94%が満足「LINE Customer Connect」トランスコスモスの活用例

ECのミカタ編集部

 コミュニケーションアプリ「LINE」を提供するLINE株式会社(以下、LINE)は、「LINE」を活用した法人向けカスタマーサポートサービス「LINE Customer Connect」の提供を来春目処に開始する。なお、本格公開に先駆け、11月中に一部外部企業において実環境での段階的な試験運用を開始した。

来春開始!「LINE Customer Connect」とは

来春開始!「LINE Customer Connect」とは

 LINEビジネスアカウントのオプションサービスとして来春から提供される「LINE Customer Connect」は、企業と顧客のコミュニケーションをより円滑にサポートするカスタマーサービスだ。具体的な機能については以下の通り。

①企業が当サービスを導入すると、自社のWEBサイトやLINEアカウントからの問い合わせに対し、LINEアカウント上で対応することが可能。

②カスタマーセンターでの有人対応と事前に登録するFAQをベースにしたAIによる自動応答を相互に切り替えることが可能。特にAIでの対応においては、ユーザーが満足できなかった質問を蓄積し、随時FAQを機械学習や有人対応でアップデートしていくことで、解決率の継続的な向上を図ることができる。

③自社のWEBサイト等にLINEへ誘導するボタンを設置することで、WEBとLINEアカウントが連携した問い合わせ対応が可能。

④混雑時や営業時間外などにコールセンターに入電した電話での問い合わせをLINEアカウント上のチャットサポートに誘導し対応することが可能。

 ④の機能に関しては、顧客がオペレーターによる電話対応を希望した場合、混雑が緩和してから改めてLINEのメッセージにより電話可能なタイミングを通知することも可能だ。

 このように「LINE Customer Connect」は、忙しいEC担当者の業務を助けてくれるだけでなく、顧客のストレスを軽減させ機会損失を防ぐことに大きく貢献してくれるだろう。

 そしてLINEは来春の本格提供に先駆け、11月中に一部外部企業サービスにおいて実環境での段階的な試験運用を行っていく。その対象企業として、トランスコスモス株式会社(以下、トランスコスモス)が「LINE Customer Connect」の販売・運用代理パートナーになったと公表した。

トランスコスモスの活用例

トランスコスモスの活用例

 トランスコスモスは「LINE Customer Connect」を活用するにあたって、LINEを利用したチャットコミュニケーションの全てをオペレーターが対応するのではなく、トランスコスモスがすでに開発・販売をおこなっているbotプラットホーム「Reply.ai」も利用していく。

 例えば、定型業務はReply.aiが対応し、有人対応が必要な場面ではオペレーターが対応するなど、窓口を広げた効率的な対応で顧客へ快適なサービスの提供を実現していくとのことだ。

 LINEとトランスコスモスのような外部企業の連携にも期待がかかるが、既に一部LINE関連サービスでも「LINE Customer Connect」 の試験運用を開始しており、「LINE Pay」のLINE公式アカウントにおいては、質問認識率が現時点までで約89%、回答結果に対する顧客の満足率が約94%を達成している。

 LINEはこうした顧客との相性の良さを強みに、今後は従来のカスタマーサポートの置き換えにとどまらず、問合せ応答を通じてそれぞれの顧客の好みや関心を把握し、より個人に合わせたCRMやチャット対応を実現、リピート率ならびにLTV拡大にも貢献できるサービスを順次提供していく。

 また、試験運用や日本での本格導入実績を踏まえ、多くのLINEユーザーが存在する台湾、タイ、インドネシアなどでもサービス展開を検討しているとのこと。越境ECという側面で見ても、更なるLINEの拡大に期待がかかる。


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