中国の正月「春節」、日本で購入したい商品ランキング【トレンドExpress調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社トレンドExpressは、訪日予定の中国人によるSNS上のクチコミをもとに、中国のお正月で最大級の商戦でもある「春節」(2017年1月28日)の時期における訪日中国人の消費動向予測を発表した。

今まで1位の「医薬品」が4位にランクダウン

 調査結果によると、春節に日本で購入したい商品は、1位「化粧品」、2位「ベビー用品」、3位「健康食品/サプリメント」、4位「医薬品」、5位「生活用品」となった。一昨年、昨年までは、「医薬品」がトップであり、次いで「化粧品」が続いたが、今年は「化粧品」、「ベビー用品」が入れ替わる結果となった。また、「医薬品」が4位と大幅にランクダウンした要因は、日本土産として定番化したことによりSNSへの投稿自体が減少したことが一因と推測される。

 さらに、春節の注目アイテムは、化粧品カテゴリーの「フレッシェル クリアソープN」である。肌ケアを重要視する中国人は、冬の乾燥対策として保湿性の高い商品に注目すると考えられる。また、このアイテムは「カネボウ化粧品」から販売されているものであり、そのブランド力も支持される理由となっているようだ。

 ベビー用品カテゴリーの注目アイテムは、「ビジョン ベビーおふろでローション フローラルパウダーの香り」だ。以前までは「おむつ」の人気が最も高かったが、昨年は離乳食やボディケア商品と様々な商品が注目され、クチコミ数が増加している。

今年の春節は「遠出しない」という中国人が多い

今年の春節は「遠出しない」という中国人が多い

 今後、訪日中国人客のメイン層となる80後(1980年代生まれ)、90後(1990年代生まれ)の中国人200人に対し、「春節の過ごし方」を尋ねた。その結果、トップは「帰郷」だったものの、3割程度にとどまった。伝統的な祝日である春節は、帰省して家族と一緒に過ごすことが「習慣」というイメージがあるが、2位の「遠出しない」と僅差となっている。また、3位の「国内旅行」に続き、「海外旅行」を予定している人は全体の1割程度であった。

 「遠出しない」の理由は、「お金がない」「交通費(チケット)が高い」「親戚付き合いが面倒くさい」などの回答が多かった。また、「寝正月」「ネットサーフィン三昧」「近場のレジャー施設に行く」「働く」などの過ごし方が多いことも判明した。

 中国というと「爆買い」というイメージはまだ強い。春節などの休みに入る前に中国人が購入しそうな商品を通常以上に多く仕入れ、爆買いに備える店舗も多いだろう。そして、爆買いは実店舗に限らず、EC店舗にも関係するのだ。購入したい商品が売り切れの場合はECで購入したり、日本で購入して気に入った商品をその後もECで買い続けるなど、爆買いからECでの購入につながる可能性は高いのだ。ただし、今回の調査で明らかになったように、需要のある商品自体には変化が見られる。こういった変化をとらえて備えることも必要だろう。

 さらに、今回の調査で春節は「遠出しない」という回答も目立った。その代わりの過ごし方として「ネットサーフィン」が挙がった。ネットサーフィンをする人が増えるということは、その際に欲しいと思う商品をECサイトで見つける確率も高くなるだろう。そういった可能性も含め、今年の「春節」はECもまた違った盛り上がりを見せるかもしれない。

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