2016年EC消費者動向調査総まとめ。購入率を下げる要因とは【ジャストシステム調べ】

だて まいこ

 株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」が、2016年に4回実施した「ECサイトに関する調査」の結果から、20歳以上の消費者の意向をまとめ直し、その内容を『ECサイト消費者動向調査 【2016年総集編】』 として発表した。荷物受取専用ロッカーや配送料など、20歳以上の消費者はECに関してどのような関心をもって利用しているのだろうか。

20代女性:ECサイトの利用はスマホがメイン

 2016年11月の調査によると、ECサイトで1カ月に1回以上買い物をしている人がメインで使用している端末は「PC」が66.6%、「スマートフォン」が28.4%という結果となった。しかし、20代女性に限ってみるとメインで使用している端末は「スマートフォン」(69.6%)となり、「PC」(25.9%)を大きく上回っている。一方、同年代である20代男性は「スマートフォン」が34.2%にとどまり、大きな男女差が見られた。また、同じ女性であっても50代女性は「スマートフォン」が12.6%で「PC」が86.5%という結果になった。

 そして、最近ではEC業界でもメルマガの開封率の低さが懸念されているが、2016年10月の調査によると、ECサイトからのお知らせは「メルマガ」で受け取っている人が最も多く(69.7%)、20代は57.9%、30代は65.2%、40代は73.4%、50代は82.4%と、各世代においてメルマガでの情報取得率が半数を上回っていることがわかった。

 また、「SNS」で情報を受け取っている人は、20代が33.5%、30代は21.0%、40代は13.3%、50代は8.6%、「プッシュ通知」は20代が34.5%、30代は21.0%、40代は13.7%、50代は8.6%ということも明らかとなった。

20代の約4割がショッピングカートを有効活用

 2016年6月の調査で、直近1年間にECサイトで買い物をした人に気になった商品を後から探しやすくするために行っている工夫を聞いたところ、「ショッピングカートに入れておく」と答えた人が30.0%いたとのことだ。年代別に見てみると、20代が38.5%、30代が32.7%、40代が28.0%、50代が21.6%で、若年層ほどショッピングカートを備忘録のように活用していることがわかった。

 また、2016年11月の調査で、ECサイトが提示する「この商品を見た人が買った商品」「この商品と同時購入されている商品」など、関連商品の情報をチェックしている人が53.0%ということも明らかとなっている。そのうち、関連商品の提示によって「目的の商品とともに、関連商品も購入したことがある」人は43.6%となった。

 同時期の調査では、チャット接客サービスに関する調査も行っている。その調査によると、ECサイトで購入前に不明点や確認したいことがあったとき、チャット形式で問い合わせできるチャット接客サービスを「利用したことがある」人は16.8%という結果がでた。そして、20代は26.3%に利用経験があったのに対し、30代は17.5%、40代と50代は11.7%と年代が上がるごとの減少していることもわかった。「今後利用してみたい」人の割合は33.9%で、その理由としては「メールだと、返事が来るまでの待ち時間が長いから」(57.4%)が最も多い回答となった。

50代の7割が送料が高いと購入を見合わせる

 2016年4月の調査によると、上図の通り、直近1年以内にECサイトで買い物をした人のうち、楽天BOXやはこぽすなどの「受取専用ロッカーを利用したことがある」人は7.5%で、認知率は56.3%となった。年代別に見ると20代の20.5%が利用したことがあると回答したが、50代は0.8%にとどまり、認知率も48.8%であった。今後、新たな希望設置場所として最も多く挙がったのは「コンビニ」(41.5%)で、次いで「駅」(24.4%)という回答が得られた。

 宅配ロッカーが普及している背景には不在歳配達の問題があるが、どれほどの消費者が指定日時の商品受取を心がけているのだろうか。2016年4月の調査によると、直近1年以内にECサイトで買い物をした人のうち、「指定した配達日時に受け取りができるよう心がけている」と答えた人は81.9%であった。しかし年代別・性別に見てみると、いずれの年代・性別でも8割以上の人がそのように答えたのに対し、20代男性は69.1%にとどまっている。仕事でもプライベートでも忙しい年代であり、1人暮らしなどで代わりに荷物を受け取ってくれる人もいないためだろうか。

 また、2016年11月の調査によると、ECサイトで購入の取りやめや再考をする要因として最も多かった回答は「送料が高いとき」(61.2%)となった。年代別に見ると、20代が53.8%、30代が62.4%、40代が59.1%、50代が68.6%。20代が最も割合が低く5割強であったが、50代では約7割の人に送料が購入の妨げになったことがあることがわかった。スピード配送等の実施により物流業界の負担が大きくなっている事を考えると、今後、配送料の値上げはもしかしたら起こるかもしれない。そういった状況になっても、消費者が離れないECサイト作りはしていきたいものだ。

 以上、2016年のECサイトに関する調査結果を紹介した。なかには、調査結果発表からもうすぐ1年が経つデータもある。今年も新たな調査結果が公開されれば、この1年間での消費者の変化に注目していきたい。

ECノウハウ

記者プロフィール

だて まいこ

横浜大好きハマっ子記者。学生の頃、恩師に文章で感動を伝えることの楽しさを教えてもらい記者を志すことに。夏は音楽フェス、冬は高校サッカー観戦、雨の日はお家で映画を観てます。正しい情報を正しく発信し、ECの力になるニュースを届けます。

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