では今日はこの辺で。
笑顔あふれる1週間でありますように。
また来週お会いしましょう。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

石郷“145”マナブ の執筆記事