DeNA創業者の南場氏が予言?AI合併会社PFDeNA設立

ECのミカタ編集部

DeNA南場氏の発言「AIの可能性はECで具現化する」

 2016年3月4日、DeNAショッピングフォーラム2016とベストショップ大賞2015が開催された。イベントでDeNA創業者のDeNAのファウンダー南場智子さんが登場したわけだが、そこで気になるコメントを残している。「今興味を持っているのが、AI(人工知能)の可能性である。そしてそれをどこよりも具現化しやすいのが、ECだ。」と。

 AI実用化元年と言われている2015年。様々なサービスにAI機能が実装され、その今までになかった便利さに人々を驚かせた。最近、ヤマト運輸株式会社(以下、ヤマト運輸)が自社のLINE公式アカウントにAIを用いた荷物の問い合わせ機能が追加したり、問い合わせ対応をする通販サイトLOHACOに導入された顧客サポートボットの「マナミさん」など、EC業界でも動きが活発だ。Apple社が販売しているiPhoneにも「Siri」が搭載されており、筆者も手持無沙汰な時はたまに「Siri」との会話を楽しんでいる、こともある。

 現在において身近になってきたAI、もう見逃せない存在だろう。そして今後も様々な場面で、もちろんEC業界でも、AIが活躍していくはずだ。ところであなたはAIとはどのようなものか、南場氏が注目している様にECにおいてどんな可能性を秘めているのか、理解できているだろうか。

ECにおいてのAIの可能性

 AI、それは人工知能のことである。具体的には人間の言語を理解したり、自らの経験から学習したりするコンピュータプログラムだ。EC業界でも様々なシステムに積極的に導入されていて、先程述べたヤマト運輸の公式LINEアカウントに導入された事例では、AIを使うことによりヤマト運輸のLINEと会話することができ、荷物状況の確認やお届けの日時・場所変更が一層スムーズになる。

 また、 LOHACOに導入された顧客サポートボットの「マナミさん」では、AIによって365日24時間問い合わせに対応することができ、効率化および省人化を実現する。

 他にもファッション人工知能アプリの「SENSY」では、ユーザーが提携ブランドの服の「好み」を分類すると、「感性」を学習して世界中のECサイトからユーザーが好みそうなアイテムやコーディネートを提案してくれる。その姿はまさに、「スタイリストが手のひらにいるよう」である。

このようにEC業界におけるAIは、ユーザー、つまり消費者が気持ち良く買い物ができるように最先端の技術で購入までを最適化してくれるのである。ECはすべてネットで解決するため、実店舗のような人と人との交流を感じることは少ない。しかしAIを導入することで人が接客しているようなぬくもりを消費者に感じてもらうことができる。

 やがてそれがECサイトへの好感に変わり、やがては売り上げにつながる可能性だってある。だから南場氏はAIの可能性を具現化しやすいのはECだと言ったのではないだろうか。インターネット上に人の血を通わせるのがAIなのだ。

DeNA×PFNの合併会社PFDeNAって何者?

 さて2016年3月4日、南場氏のAIに興味があるという発言から約4カ月後の7月14日、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は株式会社 Preferred Networks(以下、PFN)とともに合併会社である、株式会社PFDeNA(以下、PFDeNA)を設立した。

 詳しくは、複雑で膨大なデータの処理が可能な、人間の神経細胞のような多層構造のネットワークを用いた機械学習のディープラーニングやコンピュータが人間の助けなしに新しいことを学ぶことができる高度な機械学習や最先端の人工知能技術を活用する。そして企業に向けたソリューションや、消費者に向けた商品やサービスの提供を目的としている。3月4日の南場氏のAIの発言は、今回のPFDeNA設立と結びつくのだ。

 DeNAは現在、EC・ゲーム・エンターテイメント・ヘルスケア・キュレーション・オートモーティブなどといった様々な領域で事業を展開している企業である。一方でPFNはディープラーニングを中心とした機械学習技術を用いたソリュー ションにフォーカスしているベンチャー企業だ。DeNAが事業を展開することによって集まる大量のデータと、PFNのAI技術を組み合わせることによってゲーム、ヘルスケア、自動車・交通関連などあらゆる産業へサービスを提供を行うとしている。

 PFDeNAの設立は直近で直接ECに関わってくる話ではないが、いずれはECの分野においてもソリューションを提供してくるだろう。それは南場氏が言うようにAIの可能性を具現化しやすいのはECだからである。

 DeNAがECにおいて「DeNAショッピング」というショッピングモールを展開している。そこで培ったノウハウは、PFDeNAによってAIを駆使し、新たに消費者に人のぬくもりを感じさせるサービスを提供してくるのではないだろうか。そう考えると約4ヶ月前の南場氏の発言はDeNAがAIでEC業界に人の血を通わせる、ぬくもりを伝える、その夢の実現を匂わせていたのだと感じている。


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