「大型らくらくメルカリ便」まだまだ広がるCtoCの可能性

ECのミカタ編集部

株式会社メルカリ(本社:東京都港区 以下、メルカリ)とヤマトホールディングス傘下 のヤマトホームコンビニエンス株式会社(本社:東京都中央区 以下、YHC)が連携し、フリマアプリ「メルカリ」の新しい配送方法として「大型らくらくメルカリ便」の提供を4月17日より開始すると発表した。

 CtoCサービスの躍進が止まらない。フリマアプリを運営するメルカリが、家具や家電など大型商品の配送を手軽にする新サービスを開始。ヤマトホームコンビニエンスと提携した「大型らくらくメルカリ便」で、大型商品の出品数増加を狙う。

 「大型らくらくメルカリ便」は、引越や家具・家電の配送を行い、全国に大型商品を配送することができるネットワークを持つYHCとメルカリが連携し提供する、CtoCフリマ業界で初となる大型商品配送サービス。

多くのユーザーを抱えることで見えた新たな隙間サービス

多くのユーザーを抱えることで見えた新たな隙間サービス

 メルカリとヤマトホールディングスは、すでに「らくらくメルカリ便」というサービスをリリースしており、匿名配送による取引や、コンビニエンスストアからの発送などに対応していて、メルカリの好調を支えている。

 一方で、従来の「らくらくメルカリ便」は取扱いサイズが最大でも3辺合計160cmまでのため、それを超えるサイズが多い家具や家電など大型商品の取引には「らくらくメルカリ便」では対応できないケースも増加していた。ユーザーからは「大型商品を送る手段が分からない」「梱包が出来ない」「出品時の値付けが難しい」など、大型の商品をもっと簡単に取引したいというご要望が集まっていた。

 そういった声に呼応したのが「大型らくらくメルカリ便」だ。出品者がアプリ上で「大型らくらくメルカリ便」を選択すると、YHCのスタッフが出品者の自宅まで集荷、梱包までしてくれるので、配送業者を手配したり荷物を梱包したりする手間が無くなる。また、出品時の利用料金をあらかじめサイズ別に一律で設定することで、出品時の値付けが簡単になる。さらに配送先でも、開梱や設置、使用済みの資材の回収までYHCが行うので、購入者は購入した商品をすぐに使用することが出来るとしている。

学ぶ点の多いトップランナー達の動向から目が離せない

学ぶ点の多いトップランナー達の動向から目が離せない左:株式会社メルカリ 取締役社長兼COO:小泉 文明 氏
右:ヤマトホームコンビニエンス株式会社 代表取締役社長:市野 厚史 氏

 メルカリは日米合計で4000万ダウンロードを突破ししており、月間の流通額は100億円、1日の出品数は100万品を超えている。その中から生まれる不満の声や、改善点に着目し、スピード感を持って新たなサービスを展開できるところも今のメルカリの強みかもしれない。

 CtoCだけにとどまらず、ECと物流は切っても切れない関係にある。こういった先頭を走る企業に学ぶところは多い。今後もこうしたトップランナーたちの動向を追いながら、自社の商品に置き換えブラッシュアップにつなげてほしい。


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