ARで商品の魅力を拡張する『日本直販ARアプリ』アプリがリリース

ECのミカタ編集部

トランスコスモス株式会社(以下「トランスコスモス」)が運営する通販ブランド「日本直販」は、総合カタログ『夢運便51号』のリニューアルと同時に、紙面と連動するARアプリ、『日本直販ARアプリ』をリリースした。

紙面と連動するARアプリ

トランスコスモス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼COO:奥田昌孝)が運営する日本直販ブランドは、昨年40周年を迎え、新年度はBtoC方面では長年利用してきたロゴを一新。総合カタログのリニューアル、梱包用のダンボールデザインの変更などを進めてきていた。2018年度は顧客視点を貫き、日本直販のイメージ変革を加速していく施策を進めている。

その「日本直販」は、4月2日より発刊した総合カタログ『夢運便51号』のリニューアルと同時に、紙面と連動するARアプリ、『日本直販ARアプリ』をリリースした。紙面の限られた領域だけでは表現しきれない商品の魅力を訴求し、得意とするテレビショッピングのノウハウを最大限に活用するとしている。

カタログを見てARを視聴後、すぐに購入できる

カタログを見てARを視聴後、すぐに購入できる

AR(Augumented Reality)とは、社会現象にもなった位置情報ゲームアプリのヒットで知られる技術で、日本語では拡張現実と呼ばれるものだ。位置情報や画像などの情報をきっかけにデジタル情報を呼び出して、視野内(スマホの画面など)にあたかも現実の世界にバーチャル世界が追加されたように見えるのが特徴だ。

最近では主にスマホアプリを使って特定のものにスマホのカメラを向けると、そこにないものが見える、といった仕掛けが一般的になっている。今回の日本直販ARもまさにこの技術が使われているのだ。

日本直販ARアプリには、大きく3つの機能がある。1つはARカメラで新聞やカタログの商品を映すと紙面に動画が拡張されるAR機能だ。そして2つ目は日本直販の動画が網羅できる動画機能、そして3つ目は、通常のショッピングアプリ同様のEC機能となっている。

カタログを見てARを視聴後、すぐに購入できるというのもメリットとなる。カタログARカメラはアプリ立ち上げ後、1タッチでARカメラが立ち上がり、スムーズにカタログ紙面を読み取るため、非常に手軽だ。4月2日より発刊されている総合カタログがARを実装したカタログとして初めての試みとなるが、今後も継続的にカタログなどにAR機能を持たせ、ユーザーに新しい購入体験を提供する方針だ。

ECへの流入数が150%に

今回のアプリ開発の背景として同社は、テレビショッピングとして馴染みのある日本直販の動画の有効活用として、カタログの読者に新しい購入体験を作ることを目的としている点を挙げている。

実際に動画の情報量・商品理解のしやすさは紙面とは比べものにならず、ARとしてカタログ紙面に動画が追加されると相乗効果でさらに訴求力が向上する。新聞広告でARを実装したテストでは、期待を上回る反応率でECへの流入数も通常時の150%に上った。

社内では当初、日本直販の顧客層とARアプリのミスマッチを危惧していたそうが、社会的に ARという言葉が認知されてきたこともあり、日本直販とトランスコスモス IoT技術開発部の共同アプリ開発に踏み切ったのだ。

とかく紙媒体は「過去のもの」とする声も聞こえるが、ARという新しい武器を手にし、ECとの連携を含めた立体的な媒体としてあらためて注目を集めそうだ。今回のニュースは、まさにユーザー体験というニーズを真正面からとらえる施策とも言え、新たな市場創出をふくめ今後の展開に大いに期待したい。

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