Yahoo!消費者動向、猛暑は売上急増のチャンス

ECのミカタ編集部

Yahoo!ショッピングでは、梅雨の合間に最高気温が30度を超える日が続いた7/1〜7/4の間、取り扱いの状況に変化が生じているのかを調査した。今夏は「ラニーニャ現象」の影響で猛暑となることが予想されている。今回の調査で明らかになった動向は、梅雨明け以降にも起こることが推察される。取り扱い商品を考える際にぜひ参考にしてほしい。

2016年7月1日(金)〜4日(月)の東京都内の天気と気温

 今回の調査対象期間における、東京都内の天気と気温は以下の通り(「Yahoo!天気・災害」より)。気象庁では、最高気温が25℃以上の日を夏日、30℃以上の日を真夏日、35℃以上の日を猛暑日としており、7月初旬にして4日間中3日が真夏日、1日は猛暑日となっていたことが分かる。前年の同時期と比べると、夏日の日が1日だけあるのみで、この期間がいかに暑かったかが分かる。

7月1日(金):晴れ 最高気温 31度/最低気温 22度
2日(土):晴れ 31度/23度
3日(日):晴れ 35度/25度
4日(月):晴れ 34度/25度
 
※前年(2015年)の天気と気温
2015年7月1日 曇り 22/19
2015年7月2日 曇り 24/20
2015年7月3日 曇り 23/21
2015年7月4日 曇り 26/21

真夏並みの暑さが続く時、消費者は何を欲する?

 この期間、Yahoo!ショッピングではどのようなものがよく売れたのか。数字を見てみると、驚くほどの影響があることが見えてくる。
※2016年7月1日〜3日の速報値。%は前年同期比。前年を100%とした時の比較値。数字は丸めてある。

 食品・飲料においては、「かき氷(氷菓)」「ノンアルビール」の取扱高が急増した。飲料カテゴリ全体でもベットボトル、ビールカテゴリ、スポーツドリンク等が好調で、前年同期比180%の伸びを見せているが、かき氷(氷菓)は280%ノンアルコールビールは380%と、突出した売れ行きだ。最近は休日の昼間にノンアルコールビール、というCMもよく見るので、そういった業界のプロモーションも効いているのかもしれない。また、全国的に「水不足」になるとの報道を受けてのストック用の購入か、「ペットボトル飲料」が170%の伸びとなっている。

 さらに、ジェラートやシャーベットも240%、地ビールも160%と好調な売れ行きを見せている。この辺りは、実店舗も同様の傾向を見せているようだ。一方で「家庭用かき氷機」は110%と微増程度にとどまり、とにかく今の暑さを何とかしたいという消費者心理がうかがえる。また、かき氷はギフト需要が重なったことも好調の要因のようだ。

 家電においては、「加湿機能付き空気清浄機」が600%、「窓取付用エアコン」が450%、「壁掛け扇風機」が610%と、驚異的な伸びを見せている。加湿機能付き空気清浄機は、冷房による乾燥対策として購入する場合が多いようだ。窓取付用のエアコンは、通常のエアコンの取扱も増えているが、時間がかかることが多いため、自分ですぐ取り付けられ、エアコンより安価なところがこの商品のポイントだ。また、壁掛け扇風機は、扇風機全体も売れているが、特に「壁掛け」タイプが急激な売れ行きを見せている。これは、インテリアとして邪魔にならず、場所も取らないといったところがポイントだろう。

 アパレルにおいては、女性用タンクトップが前年比56倍、男性用半袖Yシャツが3倍の売れ行きだ。そこには、できるだけ肌を露出し涼しくしたいという動向があるようだ。一方で、冷房対策としての衣料にも動きがあり、アンサンプルは140%、秋冬用のタイツや靴下は130%の伸びを見せている。猛暑の時期は、暑さ対策と寒さ対策、両方の商品が動くようだ。さらに、肌見せ対策として、脱毛器や脱毛クリームを買い求める男女も増加傾向にあるようだ。

 さらに、夏といえば「浴衣」と「水着」。浴衣は150%、水着カテゴリは全体で150%、関連グッズはさらに好調で、ビーチサンダルは210%、ラッシュガードは230%の伸びを見せている。猛暑がダイレクトに影響するところではないが、暑さと共に夏らしさを感じる結果となっている。

天気と気温は消費者動向に大きな影響を与える

 今回の調査結果を見てみると、天気と気温は消費者動向に大きな影響を与えることが分かる。EC店舗としては、予め在庫を準備しておきながら、気温が上がった日にはこれらの商品を目立つ場所に置いたり、メルマガや広告等で販促を行うことで、売上を更に伸ばすことができるだろう。またこれは、猛暑日以外にも同じことが言えるかもしれない。自社の店舗で一度気温と消費者動向の連動を調べてみることも、今後のプロモーションに役立つだろう。

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