あみあみ店長が語る 不正注文被害と対策事例

福島 れい

 11月30日、「EC安心安全カンファレンス2016~EC事業者を取り巻く詐欺・不正利用の実態と対策~」と題し、一般社団法人セーファーインターネット協会がセミナーを開催した。警察庁生活安全局 情報技術犯罪対策課 課長補佐 上村 一則氏のあいさつに始まり、クレカ詐欺のカラクリや不正注文被害の事例紹介、また、EC事業運営のために注意すべき法律問題について講演があった。ここでは大網株式会社 店舗運営責任者 横山 祐一氏による「”あみあみ”における不正注文被害と対策」をご紹介する。

あみあみが経験した”不正注文被害”

-あみあみが取り組む越境ECとは?-
 そもそも”あみあみ”は、キャラクターグッズやホビー用品などを販売しているEC店舗だ。直近10年、右肩上がりに成長を続けており、特に越境ECが流行し始めた2014年頃からは急激に注文が増加したという。”あみあみ”が越境ECに取り組むきっかけは、海外のお客様からの問い合わせだった。越境ECに取り組むことについて、社内には不安な声も多かったというが、「リスクをとって売上をとる形を選択しました。」と横山氏は語る。 その結果、政府のクールジャパン戦略の波に乗っかるような形で”あみあみ”は急激な成長を遂げた。一方、為替変動により、急きょ注文が殺到したり、キャンセルが出たり、不正注文が増えたりと越境ECのリスクも大きさも実感しているという。

-あみあみが経験した不正注文-
 越境ECをはじめたことにより売上は増加、しかし同時に不正注文も増加し、越境ECのリスクが顕在化する結果となった。分かりやすい不正利用の事例として、横山氏は”数百万円単位の注文を一度に受けた”ことを挙げる。この時は、一度に数百万円という高額注文に違和感を覚え、不正であることを見抜くことができた。しかし、「少額の不正注文を人の目で見抜くのは非常に困難だ」と横山氏は言う。なぜなら、不正注文の特徴は些細なもので、不正注文だとわかって見れば、違和感に気づく程度のもの。これを日々の膨大な注文のなかから見つけ出すことは困難を極めるためだ。

 狙われやすい商品としては、換金性が高い”TVゲームの本体”や転売できる”フィギュア”などが多いという。横山氏は「”あみあみ”が不正注文のターゲットとなったのは”あみあみ”だからというより、こうした商品を扱っているためでしょう。」と説明した。

あみあみの”不正注文対策”

-あみあみの不正注文対策-
 こうした背景を受け、”あみあみ”では代金回収ができなかったものを不正注文とし、対応策を社内で検討したという。受注処理の際の”目視チェック”と、ブラックリストの作成、不正注文と判明したものから”共通点”を導くといった対策を実践した。また、海外からの注文に関しては”3Dセキュア”を導入したことでいったん落ち着いたという。

 こうした対応を進めるのと並行して、”あみあみ”ではかっこ株式会社が提供する不正検知ツール「オープラックス」の導入している。「オープラックス」とは、注文内容を分析し、不正の可能性をスコア化して通知する不正注文検知システムだ。社内で不正注文に対して危機意識が高まる中、「人が行う以上、ミスは起こる。コンピュータのほうで対応できないか。」という考えがあっての導入だという。

-なぜ不正検知システムを導入したのか?-
 横山氏は「1件当たりの不正注文の金額は1万円程度と少額ですが

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記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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