UNIQLO、AIコンシェルジュ「UNIQLO IQ」の試験運用を開始。チャットボットが常識になる日

　株式会社ユニクロは、9月20日(予定)より、おすすめのコーディネートやトレンドワードをお知らせするAIコンシェルジュ「UNIQLO IQ」の試験運用を開始する。「IQ」は、AI(人工知能)を活用したチャット自動応答システム（チャットボット）。この試験運用には、ユニクロ会員2,000名が参加する予定。

「IQ」はユニクロアプリの中で起動する新サービス。利用者一人ひとりのAIコンシェルジュとして、ユニクロでの買い物の際、様々な質問に的確に回答してくれるチャットボットを目指し開発中。今回の試験運用では、以下の機能を提供する。

①毎週、おすすめのコーディネートやトレンドワードをお知らせする
②｢コーディネートから｣｢カテゴリから｣｢トレンドワードから｣の３つの切り口で、商品を探す案内をする
③欲しい商品をカートに入れて、オンラインストアで購入できる
④欲しい商品の近隣店舗での在庫状況を案内する
⑤ある店舗にチェックインすると、気になる商品のコーディネートを見たり、
　　その店舗の在庫状況を確認できる

　今後、自宅や移動中など店外・店内問わず身近に利用できるサービスを目指し、試験運用を通じて改善していく。2018年春には、ユニクロアプリを利用している全てのユニクロ会員が「IQ」を利用可能になる予定。

　このサービスにはGoogleが提供するapi.aiという自然言語による対話アプリ開発プラットフォームを活用している。チャットを通じた新たなショッピング体験の提供と、機械学習による回答内容の効率的な改善を実現する。今後は、音声認識への拡張や多言語展開も検討していく予定。

チャットボットが常識になる日

　人工知能の発達は近年すさまじいが、チャットボットはまさにその先端を行くシステムである。そのまま商品を購入できるその親切さは、利用者をECに迎え入れるのに最適と言ってよい。

　また、店外だけでなく実店舗内でも使えることを目指すという多様性が、他のサービスと一線を画している点だ。便利さに磨きをかけ、利用者に更に寄り添うこの試験運用の動向には注目である。ECへと丁寧な誘導をするこのチャットボットが、EC業界の常識になる日も近い。