ECでもフードロスに取り組む企業増加か フードロス販売ECショップ「ロス活SHOP」オープン

ECのミカタ編集部

食品(フード)ロスとは、本来食べられるのに捨てられる食品のこと。農林水産省、環境省の推計によれば、2021年度の食品ロスは523万トンにも及ぶ。こうした中、株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)が2023年12月14日、余剰在庫の廃棄、食品ロスの削減に貢献する新たなECサイト「ロス活SHOP」がオープンした。食品ロスに対する現状や食品ロス削減を目指すECショップの動きとあわせてチェックしよう。

mitoriz会員限定の特設ショップ、ロス活SHOP

mitorizは「働く」「貯める」「買う」など、生活に寄り添った仕事や、お得な体験を提供する「mitorizアプリ」を展開。そのmitorizアプリ内に今回オープンしたのが、余剰在庫の廃棄、フードロス削減に貢献する新たなECサイト「ロス活SHOP」で、賞味期限切迫品をはじめ、美容・コスメ・健康や日用品などを販売していく。他では出回らないメーカー商品を安く・おトクに購入することが可能だという。

ロス活SHOPは、mitoriz会員限定の特設ショップであるため、mitorizへのユーザー登録と、ロス活SHOPで使用するログインパスワードの登録が必要となる。

フードロスの現状と消費者に買ってもらうには

消費者庁によれば、日本の食品ロス量は年間523万トン、年間1人あたりの食品ロス量は42kgと毎日おにぎり1個分(114g)の食べ物を破棄しているという(※1)。そのうち事業系の食品ロス量は2021年で279万トン、2020年で275万トンと微増する結果となっている。

出典元:食品ロス削減関係参考資料(消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室)

こういった背景があるからか、フードロス削減に向けてブックオフコーポレーション株式会社の「FOOD ReCO」(※2)やクラダシ株式会社のフードロス削減BOX「えらんでKuradashi」(※3)などEC分野でもフードロスに関するショップが増えてきている。

これから年末にかけて、クリスマスやお正月など親族や友人と集まる機会が増えてくるだろう。データコム株式会社によれば、クリスマスケーキの大量廃棄に対して店舗側でどのような取り組みがあれば購入しようと思うか尋ねたところ、「小分けの商品の販売(57.7%)」「売れ行きに応じて価格が変わる(46.4%)」「ケーキの冷凍保存対応(31.8%)」という調査データもある(※4)。

食品を扱うEC事業者は特に、食品ロスをめぐる現状について把握しつつ、自社商品を廃棄しないような取組がより一層必要になるだろう。

※1 出典元:食品ロス削減関係参考資料
※2 関連記事:ブックオフ、食品ロス販売ECショップ「FOOD ReCO」をYahoo!ショッピング内にオープン フードロスの課題に貢献
※3 関連記事:自分で作るフードロス削減BOX「えらんでKuradashi」が正式リリース 先着限定300名を対象に500円オフクーポンを配布
※4 出典元:2023年 ミレニアル層を対象とするクリスマスに関する調査(データコム株式会社)


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