複雑な商習慣のBtoBをEC化し、営業効率化に成功した「カメラのナニワ」

ECのミカタ編集部 [PR]

株式会社ナニワ商会 商材部 課長代理職 芝野浩二氏 株式会社ナニワ商会 商材部 芝野浩二氏

世の中のIT化が進む一方で、卸売などBtoBでEC化を行うところはまだ少なく、効率化に悩んでいる事業者は多いのではないだろうか。カメラや撮影機器の小売、卸、ラボ事業を行う「カメラのナニワ」は、卸部門の営業体制を効率化するためにEC化を行った。活用しているのはBtoB専用ECカート「BカートASP」だ。同店を運営する株式会社ナニワ商会の商材部 課長代理職 芝野浩二氏にお話を伺った。

電話アポや情報提供による営業活動に限界を感じ、IT化を検討

弊社はカメラ専門店として1947年に大阪心斎橋で創業しました。現在は小売事業、卸事業、ラボ事業の3つを柱に展開しています。小売事業部は、カメラ専門店17店舗、スタジオ16店舗、ECサイト4店舗で、新品中古のカメラや機材の販売、買取、撮影などを行っています。卸売事業部は、写真店や写真館など約2000社、量販店や官公庁など約500社に向けて、カメラや撮影関係の商材の販売を。ラボ事業部は、ベトナムに100名体制の拠点を作り、画像のスキャニングサービスや、写真館の運営を行っています。

小売事業部は以前からECをスタートしていましたが、卸事業部では16年10月に、ECサイトを立ち上げました。それまでは、営業担当者が飛び込みや電話でアポイントを取ったり、情報提供を行うことで、新規獲得を狙っていました。しかし時代の変化とともに、お客様はネットで情報を調べて、商品が欲しくなったら営業に電話をかけてくるなど、購入の流れが大きく変わってきたからです。

また弊社で取り扱っているプリンターなどの製品は高額で、受注までには時間がかかります。そこもIT化することで、うまくナーチャリングしていければと思いました。

商習慣に合致した価格や決済、受注管理のしくみや連携サービスが魅力

商習慣に合致した価格や決済、受注管理のしくみや連携サービスが魅力撮影・写真機材の卸通販フォトルプロ(http://728oroshi.jp/

小売事業部では以前からECサイトを運営しており「webと店舗で同じ環境を作る」という点にこだわって構築してきました。弊社の商材は中古品で1点もの、という品も多く、お客様は状態を非常に気にされます。そこで商品を360度から撮影したり、近くの店舗に取り寄せて現物を見てから購入していただけるようなサービスも展開しています。

一方で、卸のECサイトは小売とは違い、効率的な営業体制を構築することが目的。小売のように作り込む必要はなく、できるだけ費用を抑えて、その分リード顧客を呼び込むための、コンテンツ制作や広告などにお金をかけたいと考えました。

その点BカートASPは、卸の商習慣に合致した、顧客ごとの価格設定や決済設定、受注管理など、欲しい仕組みがすべて整っていながら費用が安く、BtoBの取引独特の商習慣に対応したいろんな機能がありました。

また時間をかけずにスタートしたいという思いもありましたので、できるだけ仕組みが整っていて、簡単に運用できるものがよかった。そういった部分でもBカートASPがマッチしました。

導入にあたっては、基幹システムとの連携や、JANコードのない商品をデータ化するなどの壁はありましたが、BカートASPの運営元である株式会社Daiの担当者さんとも相談し、1つ1つクリアにしながら進められ、無事スタートすることができました。

ちなみに弊社は小売事業部にはもともとwebにたけた人間が多かったのですが、卸事業部にはそういう人間がおらず、本当に手探りしながらのスタートでした。そんな状況でも、誰にでもわかりやすいBカートASPのシステムがあったことで、スムーズに始められたと思っています。

消耗品の売り上げアップ、コンテンツからリード顧客の流入も!

消耗品の売り上げアップ、コンテンツからリード顧客の流入も!

導入してまず変わったのは、紙の消耗品の売り上げが伸びたことです。消耗品は、定期的に同じくらいの量の発注がくるものです。このことを利用して、会員登録していただいたお客様が弊社のサイトを立ち上げると、すでに「お気に入り」にご希望の消耗品が入っている状態にしました。お客様はそれをクリックするだけで注文ができます。

新規獲得についても、非常に手応えを感じています。これまで新規獲得は、営業マンが電話帳などを使ってしらみつぶしに行っていましたが、効果は低いものでした。現在はMAツールを併用し、写真に関わる業態に絞ってコンテンツマーケティングを行い、そこから流入してくれる方がどんどん増えています。Facebook広告も活用しながら、フリーのカメラマンさんなど、店舗を持っていない方とも接点を持てるようになり、記事を通して会員登録していただく流れができました。

コンテンツは、営業担当の数名のスタッフで、ブログを週3本更新しています。文章のうまい人間を採用するなどコストもかけながら、魅力的なコンテンツをアップするようにしています。おかげさまで、展示会などでも記事をきっかけに話しかけてくださる方がいたり、写真関係の企業様から「うちの記事を載せて欲しい」といった問い合わせも来るようになりました。

データ分析ができるようになり、営業マンの活動も効率化

EC化したことで、データ分析ができるようになった点も大きなメリットでした。現在は、ECで購買データを、MAで行動履歴を、SFAで営業のリアルな活動履歴を集めながら、トータルで顧客ごとのデータベースを作っています。
たとえば「リピート商材は買っていて、高額商材はよく見ているけど買っていない」といった顧客の購入履歴と行動履歴を把握できるようになり、高額商材を買っていただけるようアプローチしていくために、効率的にコストを回せるようになりました。

全体的には、新規顧客の流入やナーチャリングはBカートASPを通して行い、営業マンはアポ獲得やご提案、クロージングなどに専念できる体制ができました。また、電話やファクスの問い合わせが減ったことで、社内の業務効率も上がりました。

BtoBにおいては、まだまだIT化の恩恵をあまり受けておらず、非効率なことやられているところも多いと思いますが、弊社はECサイトを立ち上げたことで、今まで営業マンの勘や経験に頼っていた部分を、確度の高いデータで分析できるようになり、さらにその結果を効率的な営業活動につなげることができたと思っています。

今後はシナリオを設計してLPを作るといったことにも挑戦しながら、サイトをより良いものにし、お客様のニーズにも応えていきたいと思います。

BカートASPの資料DLはこちらから


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