楽天SEO対策まとめ。アルゴリズム攻略やキーワード設定のコツも紹介

ECのミカタ マーケティング部

楽天SEO対策まとめ。アルゴリズム攻略やキーワード設定のコツも紹介

楽天市場には、さまざまなショップ・商品が存在するため、モール内でいかに露出を増やしていくかにより、売上は左右されるといえます。競合他社に負けることなく、商品を販売するために取り組むべき施策の1つが「楽天SEO」です。

この記事では、楽天SEOの概要や重要性、アルゴリズム攻略のポイント、適切なキーワード設定の方法について解説します。楽天市場のSEO対策にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

楽天(市場)SEOとは

楽天市場は、日本最大級のECモールであり、多くの出品者が商品を販売しています。商品を買ってもらうためには、まず顧客に自社商品をみつけてもらう必要があります。

そこで着目したいのが、「楽天SEO」です。楽天SEOとは、楽天市場の検索エンジンの最適化をおこない、検索結果の上位に自社の商品を表示させる施策のことです。検索上位に表示されればユーザーの目に留まる機会が増えるため、楽天市場に出品するなら必ず対策しておきたい施策といえます。

楽天(市場)SEOと売上の関係

楽天市場をはじめとしたECサイトにおける売上の公式は、「アクセス数×転換率(購入率)×客単価」です。転換率や客単価は商品力や商品ページの対策が大きく影響しますが、アクセス数を伸ばすためには楽天SEOが有効です。

楽天市場内で商品へのアクセスを獲得する主な流入元は、モール内検索と広告です。

広告はバナーや運用型など複数種類がありますが、検索結果にPR枠として表示されるRPP広告がメジャーといえます。費用をかければ、最短で検索結果の上位に表示させることができ、アクセス数を獲得できますが、当然コストがかかります。

広告をうまく活用することは売上アップにつながりますが、広告だけに注力してSEO対策を怠ってしまうと、広告を停止した際にアクセスが激減してしまうでしょう。

そのため、SEO対策をおこなって楽天内の検索結果で高い順位を獲得し、自社商品が多くのユーザーにアクセスされる状態をつくることが、長期的・安定的に売上を伸ばすためには有効だといえます。

楽天(市場)SEOで知っておくべき「検索アルゴリズム」

SEO対策とは、もともとGoogleやYahoo!などの検索エンジンで、Webページを上位表示させる施策のことを指します。一方で、楽天SEOはGoogleやYahoo!とは異なる独自のアルゴリズムによって順位が決定されているため、同じ施策をしたからといって、わかりやすく成果が出るわけではありません。

とはいえ、Googleなどの検索エンジンと同様、楽天側は「ユーザーファースト」のサービス設計を目指しており、定期的に検索アルゴリズムのアップデートがおこなわれます。検索上位をキープするためには、楽天のアルゴリズムを理解し、スピード感をもって柔軟に対応していくことが求められます。

楽天市場での検索順位はどのように決まる?

楽天市場公式の発表によると、楽天市場での検索順位は、「検索キーワードと商品の関連性」と「検索キーワード毎の商品の人気度」で決定されるとのことです。

「検索キーワードと商品の関連性」は、そのキーワードが商品名や商品説明文に含まれており、適切に説明されていた場合に、関連性が高いとみなされます。また、特定のキーワードに対応している商品数が少ない、いわば店舗内の全商品の中で希少性の高い特徴をもつ商品も評価は高くなります。(「超軽量」というキーワードがついている商品が1つだけなど)

「検索キーワード毎の商品の人気度」は、主にユーザーの行動に重点が置かれていると考えられています。商品の関連性を高めただけでは順位が安定せず、クリックや購入が発生しなかった場合には評価が下がることがあります。

「キーワード毎」という表現をしていますが、例えば「タオル おしゃれ」というキーワードで検索されて購入に至った場合、「タオル おしゃれ」のキーワードでの人気度は上がりますが、「タオル ギフト」のキーワードでの評価は変わりません。

出典:楽天市場の商品検索における検索順位の決まり方について|【楽天市場|公式ヘルプ】

検索対象となる項目は?

ユーザーが楽天市場内でキーワード検索をした際に、表示に影響のある項目を把握しておくと漏れなくSEO対策をおこなうことができます。対策ができていない項目があると、検索結果に表示されず、機会損失になってしまうため、必ず確認しましょう。

検索対象となる項目は以下のとおりです。

  • 商品名
  • 商品属性
  • ショップ名
  • カタログID
  • キャッチコピー
  • 商品説明文
  • 販売説明文(PCのみ)
  • 商品番号

楽天市場でのSEO対策(検索順位を上げる方法)

楽天SEOのアルゴリズムを理解したうえで、検索上位を目指すために必要な施策を紹介します。

商品名に対策キーワードを含める

Google SEO対策のタイトルにキーワードを含めることと同じくらい大切なのが、商品名にキーワードを入れることです。文字数の制限があるため、対策したいキーワードの優先順位が高いもの、いわゆる1軍キーワードから入れていくようにします。

ただキーワードを羅列してしまうとユーザーが検索画面で商品を把握しづらくなってしまうため、あくまで自然にキーワードを用いるようにし、クリック率が下がらないように工夫しましょう。

キャッチコピーに対策キーワードを含める

キャッチコピーも楽天SEO対策において重要な要素です。キャッチコピーでは、商品名に入れることができなかった2軍キーワードを入れていくのがおすすめです。キャッチコピーに含めるキーワードは商品名で入れたものと重複しないほうが望ましいとされているため、異なるキーワードを入れることで網羅性を高めましょう。

レビュー数を増やす

明示されているわけではありませんが、商品のレビュー数を増やすことが、楽天SEOに良い影響を与えるという説もあります。良いレビュー数が多ければ、人気のある商品として楽天に評価され、順位上昇を見込めます。ただし、レビュー数の順番に商品が表示されているわけではなく、中にはレビューが少ない商品でも、上位表示されている例もあります。あくまで順位の決定は総合評価なので、1つの要素として捉えましょう。

また、ユーザーは検索結果で商品レビューを見てクリックしたり、購入検討のためにレビューを参考にしたりします。検索順位だけでなく、クリック率や転換率にも影響があるといえるでしょう。

なお、レビュー数はすぐに増えるものではないため、長期的にレビュー獲得施策に取り組む必要があります。レビュー獲得のために、下記のような取り組みが挙げられます。

  • レビューのお願いメールを送付する
  • レビュー投稿者にノベルティプレゼントを送る
  • レビュー特典でクーポンを配布する

商品ページに動画を登録する

商品ページで動画を活用しているショップは、他店と比較して検索上位に表示されやすい傾向があります。商品の説明や実際に使用している様子、ショップの紹介など、よりリアルに商品の魅力を発信できる動画がおすすめです。SEO施策としての効果はもちろん、ユーザーが商品を購入するための判断材料が多くなるため、転換率の改善にもつながります。

商品属性情報を正しく登録する

2023年4月より順次実施されている「楽天SKUプロジェクト」に対応していくことも重要なSEO施策の1つです。「楽天SKUプロジェクト」は、“ほしい商品がみつかる楽天市場”の実現のために実施されたプロジェクトで、検索結果画面では、下記のような変更がおこなわれました。

  • 検索結果上のラベル表示(色や味の違いが検索結果画面でわかる)
  • 商品属性での絞り込み+特定されたSKU画像の表示
  • 検索結果画面で1単位あたりの単価表示

この変更により、検索結果画面はユーザーが商品を選びやすい仕様になりましたが、商品属性情報を正しく登録しなければ、出品者はこの恩恵を受けることができません。

例えば、「タオル」を探しているユーザーが検索画面のブランド絞り込み機能で「今治タオル」を選択した場合、商品属性のブランド名に「今治タオル」と入れていないと絞り込み画面に表示されなくなってしまいます。

また、必須属性以外の任意属性も可能な限り入力しておけば、絞り込み検索の際に除外される可能性を防ぐことができます。

サジェストキーワードを含める

サジェストキーワードとは、検索窓に表示される検索キーワード候補のことです。検索窓に「タオル」と入力した場合、「タオル 名入れ」「タオル ギフト」などの候補が表示されます。サジェストキーワードは検索数が多いものが表示されること、サジェストキーワードをクリックするユーザーが多いことから、商品名やキャッチコピーに入れると検索上位化に効果的です。

季節・イベントキーワードを含める

特定の時期によって検索数が変化するキーワードを、タイミングをみて商品情報に盛り込むことも大切です。

検索数が特定の時期に増えるキーワードには、バレンタイン、母の日、父の日、敬老の日、クリスマスなどがあります。イベントの2〜3カ月前からキーワードを入れて、ピーク時に上位表示されるような仕掛けを作っておくことが大切です。

楽天(市場)SEOに裏技はある?

「ショップ名」や「ショップ内検索」でSEO対策ができることは見落とされがちな視点です。

楽天市場では、「ショップ名」も検索対象とされているため、専門店の場合には、対策キーワードをショップ名に含めることもSEO対策になります。

例えば、「お米」専門店なら「お米専門店 〇〇」のようなショップ名にするなどです。ただし、ショップ名は半年に1回しか変更できない仕様のため、しっかり検討したうえで変更しましょう。

また、店舗ページや商品ページにバナーを設置し、対策キーワードを指定したショップ内検索ページにリンクさせることでもSEO対策が可能です。検索数を増やせることはもちろん、ショップ内検索経由で購入された場合、そのキーワードでの売上実績が蓄積されます。ショップ内検索であれば競合がいないため、購入される可能性が高く、順位を上げたいキーワードをピンポイントで対策できます。

楽天SEOでの検索キーワードの選び方・設定方法

楽天市場でのSEO対策において、適切なキーワードの選定と設定は非常に重要です。ユーザーが商品を検索する際に使用するキーワードを把握し、それらのキーワードを適切に商品ページに組み込むことが求められます。

キーワードの選定方法

上述したサジェストキーワードや後ほど紹介するキーワード調査ツールを用いて、商品に該当するキーワードを洗い出します。洗い出したキーワードから、対策すべきキーワードの優先順位をつけていきましょう。

まず、後述する調査ツール、または Googleの検索ボリューム調査ツールなどを活用して各キーワードの検索ボリュームを把握します。検索数の多いものはアクセス数を多く獲得できる可能性があるため、優先順位は高くなります。一方で、競合が多いキーワードでもあるため、競合が少ないキーワードも漏れなく対策していくことがキーワード選定の肝になります。

例えば、2語の組み合わせよりも、3語の組み合わせのほうが、検索数は少なくなりますが、強豪の対策度合いも低く、より詳細な条件で商品を探しているユーザーの検索にヒットしやすくなるでしょう。競合が対策しきれていないキーワードや検索したときに登録商品数が少ないキーワードをみつけて対策しましょう。

キーワードの設定方法

キーワードの優先順位が高い順に商品名、キャッチコピーにキーワードを盛り込んでいきます。どちらも文字数に制限があるため、入れられなかったキーワードは、商品説明文でカバーします。また、優先順位の高いキーワードは、商品説明文にも文章として違和感のないように入れ込むことで、商品と検索キーワードの関連性を高めることができますよ。

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楽天(市場)のSEO対策に役立つツール

楽天でSEO対策に取り組むにあたり、役立つツールを紹介します。効率よく、正確に対策をおこなうためには、ツールを活用して施策に反映していく必要があります。

検索順位のチェックツール

施策をおこなう前の検索順位を把握し、実施したSEO対策の効果が出ているかを把握するために検索順位のチェックツールを利用します。

また、上位表示されていたのに急落してしまったという場合にもすぐに気づいて対処することができるため、定期的に検索順位を確認しましょう。

下記に検索順位チェックツールをまとめました。

ツール名 料金(税込) メリット デメリット 備考
検索伝令くんLight 無料 ・順位のお知らせメールが毎日届く。
・順位推移を半年前までさかのぼれる。
・登録できるのは5ワードまで。
・PC版のみの計測。
月額3,300円(税込)の「検索伝令くんGOLD」では、100ワードまで登録可能。スマホ版も計測可能
楽天検索順位チェッカー 月額5,500円 ・PC・スマホそれぞれの検索順位を計測。
・検索頻度が高いキーワードのサジェスト機能あり。
・ページ内のキーワード分布が分かる。
・順位データの蓄積は90日間。 -
検索順位自動チェッカー for 楽天市場 ベーシック
月額4,400円
・PC・スマホそれぞれの検索順位を計測。
・検索結果1ページ目の占有率が分かる。
・デイリーランキング入賞データを取得可能。
・登録できるのは10ワードまで。
・データ保存期間は90日間。
月額11,000円(税込)のアドバンスプランはデータ保存期間が12カ月。登録できるのは35ワードまでで、ワードを増やす場合は追加オプションで料金が発生する。

参考:
検索伝令くんLight | コマースデザイン
検索伝令くんGOLD | コマースデザイン
楽天検索順位チェッカー|ネクストエンジン
検索順位自動チェッカー for 楽天市場 | ECサプリ

キーワード調査ツール

どのキーワードを対策していくかを検討するために、検索窓のサジェストキーワードを確認する方法がありますが、ツールを使用してキーワードを洗い出すと漏れがありません。

下記に楽天市場におけるキーワード調査ツールをまとめました。

ツール名 料金(税込) 概要 メリット デメリット 備考
楽天サーチ(RMS) 楽天で出店していれば閲覧可能。 商品別にアクセスを獲得しているキーワードを閲覧できる。 ・キーワードごとのアクセス数、転換率の確認ができる。 ・アクセスを獲得している上位5キーワードしか確認できない。 RMSにログイン>データ分析>3 アクセス流入分析>楽天サーチ
ラッコキーワード 無料 入力したキーワードに対する楽天市場内のサジェストキーワードを調査できる。 ・サジェストキーワードを網羅的に収集できる。 ・検索回数の上限あり。 有料版へのグレードアップで、検索回数上限がアップ。
Keyword Tool++ 無料 楽天市場・Yahoo!ショッピングのトレンドワードの検索数を調査できる。 ・人気キーワードが分かる。
・検索ボリュームに加え、サジェストキーワードも表示される。
・人気キーワードでないと検索ボリュームが表示されない可能性がある。 -

参考:
楽天サジェストキーワード取得ツール|ラッコキーワード
通販トレンドワードランキング|dtn.jp

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【FAQ】楽天(市場)SEOに関するよくある質問

楽天SEOに取り組むにあたって、よくある質問に回答します。

楽天市場の検索結果に出てこないのはなぜ?

楽天市場内で検索しても商品が出てこない場合、下記の原因が考えられます。

  • 売上が低いまたは競合が強いため、上位表示されていない
  • 欠品により、検索画面に表示されていない
  • 楽天が定める規約に違反している

上位表示されていない場合は、売上を蓄積していく、狙うキーワードを再検討するなどの対策が必要です。一方で、規約に違反している場合は、ガイドラインに沿った運営ができるよう見直しをおこないましょう。

キーワードの羅列はSEO的によくない?

対策キーワードを商品名や説明文に適切に含めることで、検索順位の向上が見込めます。しかし、同じキーワードを過度に羅列してしまうと、スパム扱いとなり、評価が下がってしまう可能性があります。そのため、上位表示されている商品を参考にしながら、自然にキーワードを盛り込むように工夫しましょう。

テキストの表記ゆれはSEO的によくない?

表記ゆれを改善し、適切に対応することで検索順位向上につなげることができます。まず、楽天内での表記ゆれの定義をおさえましょう。

  • 同じキーワードとして扱われる
    • 英語の大文字と小文字
    • カタカナの全角と半角
  • 別のキーワードとして扱われる
    • 英語、ひらがな、カタカナ
    • 送り仮名の有無(例:引っ越し、引越し、引越)

別のキーワードとして扱われるものについては、どれか1つに統一する必要があり得ます。検索頻度などを考慮して優先順位をつけ、商品名や説明文に入れ込んでいきましょう。

楽天(市場)のSEO対策はプロの運用会社に相談するのがおすすめ◎

楽天SEOの概要やアルゴリズム、具体的な対策方法を解説しました。

楽天市場で売上を伸ばすためのアプローチの1つとして、SEO対策の取り組みは有効です。

ただし、SEO対策にはさまざまなアプローチ方法があり、適切なキーワード選定・設定と効果検証を繰り返して、定期的に改善していくことが求められます。本格的にSEO対策をおこない、競合他社に負けない商品・ショップをつくるためには、専門知識と豊富な経験をもった支援会社のサポートを受けることが効果的かつ効率的です。

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