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販売戦略

収益という“ハーモニー”を生む「マーケティング・オーケストレーション」解説書

「マーケティングは戦略であり、企業文化であり、科学です」(「はじめに」より)。BtoBにフォーカスして数々のマーケティングプロジェクトを手掛けるシンフォニーマーケティング株式会社の代表取締役であり、中央大学大学院ビジネススクールで客員教授も務める庭山一郎氏による新刊は、売れるサービスを開発し営業生産性を引き上げるという“マーケティング・オーケストレーション”の重要性を解説した一冊だ。著者は「プロとプロの世界」であるBtoB(B2B)において、マーケティングに取り組む多くの日本企業が行き詰まっているとし、その解決策こそが“マーケティング・オーケストレーション”であると説く。

480ページにわたって、BtoBマーケティングにおいて有効なフレームワークや分析手法が解説されていくが、海外のカンファレンスで受けた衝撃や、想定売上を下回ったモーターのマーケティングを託された時に起きた出来事、自身がマーケティング研究会を立ち上げた大学時代の思い出など、随所に著者の経験が盛り込まれ、実践的にBtoBマーケティングの全体像をつかむことができる。

世界最先端のマーケティングを日本に紹介し、BtoBマーケティングを探求し続ける著者が提唱する“マーケティング・オーケストレーション”。その核心をひと言で表すのは難しいが、だからこその本書。音楽のオーケストラのように、企業の各部門が高度に連携し、経営者の書いた事業計画が指揮者としてのCMO(最高マーケティング責任者)のもとで遂行されたときに素晴らしい“ハーモニー”、すなわち収益を生む。専門性は高いが、語り口はあくまでも柔らかく、帯にある通り「物語を読むように」学ぶことができる一冊だ。

書名 儲けの科学 The B2B Marketing(ザ・B2Bマーケティング) 売れるサービスを開発し、営業生産性を劇的に引き上げたオーケストレーションの技法

金額 2750円(税込)

著者 庭山一郎

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