広州市に本拠地をおく国際物流事業者 広州威時沛運集団有限公司に出資

ヤマトホールディングス傘下の香港ヤマト運輸株式会社(以下: 香港ヤマト)は、東アジア地域におけるフォワーディング(以下:FWD)・通関・保税倉庫・配送などの機能の更なる強化のため、2016 年 11 月 30 日に中国広州市を本拠地とする国際物流事業者広州威時沛 運集団有限公司(以下:WTD)に、出資することで合意いたしましたので、ご報告申し上げます。
※WTD=Guangzhou Wisepower Transportation & Distribution Group Co., Ltd.

背景
ヤマトグループは、これまで FWD や各国でのロジスティクス、海外引越に関する生活支援サービスなどの事業をアジア各国で展開してきました。また、2000 年から台湾、2010 年にシンガポール・上海、2011 年に香港・マレーシアで宅急便サービスを展開してきました。そして、2016 年には、マレーシアの GD Express Carrier Bhd.と資本・業務提携、タイでの SCG Cement-Building Materials Co., Ltd.と宅急便サービスの合弁会社を設立、さらに東アジアから東南アジアの陸上輸送ネットワークを持つマレーシアの OTL グループを買収するなど、東アジアおよび東南アジアでのクロスボーダー・ネットワークの構築およびそれに関する各機能の強化を進めてきました。その一環として、東アジア戦略において重点地域である華南地域でも、これまでアライアンス先の選定を行ってまいりました。

出資の目的
当社はこれまでも東アジアにおいて FWD・ロジスティクスなど国際複合輸送サービスを提供してきました。今回の出資により WTD が持つ機能を取得することで、ヤマトグループが持つ国際物流に関する機能をさらに強化し、日本-中国、東南アジア‐中国、そして中国-欧米などの世界各国との越境 EC を始めとしたクロスボーダー輸送サービスの提供が可能になります。さらに、広州を東アジアにおける日本や欧米など各国との玄関口(ゲートウェイ)とすることで、陸・ 海・空の輸送手段を組み合わせ、アジア全域への本格的なクロスボーダー輸送サービスを提供していきます。今後もアジア各国でのネットワークの構築を加速させると同時に、ますます高まるアジアにおける物流ニーズに応える付加価値の高い物流サービスの提供を目指します。

対象会社概要
広州地域で 20 年以上の歴史を持つワンストップの国際物流サービスを提供する事業者です。特に広州においては通関件数・FWD 取扱高・保税倉庫面積・中国香港間のクロスボーダー陸運などに非常に高いシェアを持っています。近年では越境 EC の市場拡大に伴い事業を拡大しており、航空会社を始めとした各関係者との長年築き上げたパートナーシップや、多様なライセンス・資格を保持しています。ヤマトグループとは、雅瑪多国際物流有限公司(以下「YIL」) の設立時以来のパートナーとしての関 係があります。

合意内容
まず香港ヤマトが WTD 持分を 4 割弱取得します。その後、3 年以内にヤマトグループが経営権を保 有いたします。

今後のスケジュールについて
平成 29 年 2 月末(予定) 初回分の持分取得完了

今後の見通し
本件による当社の平成 29 年 3 月期連結業績に与える影響は軽微です。