EC市場の現状と展望 規模・EC化率は?〜最新EC業界大図鑑を試し読み〜

ECのミカタ編集部

 ECのミカタは、昨年に続く2作目として「2016年のEC業界を総まとめ!!最新 EC業界大図鑑」を発売しました。EC業界の基礎的な用語や概要〜最新のトレンドや重大ニュースをまとめた一冊になっています。今回は「最新 EC業界大図鑑」の中から基礎知識”EC市場の現状と展望”を特別に公開します。また、発売記念キャンペーンを実施中です。

☆EC業界大図鑑 2016 無料プレゼントキャンペーン☆
 → https://www.ecnomikata.com/daizukan/

EC(通販)市場の現状

BtoC-EC市場規模および各分野の構成比率
(出典)経済産業省「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」

 さてここからは、ECについてより細かく分析しつつ、市場の現状について見てみることにしましょう。ECは、売買の対象が誰なのかによっていくつかに分類されます。

BtoC
 企業が売り手となり、原則として個人を買い手として展開されるものがBtoCです。先に挙げた楽天もBtoCですし、アマゾンもBtoCです。今日、ネットショップなどとも称されるECサイトの多くはこの形態です。

BtoB
 売り手も買い手も企業が主体とな る場合がBtoBです。Eマーケットプレイスと呼ばれる、インターネッ ト上で企業間取引を促進するサイトなどがあります。

CtoC
 個人対個人の売買がCtoCです。いわゆるオークションサイトといわれるものが、CtoC型のECです。さてここからは、ECについてより細かく分析しつつ、市場の現状について、見てみることにしましょう。ECは、売買の対象が誰なのかによっていくつかに分類されます。「Yahoo!オークション」や「メルカリ」などをイメージすればわかりやすいでしょう。

時間と場所に制約されない利点から、爆発的に普及
 平成10年度の日本におけるBtoC の市場規模は650億円で、それが平成15年度には3.16 兆円になると 予測されていました。それが今や、平成 28年6月に経済産業省から発表された「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 ( 電子商取引に関する市場調査 )」によれば、平成年のBtoC市場の規模は 13.7兆円超で、14兆円に届く勢いでした。

 この内訳について、まず物の売買をする「物販系分野」は7.2兆円で伸び率が6.4%となっています。それ以外でも伸びは顕著で、電子書籍などの「デジタル分野」は1. 6兆円で伸び率が8.1%、旅行や飲食などの「サービス分野」は4. 9兆円で伸び率9.4%です。ここ最近の事例でいえば、2015年末、ヤフーが宿泊、飲食予約大手の一休に対してTOBを実施、約1000億円を投じて、完全子会社化しましたが、それも市場の成長を見越してなのではないかと思われます。

 またCtoC分野では、特にフリーマーケットアプリが増加基調で、経産省の資料によれば、「メルカリ」 の月間流通金額は100億円を超えているとの情報もあります。 EC市場は時代に合わせ多様化しながら、今後もまだ成長を続けていくものと推測されるのです。

EC化率の推移と展望

BtoC-EC市場規模およびEC化率の経年推移
(出典)経済産業省「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤調整(電子商取引に関する市場調査)」

EC化率とは何か
 EC市場の規模や推移を理解する上で、大切な指標に「EC化率」というものがあります。EC化率というのは、ある分野の商取引市場の中で、ECベースの商取引がどれだけあったかということを数値化したものです。例えば、日本国内で個人が消費した食品の商取引市場規模が1000億円だったとして、そのうちでネットショップ経由で購入された食品の総額が億円だった場 合には、( 10億円÷1000億円× 100=)1%となり、〝食品市場 のEC化率は1%〟ということができます。

伸び続ける日本のEC化率
 経済産業省では、毎年発表している「電子商取引に関する市場調査」の中で、このEC化率についても独自に推計して公表しています。それによれば、日本での平成27年のBtoC市場におけるEC化率は4.75%とされています。前年が4.37%ですから、対前年で0.38ポイントのEC化率の増加があったことになります。一見すると小さい伸びのように見えますが、4.75%の前提となる商取引額は152兆4168億円程度であり、この中の約0.38%が 1年間で増えたと考えると、その金額は約6000億円です。EC市場では、わずか1年で6000億円も市場が増えたということですから、 決して小さい数字ではないことがわかります。

 なお、経済産業省が報告書の中で算出しているEC化率は、物販系分野に限っており、「サービス分野」「デジタル分野」といわれるカテゴリーの商取引は含まれていません。掲載したグラフを見るとわかるように、2010年以降、EC化率は着実に伸長しており、2010年の2.84%と比較すれば、わずか5年で倍近い伸びを示していることがわかります。物の売買に関係する「物販系分野」においては、今後もさらにEC化率は高まっていくことが予測されますので、EC市場の成長性が理解できるでしょう。

 ただし、ここでいうEC化率は全体平均で、商品カテゴリーごとに見るとEC化率には幅があります。例えば、「衣類服飾雑貨等」では9.04%ですが、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」は、28.34%です。確かに家電はECで購入する機会が増えていると考える人も少なくないのではないでしょうか。逆に言えば、まだ低い分野は、ECでの売り方次第で、まだまだ伸び代があるといえるでしょう。「食品・飲料・酒類」の2.03%等、 EC化率の低い分野は今後の狙い目市場といえるかもしれません。

【☆EC業界大図鑑 2016 無料プレゼントキャンペーン☆】詳細はこちら

EC(通販)とスマホ普及

インターネット利用端末の種類(平成26年末)
※当該端末を用いて平成26年の1年間にインターネットを利用したことのある人の比率を示す
(出典)総務省「平成26年通信利用動向調査」

急速に普及が進むスマートフォン
 総務省の調査によれば、平成26年度末の情報通信機器の世帯普及状況 は、「携帯電話・PHS」が94.6%「パソコン」が78.0%となっています。「携帯電話・PHS」の中には、スマートフォンも含まれていますが、スマートフォンだけの割合でいうと、実に64.2%で、平成22年度時点で9.7%であったことを鑑みると、まさに急速に普及しています。インターネットに接続できる情報端末はさまざまなものがありますが、現代においてはパソコンとスマートフォンが2大端末であるといえます。

ECの利用シーンが変化
 それでは、インターネットを活用する時には、どの端末を使うのかという点についても見てみましょう。これは、経済産業省の「インターネット利用時の端末に関する統計データ」ですが、それによれば、一位こそ「自宅のパソコン」で53.5%であるものの、「スマートフォン」が47.1%で2位につけています。先ほどの普及率とこのインターネットを使用する端末の両データを合わせて考えてみると、スマートフォンの存在感は増しており、言うまでもなくスマートフォンでECをする機会が増えていることは間違いありません。スマートフォンの普及は、EC利用シーンを大きく広げました。出先での買い物はもちろん、自宅での利用であっても、わざわざパソコンの前まで行かなくても、リビングのソファーに座ったままで、テレビを見ながらでも買い物ができるのです。 本当の意味での〝いつでも、どこでも〟が、スマートフォンによって実現したといってもいいでしょう。

進むスマホ対応
 スマートフォンの爆発的な普及を背景に、多くのネットショップがスマートフォン対応に動いたのも当然のことです。とりわけ、CtoC分野においては、スマートフォンの利用シーンが急拡大しており、ニールセンの調査によれば、オークション・フリマサービスの利用者数は、平成26年1月時点でパソコン、スマートフォンとも1500万人程度だったものが、平成28年1月時点では、パソコ ン1149万人程度に対して、スマートフォン利用者が2656万人 になったとのこと。もはや、ECはスマートフォン抜きには語れない時代といえるでしょう。

越境ECの現状と展望

越境EC市場規模(2014)
(出所:各種調査機関、文献および越境ECを行っているEC事業者ヒアリングより作成)
(出典)経済産業省「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」

「日本初、世界へ」が加速
 「越境EC」とは、文字通り国境を越えて、ECビジネスを展開することです。日本の人口が1億人強であるのに対し、世界の人口は約73億人。国内ECに比べ越境ECは市場が大きいのです。また、文化や生活習慣の違いから、日本では売れなかった商品が海外では爆発的に売れるといった事例も多く、通信技術の発展とともに、EC ビジネスはその範囲を世界中に広げてきました。経済産業省が発表した「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書(以下、本項では「報告書」と呼ぶ)」のデータに基づきながら、越境ECの現状と将来性について見ていきましょう。

 報告書によれば、「インターネッ ト人口の増加」「マーケットプレイ スや物流システムの充実」「決済機 能の多様化」などを理由に越境EC市場は拡大傾向にあります。 市場規模が最も大きいのは中国で、2015年は6720.1億 USドルとなっており、対前年の成長率も42.1%と圧倒的でした。2位は米国で、市場規模は 3406.1億USドル・対前年成長率14.2%。

対・中国戦略が越境ECのカギ
 越境ECにおいては、米国と中国の存在感が圧倒的ですが、とりわけ日本のECプレイヤーにとっては、対・中国戦略の成否が、ビジネス拡大の重要なポイントになりそうです。図表にある通り、中国が日本のショップなどから購入している額は、2015年で8000億円に届く規模になっており、対前年の伸び率も31.2%となっています。 最近でこそ、中国人ツアー客の日本での爆買いが話題に上ることは少なくなりましたが、相変わらずメイドインジャパン信仰は強いようです。さらに報告書が推計したところによれば、2019年には、日本から中国への越境ECの市場規模は2兆3千億円超になると見込まれています。

<「2016年のEC業界を総まとめ!!最新 EC業界大図鑑」より一部抜粋>

【☆EC業界大図鑑 2016 無料プレゼントキャンペーン☆】詳細はこちら

記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事

コメント

コメントを書くには、会員登録が必要です。
既に会員の方はログインしてください。
まだ登録をされていない方は、「新規会員登録」より登録を行ってください。