Amazon、模倣品対策をまとめた「ブランド・プロテクション・レポート」を発表 悪質業者による出品を70万件以上阻止

ECのミカタ編集部

Amazonの模倣品対策をまとめた2023年度版ブランド・プロテクション・レポートを発表

Amazonは2024年3月26日に「Amazonブランド・プロテクション・レポート」を公表し、ブランドを保護するための4つの重要戦略を示した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

不正行為からの保護に12億ドル以上を投資

Amazonは2023年に顧客、ブランドオーナー、販売パートナー、そしてAmazonストアを模倣品や詐欺、その他の不正行為から保護するために、12億ドル以上を投資。機械学習のサイエンティストやソフトウェア開発者、専門調査員など15000人以上がこの活動に取り組んだ。

加えてAmazonは、ブランドを保護するため、以下の4つの重要戦略を展開している。

◆Amazonストアを保護する強力で効果的かつ積極的な対策
◆ブランドオーナーと協力してブランドをさらに保護していくための業界最高レベルの保護ツール
◆悪質業者の責任追及の進展
◆顧客の保護と啓発の強化


今回で4回目となる「Amazonブランド・プロテクション・レポート」に記載された、それぞれの重要戦略における注目すべき進展を以下で確認する。

模倣品の出品、不正行為をなど阻止

それぞれの事例は以下の通り。

◆悪質業者による新規出品アカウントの開設を阻止
機械学習をベースにした検知システムの強化を継続的に図り、悪質業者による新規出品アカウントの開設を阻止。2023年には悪質業者による70万件以上の新規出品アカウントの開設の試みを出品前に防いだ。

◆有効な権利侵害の通知数は減少
高度な機械学習モデルを用いて、複雑な視覚知的財産を含む多種多様な侵害を体系的に検出。2020年以降、Amazonストアで販売する商品数が大きく増加し続けている一方で、ブランドオーナーが提出した有効な権利侵害の通知数は30%以上減少している。

◆業界全体の小売業者に対する不正行為を阻止
2023年、全世界で700万点以上の模倣品を突き止め、押収し、適切に処分し、顧客の被害や小売サプライチェーンでの再販を阻止した。また、2023年には模倣品対策に向けたブランドオーナー様や中国の法執行機関との国境を越えた協力を強化。これにより、50件以上の強制捜査が成功裏に進み、100を超える悪質業者が特定、拘束され、取り調べが行われた。

◆模倣品を購入することの危険性をアナウンス
模倣品がもたらす被害や危険性について、顧客の理解を促すことが重要だと考え、模倣品に対する啓発活動を推進する方法を模索している。

イノベーションに向けてたゆまぬ努力を続ける

アマゾンは現在の状況について「Amazonストアでの模倣品がゼロになるまで、その歩みを止めることはなく、さらなるイノベーションに向けてたゆまぬ努力を続けていきます」とコメントしている。

模倣品対策の取り組みを進めるためには、ブランドオーナー、業界団体、政策立案者、法執行機関などとの協力が必須となる。アマゾンの取り組みによってそれぞれの関係が強固となり、より一層の進展が期待されるだろう。安心・安全な購買環境を生み出すための取り組みに今後も注目したい。


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