【第1回:Wow!なお買い物体験を提供するために】 ディープラーニングによる画像解析技術を活用したEC体験『Wowma! コーディネートSNAP』の狙い

八津川 博史

「KDDIコマースフォワード株式会社」は、「DeNAショッピング」と「auショッピングモール」のサービスブランドを統合した総合ショッピングモール「Wowma!」を運営しています。
Wowma!は、「毎日の暮らしに驚き・感動を与えてくれるマーケット」をコンセプトに、お客さま一人一人の毎日にWow!なお買い物体験をお届けする為に、あらゆる面での進化を遂げられるよう、メンバー一丸となってサービス拡充に努めています。
このコラムでは、「Wow!なお買い物体験」をお客さまに提供する為に、Wowma!が行っている取組をご紹介していきます。
第1回である今回は、2017年3月31日に提供開始した『Wowma! コーディネートSNAP』をご紹介したいと思います。

『Wowma! コーディネートSNAP』とは?

『Wowma! コーディネートSNAP』は、ファッションスナップ写真でモデルが着用しているアイテムから、Wowma!内に出品されている類似アイテムをお客さまにご提案する新機能で、KDDIグループの株式会社VASILYが開発した、画像から類似アイテムを検索するディープラーニングによる画像解析技術などを活用しています。
「ディープラーニング」や「AI」といった技術分野は、昨今ビジネス領域でも活用が進んできていますが、商売の現場に身を置いていると、なかなかそういった技術の進化はジブンゴトとして体感しにくいものです。
『Wowma! コーディネートSNAP』を通じて、お客さまによりご満足いただけるお買い物体験を提供するだけでなく、出店店舗さまにも実際の商売の現場で、技術進化を感じていただきたいですね。

『Wowma! コーディネートSNAP』提供に至る背景

2016年から、Wowma!では「お客さまはコーディネートを基準にアパレルを購入するのか」という点について検証を重ねてきました。結果、コーディネートを閲覧したお客さまは一般的なお客さまと比して、購入CVRが20%程度高いことがわかりました。
しかし、定常的にコーディネートコンテンツをお客さまに提供していく為には、店舗さまにとってもモール運営側にとっても、手間が大きいという課題がある事も同時にわかりました。コーディネート画像をweb環境に掲載する事やコーディネート画像に商品を紐づける事などを全て手作業で行う必要があった為です。

このことから、「自動的にお客さまが大量のコーディネートから商品を探すことの出来るコンテンツの提供」を実現する為に、『Wowma! コーディネートSNAP』を導入する事としました。
画像解析の技術で属人的な作業を排除し、自動的に類似商品を抽出。更にディープラーニングの技術で、機械が改善活動を継続的に行ってくれるコンテンツとなります。

2017年3月31日、『Wowma! コーディネートSNAP』リリース

『Wowma! コーディネートSNAP』をリリースした事によって、Wowma!に掲載しているコーディネート画像は800枚から5500枚に増えました。また、コーディネート画像から提案されるアイテムは、従来コーディネート画像保有店舗さまのアイテムからのみ提案されていたところが、複数の店舗さま群からアイテムが提案される形となり、類似商品も含めて8000アイテムから提案されます。これらのコーディネート画像数や提案アイテム数は、今後さらに拡大していきます。
出店店舗さまからも「手作業がなくなった」「コーディネート画像の撮影を強化したい」というお声をいただけているのは、嬉しい反応ですね。

コーディネートに使用しているアイテムそのものだけでなく、類似した商品も提案されますので、「似ているアイテムでお買い得な商品」や「より自分好みのデザインの商品」など、お客さまと商品の新たな「出会い」をサポートしていきます。
今後、『Wowma! コーディネートSNAP』は、コーディネート画像・アイテム数の拡充だけでなく、より探しやすい・見やすい形にUI/UXも改善し、継続的に進化させていきます。

Wowma!は、これからも様々な施策を通じて、Wow!なお買い物体験を提供していきます。