まるで人のような接客!AIで今までの接客から脱却

ECのミカタ編集部

 株式会社U-NEXTの子会社である株式会社U-NEXTマーケティング(以下、U-NEXTマーケティング)と株式会社アドバンスト・メディア(以下、アドバンスト・メディア)は協業し、会話や言葉を高い精度で認識、解析する人工知能を活用した、新たな自動応答コンタクトセンターサービス「AIコンシェルジュ」の提供を開始した。

 「AIコンシェルジュ」は、企業などのコンタクトセンターにおける、問い合わせや商品の申し込み対応、販売などの業務の一部を人工知能により対応するということだ。まずは電話での自動対応を提供し、今後パソコンブラウザやチャットボットなどのマルチチャネルに対応を拡大していくということである。今回は、「AIコンシェルジュ」ができた背景や導入によるメリットについて取り上げる。

社会問題を解決するAI

 現在、日本における労働人口は減少傾向にあり、多様な業務に限られた人員で対応しなければならない。そして、それと同時に生産性や品質を向上させることが多くの企業にとって最重要課題の一つとなっているだろう。

 また、コミュニケーションチャネルが多様化していることから、従来の電話やメール以外にもSNSなど、幅広い対応が求められていて、かつ企業はお客様に対し、より良いサービスを提供することが求められているのだ。

 そのようなことを背景に、AIを活用した高度な対話機能で課題を解決するために「AIコンシェルジュ」が生まれたのである。「AIコンシェルジュ」は、アドバンスト・メディアがシステムを、U-NEXTマーケティングがシステムの運用と精度向上を担い開発されたという。

今までにない高品質なAI

今までにない高品質なAI▲「AIコンシェルジュ」の活用例

 では、「AIコンシェルジュ」を導入するメリットは何が考えられるだろうか。まず、一番大きなはメリットは、有人での電話対応では、受付時間が限られている場合が考えられるが、AIなら、24時間いつでも対応が可能になるということである。また、AIを活用することで、人員を割くことなしに対応が可能になるため、人件費削減にもつながるだろう。さらに、オペレーターを配置している場合でも、AIが事前に対応をすることで、よりスムーズな対応が可能となるのである。

 もちろん、AIはただ受け答えをするのではなく、精度も品質も高い応対をするための機能が備わっている。利用者の曖昧な質問や言葉の揺らぎに対しては問い直しを行った上で内容を特定するので、正確な内容把握が可能となっている。そして、AIが自動応答で解決できない内容に関しては、有人オペレーターにエスカレーションすることで、未解決を防止するとともに、応対を学習させることができるので、次回以降の応対に活かすことが可能なサイクルとなっている。また、応対履歴はデータとして保存されて、U-NEXTマーケティングがその応対内容をチェックし、より最適な回答へのチューニング作業を行うので、品質や精度の向上も期待出来る。

 この他の機能としては、中国語や英語などの多言語対応もできるということで、「AIコンシェルジュ」は様々な対応ができるため、コミュニケーションが発生する業務に関わる業界、つまり大多数の業界での活躍が見込まれるのではないだろうか。

 また、「AIコンシェルジュ」は、商品受注や予約受付、入金案内など、幅広い業種・業態でも活用できるということで、今後は相談受付や介護、教育などにおいて、有人によるコミュニケーションに近い高品質なサービスを提供できるように発展させていくそうだ。

 技術の進歩に伴い、EC業界では様々な場面においてAIの導入が進められている。もちろん、AIが人のような対応を行えるようになれば、最小限の人員とコストで効率の良い業務が可能になる。そのような時に、AIを活用しながら、人にしかない想像力を発揮してユニークな施策を打ち出せば、事業が発展すること間違いなしだろう。


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