女性はどこから情報を集める?PRで大事なことは?【ADDIX調べ】

ECのミカタ編集部

 女性にとって、「化粧品」は欠かせないものだろう。今回は、株式会社ADDIXが実施した「化粧品情報の収集とシェアについての意識調査」を基に、化粧品についての情報源、シェアの方法、動画の視聴率を取り上げ、女性の消費意識とマーケティングで大切なことを考えていく。

化粧品の情報源と重視していることは?

化粧品の情報源と重視していることは?

 まずは、女性たちがどこから化粧品の情報を得ているかだが、見ている情報源の1〜3位は、すべての年代で「化粧品口コミサイト」「店頭」「雑誌」であることが判明した。そして、「化粧品口コミサイト」は、1位であるとともに、見ていると答えた割合がすべての年代で過半数を超えているのである。また、重視している情報でも「化粧品口コミサイト」が1位にランクインしているということで、女性が重視しているのは商品そのものの説明よりも、人が実際に使用して書いた口コミ、つまり「共感」することのようだ。

 そして、18〜29歳の情報源としては、4位に「女性向け情報サイト」が利用率4割と高い割合でランクインしている。若い年代では、他にも「友達や知人」「メーカー公式SNS」「個人SNS」も、他の年代に比べて割合が高くなっている。しかし、その一方で「メーカー公式サイト」の割合は若い年代で低く、30代以上は比較的高くなっている。さらに、「メーカーからのメールマガジン」を見ている割合も、年代が上がるほど高くなっていて、40代以上では、実に4人に1人程度の割合でメールマガジンから情報を得ているようだ。

 以上の違いが出てくる原因としては、情報収集時の使用デバイスが関わっていると考えられる。過去に、ADDIXが行った「情報収集の意識調査」によると、18〜29歳は85%がスマートフォン(次点のテレビが70%)で情報収集をしていて、40代以上は84.3%がパソコン(次点のスマートフォンが53.9%)で情報収集をしているといったように、使用デバイスにも大きな違いがあるようだ。

 ゆえに、スマートフォンを主に利用している若い世代では、気軽に情報収集ができるSNSなどが情報源となり、パソコンを主に利用している3,40代以上の世代では、じっくり情報収集する公式サイトやメールマガジンなどが情報源となっているのである。このような年代ごとに利用しているデバイスや重視している情報源の違いに注目することで、商品のターゲット年代に合わせた情報発信をすることができるだろう。

情報のシェアはどうしてる?

情報のシェアはどうしてる?

 化粧品の情報収集において「化粧品口コミサイト」など、人の意見が集まる情報源が注目を集めていることが調査によって判明した。では、そのような口コミの素、情報のシェアはどのように行われているのだろうか。

 18〜29歳では、シェア方法の1位が「Instagramに投稿することがある」が44.0%と高い割合になっている。以下、3位にも「Twitterに投稿することがある」、「LINEで友達に教えることがある」と続いている。このように、若い年代においては、気軽に写真やコメントを発信できるSNSなどでのシェアが多いようだ。

 一方、3,40代以上では、2位の「ブログに載せたりすることがある」の割合が若い世代に比べ高くなっている。「友達との実際の会話で教えることがある」はどの年代でも盛んなようだが、オンラインでの情報シェアの方法は、20代ではSNS、それ以上の世代ではブログがメインということで、企業側が情報を発信する際にも若い世代をターゲットにする際にはSNSへの発信が有効になり、3,40代をターゲットにする際には、ブログへの発信が有効になりそうである。

動画のマーケティングが欠かせない?

動画のマーケティングが欠かせない?

 最近では、Youtubeなどの無料動画サービスなどの普及により、スキンケアやメイクのハウツー動画を見る女性が増えているのではないだろうか。最後に、それぞれの年代で、女性がこれらの動画をどれくらい見ているかということを考えていく。

 まず、18〜29歳では「観ることはない」がわずか8%となっていて、9割超が動画を観ることがあるという結果が出た。30代でも「観ることはない」が23.8%、40代では29.7%となっていて、動画を観ることがある割合は7〜8割となっているようだ。このように、今やどの年代でも、スキンケアやメイク方法についての動画を観ることが当たり前となっているのである。

 視聴するメディアでは、18〜29歳では「Youtube」が1位、「Instagram」が2位と成っている。ゆえに、若い女性たちの間では、情報収集の場としても人気の「Instagram」で、同時に動画も観られているようだ。また、「公式サイト」で動画を観る割合は、年代が上がるほど高くなっているということだ。以上のことから、化粧品においては、どの年代を対象としても、動画によるマーケティングが非常に有効だということがわかる。

どのような施策を行っていけば良いか

 ここまでの内容をまとめると、女性の情報収集の場として、18〜29歳の若い世代においては、スマートフォンでSNSの利用が目立つ。その一方で、3,40代以上においては、「ブログ」「公式サイト」「メルマガ」といった従来型のツールが、未だに情報収集の際に利用されているというように、年代ごとに違いがあるということである。

 しかし、その一方で、すべての年代で共通している部分もある。化粧品の情報源としては「化粧品口コミサイト」「店頭」がどの世代でも重視されている。また、動画を観る割合もどの世代においても高いことがわかった。

 以上のことから、商品のターゲット年代ごとに情報発信の場を選ぶことは重要であるが、どの年代でも重視していることはあまり変わらないので、相違点と共通点を見極めて施策を考えていくことが、企業には求められるのである。


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