誰1人として英語が話せない。それでもイーベイ(eBay)の越境ECで成功できた

ECのミカタ編集部 [PR]

デザイナーズブランドの古着販売をするネットショップPLAYFUL(プレイフル)代表取締役 西浦徹氏 デザイナーズブランドの古着販売をするネットショップPLAYFUL(プレイフル)代表取締役 西浦徹氏

飽和状態となり価格競争に陥りがちな国内市場。そして先行きの見えないアパレル業界。そんな現状に頭を抱え、越境ECを検討する事業者も多いのではないだろうか。敷居の高さを感じがちな越境ECを身軽にこなす株式会社プレイフルの代表取締役 西浦 徹氏に、その実情を聞いた。

商売する気はなかった。趣味の延長で、楽しいからやっていただけ

越境ECに乗り出す企業を支援するイーベイ・ジャパン株式会社(以下、イーベイ)。世界中にユーザーを抱える、アメリカ発祥の企業だ。そのイーベイのサービスを利用して大躍進したショップがある。デザイナーズブランドの古着を扱う、株式会社プレイフル(以下、プレイフル)だ。

もともと百貨店で着物の販売をしていたという西浦氏。好きで通っていた古着屋の店長に『ネットで売ってよ』と古着を託されたという。

「個人的にヤフオク!で服以外のものを売っていたのですが、とりあえず5着だけ持って帰ったんです。そうしたらあっという間に売れた。出せば売れるし、好きな古着を扱うのは楽しかったので本格的にやりはじめました」

商品を送る際に「買い取ります」とチラシを同梱して買い取りもスタート。すると5着が10着になり、10着が20着へとなっていった。「商売しよう!というのではなく、ただ楽しいからやっていただけです」と語る西浦氏。

当初は楽天市場やヤフオク!で主に国内市場に限って出荷していた商品だったが、次第に海外からの引き合いが舞い込むように。「海外から問い合わせが来たり、『京都観光のついでに』と外国のお客様が会社に寄ってくれたりするようになりました。でも売る手段がなかったんです」。

時を同じくして、プレイフルが越境ECへの扉を開くできごとが起こる。国内市場での実績に目をつけたイーベイからの誘いだった。

好きだった「ジャパニーズブランド」を海外へ。それが世界のニーズにマッチしていた

好きだった「ジャパニーズブランド」を海外へ。それが世界のニーズにマッチしていたイーベイでの成功について語る株式会社プレイフルの西浦徹氏

イッセイミヤケ、ヨウジヤマモト、コム・デ・ギャルソン。日本を代表する3つのファッションブランドを愛してやまない西浦氏。偶然にもそれらは、海外でも絶大な人気を誇りイーベイでの購入者が多いブランドでもあった。

「デザイナーズブランドなので、着るためというより『集めたい』人が多いようです」。西浦氏がそう話すように、イーベイはコレクターが集まる場所でもある。プレイフルの扱う「ジャパニーズデザイン」「メイドインジャパン」の商品群も、まさに海外のコレクター心をくすぐるアイテム。人気商品を扱い着実に結果を出しているプレイフルに、イーベイの方から出店を打診してきたのだった。

かくしてイーベイで越境ECに乗り出すことになったプレイフル。ちょうどそのころ自社システムを構築しているタイミングでもあったので、自社サイトにアップした商品がそのままイーベイにアップされるようにシステムを連携。環境が整った2015年の年明けから、本格的に始動することとなった。

「自社サイトやほかのモールは国内向けの販売で、イーベイでの売上は当社全体の3割に迫る数字になります」西浦氏はそう静かに語る。安定した売り上げを続けながら大きく成長を遂げている様子が伺える。プレイフルがイーベイでこんなにも成長できた理由はどこにあるのだろうか。

誰も英語を話せなくても、写真とGoogle翻訳とイーベイのサポートでなんとかなる

誰も英語を話せなくても、写真とGoogle翻訳とイーベイのサポートでなんとかなる右:プレイフルが運営する国内ECサイト本店
左:プレイフルが運営するebay店

驚くことに、プレイフルには英語を話せるスタッフが皆無だという。「Google翻訳やイーベイのサポートに助けてもらって。ここに外国人客が来たときもなんとかなりました」と、西浦氏はこともなげな様子だ。それでも海外のユーザーが惹きつけられるプレイフルのサイトづくりは、言葉で説明するのではなく写真を多用しているという。

「できる限り写真を多く載せています。社内にスタジオを作って商品を撮影して。スタッフはECの素人ばかりだけど、みんな服が好きだから服のどこを見せたらいいか、どんな写真を撮ったらいいかをちゃんと分かっています」

日本の古着は程度が良いので喜ばれるというが、プレイフルでは特に手入れに気を使っている。自社のスタッフが洗濯をしてアイロンをかけるなど手間をかけ、ダメージの状態も写真で細かく伝えるようにしている。

「文字で『どこどこに染みがあります』と書くより、写真に撮って丸をつけて『染み』とだけマークを入れた方がわかりやすいので、それも写真で伝えています」。

越境ECでは当たり前のように値引き交渉をされるというが、それにも西浦氏は臆することなどまったくない。「ほとんど挨拶がわりに値引きの話をされますが、こちらは『Yes, 350$OK!』という風に返すだけ。10文字で返事できます」。どうやら英語に壁を感じて、思い込みで難しく考えてしまう必要などないようだ。

「とりあえずやってみよう」で安心して越境ECをはじめらるのがイーベイ

「目標なんかも特になく、ただ好きなブランドの服を集めたかっただけ」と語る西浦氏。その思いをバックアップしたのがイーベイだった。

「ECのカスタマーサポートは機械的な対応のところが多いけど、イーベイは人対人、1対1という感じでコミュニケーションが取りやすい。密に連絡取り合えるのがよかったですし、手厚くサポートしてもらっています」と西浦氏はいう。

海外ではECで購入した商品も返品が当たり前という習慣があるように、越境ECで文化の違いに直面することもある。その点、北米ではじまったイーベイのプラットホームは海外のユーザーが利用しやすい仕組みになっていて、集客しやすい基盤も築かれていたようだ。

いずれは現在出店しているeBay.com(アメリカ)以外のイーベイサイトにも出店を考えているというプレイフル。愛する日本のデザイナーズブランドを、より広く世界に向けて発信していく日も遠くはないだろう。

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