BASEでの送料の決め方のポイントは?設定方法についても解説

ECのミカタ マーケティング部

BASEでの送料の決め方のポイントは?設定方法についても解説

BASEは、初期費用や月額利用料が無料で、だれでも簡単にネットショップを開設できます。そのため、はじめてのECサイト運用に利用する人も多いでしょう。

ECサイトを運用するにあたり、売上に大きな影響を与える要因の1つに送料があります。配送コストを考慮せずに一律送料無料にすると、売上は立っても薄利になる可能性があります。

本記事では、BASEで送料を決める際のポイントや設定方法、配送業者別の特徴を解説します。これからBASEに出品予定の方や、送料をどう決めたらよいのか分からないという方は、ぜひ参考にしてください。

BASEの送料は何によって決まる?

BASEでは、出店者自身が自由に送料を決められるため、出品時に送料設定をする必要があります。

送料を決めるときに考慮すべき要件はさまざまありますが、代表的な要件として挙げられるのは、商品ジャンル、商品サイズおよび配送方法、販売戦略などです。

たとえば大きな家具は、一般的にユーザーが送料を負担します。しかし、価格が安く、ポスト投函できるサイズの商品は、送料無料というケースも多いでしょう。商品ジャンルによって、セオリーが異なるということです。

コストは、配達に時間はかかるが配送料の安いポスト投函にするか、追跡もできスピーディーに届けられる宅配便にするかによっても、変わります。

売上戦略の軸として送料を無料にし、販売価格に送料分を上乗せすることも方法の1つです。

このように、ひと口に送料といっても、考慮すべき要件は多々あります。

そこで次のパートでは、BASEの送料を決めるにあたってのポイントを解説します。ポイントを踏まえながら、各商品の送料を決めていきましょう。

BASEの送料の決め方のポイント

前述のとおり、BASEでは出品時に送料を決める必要があります。

その際、送料無料、あるいは送料をユーザー負担にするといったことを、戦略なしに決めるのはよくありません。

なぜなら、配送料の有無や金額は購入率に大きな影響を与えるだけでなく、利益にもかかわるからです。その点を踏まえ、以下のポイントを押さえつつ、送料を決めていきましょう。

  • 利益を計算してみる
  • 競合商品の送料を確認する
  • 販売価格に送料コストを上乗せするか検討する
  • 配送サイズを見直す
  • 送料無料をキャンペーンとして考える

1つずつ、解説します。

利益を計算してみる

まずは、利益から逆算して送料を考える方法です。平均注文額や販売コストに見合った送料を設定することで安定して利益を確保できます。

送料を無料にすれば売上は立ちやすくなりますが、自店で送料を負担するとなると、利益が減るどころか、配送料が値上がりした場合には赤字になりかねません。

また薄利多売(送料無料を含む)の運営スタイルで顧客を獲得すると、安いうちは売上件数が増えるかもしれませんが、顧客は安さをベネフィットとして購入しているので、値上げ、もしくは送料を有料にしたタイミングで一気に離れていく可能性があります。

長期的に安定して利益を出したい場合は、「●●円以上で送料無料」といったように、条件を設けた販売スタイルがよいでしょう。

競合商品の送料を確認する

売上を左右する要素の1つが、競合店舗および競合商品の販売条件です。

ユーザーは商品を購入する際に、同一型番の商品や類似商品を比較検討します。その際の一般的なチェックポイントは、商品価格、配送日数、レビュー、そして送料の扱いです。

そうなると、競合の送料設定をリサーチして相場を把握することが必要です。そのうえで良い条件の送料設定ができれば、競合他社に優位性を保て、売上につながるでしょう。

ただし、この際も利益計算をし、無理のない範囲で決めることが重要です。競合よりも良い条件で送料設定できない場合は、それ以外の自店舗の強みを訴求するなどして差別化を図ることを考えてみましょう。

あくまで競合他社の送料は参考としてとらえ、総合的に判断できるとよいですね。

販売価格に送料コストを上乗せするか検討する

先ほどもお伝えしたように、ユーザーにとって送料がかかるか否かは、商品購入を決める際のチェックポイントの1つです。

多くのECサイトでは、検索する際、送料無料の絞り込み機能が設けられています。このことからも、送料の重要性は分かるのではないでしょうか。だからといって安易な送料無料設定はしないほうがよいことも、お伝えしているとおりです。

それでも送料無料をユーザーに対する売りにしたい場合は、販売価格に送料コストを上乗せすることも検討してみましょう。この場合も、単純に送料を上乗せするのではなく、競合商品の状況を見て判断することが大切です。

商品のあわせ買いが起きやすい商品ジャンルでは、ユーザーにメリットが感じられる「●●円以上で送料無料」といった送料設定を考えてみてもよいでしょう。

配送サイズを見直す

商品の梱包資材は、自由に選択することができます。精密機器などデリケートな商品の場合は慎重な梱包がベターですが、衣類のような商品であれば、軽量な素材を使うことで、送料が削減できます。現状の梱包についても、見直し、送料を決める判断材料にしましょう。

送料無料をキャンペーンとして考える

送料無料が難しい場合は、キャンペーンとして実施することも方法です。

送料無料キャンペーンでは、これまで送料がネックとなり購入に至らなかったユーザーを取り込むことができます。新規ユーザーの獲得につながるといってもよいでしょう。

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BASEの送料設定の種類とやり方

BASEでの送料設定は、条件によって方法が異なります。このパートでは、送料条件ごとの設定方法を解説します。

送料を完全無料にする方法

BASEにおいて送料を無料にする設定手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 希望の国内配送方法を設定する
  4. 配送方法設定画面の送料設定にある「全国一律送料」を選択する
  5. 送料金額に0円と入力する
  6. 「設定を保存する」を選択する

この方法では、全商品に送料無料設定が適用されます。送料を完全無料にするメリットは、商品ごとに送料設定を変える手間がかからないこと。そのため、商品管理やコスト計算が簡素化できます。ただし薄利になる可能性も高く、商材によってはデメリットとなるでしょう。

対処法は、特定の商品のみに送料を設定することです。次のパートで解説する「商品ごとに送料を設定する方法」を参照してください。

送料無料の設定ができません(送料詳細設定 App)– ヘルプ|BASE

商品ごとに送料を設定する方法

BASEで、商品個別で送料を設定する手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 希望の国内配送方法を設定する
  4. 配送方法設定画面の送料設定にある「全国一律送料」を選択する
    ※地域別で送料を分けたい場合は、「地域別送料(国内) 」を選択する
  5. 送料金額に希望金額を入力する
  6. 対象商品の選択で、適用する商品を選択する
  7. 「設定を保存する」を選択する

商品個別で送料を設定すれば、商品単位での利益管理ができ、より厳密に利益を担保しながらのサイト運用が可能です。ただし、商品単位で送料管理をしなければならないため、商品登録時に管理工数が発生します膨らみます。

商品の重量や個数、温度帯やお届け先ごとなどショップに応じた柔軟な送料の設定が可能に。「送料詳細設定 App」| BASE U

複数の商品が購入されたときの送料の設定方法

複数の注文が合った場合の送料設定は、サイズ別の送料を設定しておくと便利です。

設定手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 希望の国内配送方法を設定する
  4. 配送方法設定画面の送料設定にある「サイズ別送料」を選択する
  5. 送料金額に希望金額を入力する
  6. 「サイズを設定する」をクリックする
  7. 配送サービスに応じて、サイズ名を設定する
  8. 全国一律送料または地域別送料のどちらかを選択し、「保存する」をクリックする
  9. 利用している梱包サイズをすべて登録する
  10. 「商品の個数別で管理する」を選択する
  11. 登録したサイズごとに、利用する条件の設定をする
  12. 対象商品の選択で、適用する商品を選択する
  13. 「設定を保存する」を選択する

商品のまとめ買いでは、梱包サイズが大きくなり、場合によっては送料の再計算が必要です。しかし、この方法で送料設定をすれば、再計算をせずに済みます。店側にとっては、作業工数削減というメリットもあるといってよいでしょう。

ただし、ユーザーが商品ページで見ている送料から変更になることも想定して、分かりやすい案内を心がけることが、クレームを避けるうえでも大切です。

複数の商品を注文されたとき、どちらかの送料のみを請求したいです – ヘルプ|BASE

配送先によって異なる送料の設定方法

配送先によって異なる送料の設定手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 希望の国内配送方法を設定する
  4. 配送方法設定画面の送料設定にある「地域別送料(国内)」を選択する
  5. 地域別に送料金額を入力する
  6. 対象商品の選択で、適用する商品を選択する
  7. 「設定を保存する」を選択する

発送する地域にもよりますが、北海道・沖縄・離島への配送コストは高くなるので、地域別の送料設定は考えておきたいところです。特定の地域からは注文を受け付けないという設定もできます。

地域別送料設定に大きなデメリットはありませんが、送料の高い地域からの注文は入りにくくなるかもしれません。

商品の重量や個数、温度帯やお届け先ごとなどショップに応じた柔軟な送料の設定が可能に。「送料詳細設定 App」| BASE U

商品サイズ別の送料の設定方法

BASEでの商品サイズ別の送料の設定手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 希望の国内配送方法を設定する
  4. 配送方法設定画面の送料設定にある「サイズ別送料」を選択する
  5. 送料金額に希望金額を入力する
  6. 「サイズを設定する」をクリックする
  7. 配送サービスに応じて、サイズ名を設定する
  8. 全国一律送料または地域別送料のどちらかを選択し、「保存する」をクリックする
  9. 利用している梱包サイズをすべて登録する
  10. 対象商品の選択で、適用する商品を選択する
  11. 「設定を保存する」を選択する

商品サイズ別の送料設定をすると、商品ごとに最適な送料で発送できるので、利益管理面ではベストな方法といえるでしょう。ただし取扱いの商品点数が多い場合、商品単位でサイズを管理しなければならないため、管理工数が増えます。

商品の重量や個数、温度帯やお届け先ごとなどショップに応じた柔軟な送料の設定が可能に。「送料詳細設定 App」| BASE U

海外発送時の送料の設定方法

BASEで海外発送する際の送料の設定手順は、以下のとおりです。

  1. 「送料詳細設定 App」をインストールして、アプリを開く
  2. 配送方法設定項目の「配送方法を追加する」を選択する
  3. 「海外配送方法」を選択
  4. 「地域別送料」から「配送エリアを設定する」を選択
  5. エリアごとに送料金額を入力する
  6. 対象商品の選択で、適用する商品を選択する
  7. 「設定を保存する」を選択する

海外への販路拡大は、ビジネスチャンスの拡大にもつながります。ただし、海外への配送料はコストがかかるので、設定は必須です。

商品の重量や個数、温度帯やお届け先ごとなどショップに応じた柔軟な送料の設定が可能に。「送料詳細設定 App」| BASE U

【比較】BASEの発送にかかわる配送業者の送料

配送料を考えるうえでは、配送業者の選定も重要です。業者によって料金形態や特徴が異なるので、自身の店舗に合った業者を選定しましょう。このパートでは、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便を紹介します。

日本郵便 ヤマト運輸 佐川急便
特徴 ・配送業者の中で営業所数が最多
・どのサイズでも送料が安い
・配送方法の種類が豊富
・業界随一の配達スピード
・発注者側も商品の追跡ができる
・大きな商品の配送も可能
主な配送方法 ゆうパック
ゆうパケット
クリックポスト
郵便
レターパック
宅急便
宅急便コンパクト
クール宅急便
飛脚宅配便
飛脚クール便
飛脚ゆうパケット便
大型の荷物
海外発送
60サイズ未満 185円
(クリックポスト)
780円
(宅急便コンパクト)
-
60サイズ 990円 1,060円 1,040円
120サイズ 1,940円 1,970円 1,630~2,310円
(100~140サイズ)

※送料は東京発大阪着の場合

出典:
国内の運賃表(荷物)|日本郵便
宅急便運賃一覧表 全国一覧|ヤマト運輸
【佐川急便】関東発 宅配(陸・航空)料金表:通常配達|輸送料金|荷物を送る・受け取る|佐川急便

BASEの「かんたん発送」とは

「かんたん発送(ヤマト運輸連携) App」は、発送業務を効率的にするツールです。宛名書きや料金の精算などの手続きを簡略化でき、通常よりもお得な費用で発送できます。

「かんたん発送」がおすすめな方

簡単発送は、次のような方におすすめです。

  • 送り状の準備を省きたい方
  • 発送手続きをスムーズにおこないたい方
  • 送料を節約したい方
  • 配送料の支払い手続きを簡素化したい方
  • ショップ情報を匿名で運営したい方

「かんたん発送」の配送方法

配送方法と送料は、下表のとおりです。詳細は、BASE公式サイトの「選べる3つの配送方法」をご参照ください。

ネコポス 宅急便コンパクト 宅急便
配送料 全国一律290円 全国一律550円 60サイズ(2kgまで)全国一律940円
※サイズにより一律料金が異なる
サイズ ・角形A4サイズ
(31.2cm×22.8cm)以内
・厚さ3cm以内
・重さ1kg以内
・専用BOX:縦25cm×横20cm×厚さ5cm
・薄型専用BOX:縦24.8cm×横34cm
※重さの制限なし
60サイズ~200サイズ
補償額(荷物の紛失・破損に対する引受限度額 ) 3,000円 30,000円 300,000円

出典:かんたん発送(ヤマト運輸連携)App | 発送にかかる手間をなくす、ヤマト運輸連携サービス

「かんたん発送」の使い方

かんたん発送(ヤマト運輸連携) Appの使い方は、以下のとおりです。

  1. 専用アプリをインストールする
  2. 配送方法を入力して発送コードを発行する
  3. 発送コードを使って送り状を印刷する
  4. 送り状と荷物を持参し、窓口・レジで発送する

【FAQ】BASEの送料の決め方に関するよくある質問

BASEの送料の決め方に関して、よくある質問と答えをまとめました。ぜひ参考にしてください。

「送料無料クーポン」とは?

一般的にECサイトでいう送料無料クーポンとは、送料を無料にできるクーポンを指します。BASEでは、送料無料クーポンは発行できません。ショップで発行可能な割引・値引クーポンは、送料の適用外です。

「送料無料キャンペーン」とは?

一般的にECサイトでいう送料無料キャンペーンとは、期間限定で送料が無料になる販促施策をいいます。BASEでは、送料無料期間を設定することができないので、キャンペーン期間にあわせて送料を0円に変更しましょう。

送料は着払いに設定できる?

BASEでは、着払いでの商品発送はできません。購入者とのトラブルを防ぐため、BASEかんたん決済以外の支払い方法や、着払いに関する案内はしないことが基本です。

BASEをはじめとしたECサイトの運用は、運用代行業者にアウトソーシングするのがおすすめ◎

BASEのように、初期費用や月額利用料が無料のサービスも増え、EC初心者でも簡単に商品を販売できるようになりました。しかし、ビジネスとして取り組む以上は、利益を考えて戦略的に販売していく必要があります。

今回は送料をピックアップしましたが、ECサイト運営において重要な要件や設定は、ほかにもあります。とはいえ日々の業務に追われると、戦略を詰めて検討することが難しい場合もあるでしょう。そのようなときは、利益追求および知見を高めるためにも、運営代行業者やECコンサルに相談することをおすすめします。

ECのミカタでは、BASEをはじめ、ECサイト構築・運営をサポートしてくれるパートナー企業をご紹介するサービスを提供しています。専門コンシェルジュが事業内容や要望を丁寧にヒアリングし、貴店に最適な会社を無料でご紹介します。

BASEをはじめとしたECサイト運用に悩んでいる方は、ぜひご相談ください。

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