ECビジネスの戦略的BPOを実現する“強力タッグ”

ECのミカタ編集部 [PR]

左:成都インハナの取締役社長 坂口 幸太郎氏 右:スクロール360の取締役 高山 隆司氏 

通販物流に豊富な経験とノウハウをもつ株式会社スクロール360(以下「スクロール360)と、釣具やキャンプグッズなどを扱うナチュラムのECサイト運営などを手掛ける成都インハナインターネットサービス有限公司(以下「成都インハナ」)が業務提携し、EC事業者向けBPO事業を展開している。スクロール360の取締役 高山 隆司氏と、成都インハナの取締役社長 坂口 幸太郎氏に、戦略提携の背景などについてお話を伺った。

いまやEC先進国となった中国で、ノウハウとスキルを蓄積―成都インハナ―

 中国・アリババが仕掛ける中国最大のセール日「W11」。単日での総販売額が莫大なことで、日本でも何かと話題になるが、昨年(2016年)のW11の総販売額は1兆8千億円にも上った。

 「今日では、中国のECは、日本よりも進んでいるといえるかもしれません」と成都インハナの坂口氏は言う。そもそも中国の人口は日本の約10倍にもなる。さらに驚くことに、中国におけるEC化率は2.6倍ほどにもなるといわれ、単純な掛け算で計算すれば、中国のEC市場の規模は日本の約26倍となる。この状況に鑑みれば、W11の1日の総販売額が2兆円に届く勢いだということも頷ける。

 そのEC先進国となった中国で、ECに特化したBPOサービスを手掛けている成都インハナも、中国で事業をスタートした当初は、中国の安い人件費によるコスト削減が目的だったそうだ。しかし現地スタッフの業務スキルが向上するのに伴って、コストメリット以上に、スタッフの高度なスキルとノウハウが強みになってきているという。

 「もともと当社は、ナチュラムのバックヤードとして、商品データ作成や市場調査、在庫メンテナンス、受注処理など、ECに特化した様々な業務に対応してきました。そこで培われたノウハウは、あらゆるEC事業者に活用メリットがあり、それ自体をサービスアイテムとして事業展開することにしました」と坂口氏は言う。

 長年にわたり、ナチュラムのバックヤードとして業務を展開してきた成都インハナは、EC事業の成長過程においてぶつかる“壁”と、その壁を乗り越えるために“何をなすべきか”についての知見も豊富に蓄積されてきた。

 「かつて、豊富な商品ラインナップさえ揃えていれば、ECビジネスで成功をおさめられる状況がありましたが、今日ではそれだけでは生き残りさえ難しい状況です。一部の大手を除けば、ECビジネスで生き残るためには、メーカー化への転換を図るか、より顧客に近づいてビジネスを展開するかのいずれかの戦略を採るしか、道はないと考えています。しかし、限られた経営資源のいくばくかを新しい戦略に投入するためには、現在の売上を維持・継続するためのBPOは重要な要素になるでしょう。仕組みとシステムで対応できる既存売上の維持には極力経営資源を割くことなく、BPOで効率化し、その分の余力を創造的・戦略的業務に振り向けることこそ、ECビジネスでの継続的成長への近道だといえるのではないでしょうか」。

 また、成都インハナが提供できるサービスアイテムの中には「日本のEC企業が中国に進出するためのノウハウ」も含まれている。BPO事業のみならず、中国への越境ECを推進するための様々な業務も手掛けており、中国進出を目指す日本のEC企業にとっては、頼れるパートナーだということができるだろう。

通販物流を知り尽くし、EC事業者を物流で強力サポート―スクロール360―

通販物流を知り尽くし、EC事業者を物流で強力サポート―スクロール360―左:成都インハナの取締役社長 坂口 幸太郎氏 右:スクロール360の取締役 高山 隆司氏 

 物流業務は一見地味に見えるが、ECビジネスにおいては、極めて重要なキー・ファクターである。そうしたEC物流を商材を限定せずにサポートしてくれるのがスクロール360の強みである。

 「当社では、商材ごとに倉庫を分けているので、それぞれの分野の専門性とノウハウをもったスタッフが物流オペレーションを行っています。たとえば、アパレルを扱う倉庫には、何台ものミシンを用意しており、ちょっとした直しなどについては、その場で対応できるようになっています。さらに撮影スタジオも併設しているので、いわゆる「ささげ」にも対応できます。また、食品を扱う倉庫では、賞味期限管理を徹底するオペレーションができています。ある受注で同じ商品を2つ送るような場合、賞味期限の異なる商品を送ってしまうとクレームになることもあります。そのため、同一商品を複数個同梱する際には賞味期限が同じものをセットするよう配慮しています。」と高山氏は言う。

 ECビジネスでは、受注から商品発送までをすべて自社内で賄うのは限界がある。そこで業務効率・コスト効率を考えてアウトソーシングを活用しようとなるわけだが、その際に真っ先に考慮すべきは物流業務であり、受注業務だろう。

 「物流と受注は、一体的にアウトソーシングした方がメリットは大きいのです。これを別々のアウトソーシングしてしまうと、受注情報と出荷情報などがうまく連携されずに、逆に手間が増えてしまうようなことにもなりかねません」と高山氏。

受注業務から物流までをワンストップでサポート

スクロール360と成都インハナが戦略的に提携した背景には、まさに受注業務から商品物流までのワンストップ・サービスを高度な次元で提供することで、単なるアウトソーシングではなく、文字通りの戦略的BPOサービスを提供しようという意図がある。

 商品登録や受注処理などは成都インハナが担当し、そことシステム的に連携したスクロール360が出荷データに基づき、細部にこだわったオペレーションで商品出荷を行う。

 「受注に関連する業務で、成都インハナで対応できないのは、コールセンター業務のような電話応対業務だけです。しかし、その部分については、スクロール360が浜松にもつコールセンターを組み合わせることで、トータルソリューションとしてはまさに入口から出口まで一貫して対応できます」と高山氏。

“アウトソーサー”から、“パートナー”へ

 スクロール360と成都インハナの提携によって実現する受注から出荷までのワンストップ・ソリューション・サービスは、成長過程のEC事業者にとっては活用価値の高いサービスであることは間違いない。

 さらに成都インハナでは、自社と顧客がいつでも情報共有できるように、SKYPEなどを利用して常に密接なコミュニケーションをとっているという。日本と中国という物理的な距離に制約を受けることなく、スムーズで円滑なコミュニケーションを可能にしている。

 またスクロール360でも、顧客とのコミュニケーションは大切にしている。物流定例会を実施して、顧客側の担当者が物流倉庫に出向き、商品の状況を定期的に把握してもらったり、社員が研修の一環として出荷業務を体験できる仕組みなども導入している。

「アウトソーシングした後は、まかせっきりにするのではなく、定期的に状況を確認・把握し、より効率良く業務遂行するための改善を繰り返すことが重要です。そのために顧客とのコミュニケーションは大切にしています。」と高山氏。

 スクロール360と成都インハナの連合チームは、もはやアウトソーサーというよりも、信頼できるビジネスパートナーだということができるだろう。


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