「これでいいか」から「これがいいに」変化 博報堂が令和の“買物欲を刺激する20のツボ”を発表

ECのミカタ編集部

博報堂買物研究所、令和の“買物欲を刺激する20のツボ”を発表

株式会社博報堂(以下:博報堂)のシンクタンクである博報堂買物研究所は2024年4月11日、設立20周年プロジェクトの第3弾として、独自の生活者調査をもとに定義した「令和の“買物欲を刺激する20のツボ“」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆定量Web調査概要
▷調査タイトル:「買物欲・ツボの調査」
▷調査対象:20~69歳男女&各カテゴリー年1回以上&各カテゴリー購入時意思決定者
▷調査地域:日本全国
▷調査手法:インターネットリサーチ
▷調査時期:2023年12月11日〜12日
▷有効回答数:5071
▷調査委託先:株式会社H.M.マーケティングリサーチ
▷集計方法:商品カテゴリーごとに、最購入チャネル×性年代のスクリーニング出現構成比にあわせてウエイトバック集計

◆ソーシャルリスニング概要
▷調査タイトル:「買物欲指標に関するソーシャルリスニング調査」
▷実施時期:2024年1月
▷調査実施対象期間:2019年1月1日〜2023年12月31日
▷調査方法:ソーシャルリスニング(ツール名:Brand Watch)
▷買物欲の各指標に対しキーワードを設定し、そのキーワードを含む投稿数を抽出
▷調査対象:X(旧Twitter)
▷調査機関:65dB(デシベル)TOKYO

◆出典元:令和の“買物欲を刺激する20のツボ”を発表(株式会社博報堂)

生活者の「買いたい」という主体的意志が復権する兆し

令和の“買物欲を刺激する20のツボ”は、買う時に感情「LOVE」と理性「REASON」どちらで商品を選ぶか、買う気持ちを増幅させる「BOOST」か維持させる「KEEP」かという2つの軸で4つの象限に分類される。

定量Web調査やソーシャルリスニングの結果をこの分類をベースに分析したところ、現在生活者からのニーズが高いのは「KEEP」系のツボである一方、今後伸びていく兆しを見せたのは「LOVE&BOOST」系のツボであることが判明。生活者の「買いたい」という主体的意志が復権する兆しが見えてきたといえるだろう

新たな体験に加えて未来視点を提示する

生活者のニーズ変化を捉えた企業のマーケティング活動の実現に向け、博報堂買物研究所は以下3つのヒントを提言した。

◆ソウルを打ち出す
根拠や理由に納得して理性的に買うだけではなく、企業のソウル(他には提供できない企業「らしさ」や売場作りに込めた「信念・情熱」)を感じる買物体験の提供が差別化に繋がる。

◆楽しめる買物プロセスの提供
生活者は、効率重視の買物では味わえない、プロセス自体を楽しめる工夫がある買物を求める場合がある。例えば、海外の市場での買物を完全に再現して異世界感に没入できる体験や、ガチャガチャのように予測できない楽しさの提供など。

◆未来視点の提示
目先の損得だけではなく、「どれくらい長く使えるか?」「それを買うと自分がどれくらい頑張れるか」など未来の姿を想像できる買物体験が重要となる。

事業者は変化する消費者心理を把握し、的確なマーケティングを展開する必要があるだろう。本調査内容を今後の施策検討に活かしてほしい。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事