ヤフーと三井住友FGが業務提携。両社が見据える「決済の未来」とは

ECのミカタ編集部

 またひとつ興味深いニュースが入ってきた。ヤフー株式会社と株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下「SMFG」)は、包括的な業務提携に関する契約を締結したと発表した。ネットと決済の関係性は、より身近に、結びつきあって、発展していくことになりそう。どんなビジネスが生まれて来るのだろうか。

 Yahoo! JAPANとSMFGが包括的な業務提携を結ぶことの意味は何か。双方のグループが有するノウハウやリソースを活用し、両グループのユーザーに付加価値の高い金融サービスを提供していくことを目的としている。

 具体的には、両グループのノウハウやリソースを活用した商品やサービスの展開に、双方のユーザーの利便性を高めつつ、SMFG各社の金融取引増強を図り、新たなビジネスモデルの創出等の連携を幅広くおこなっていくということだ。

 こうした新たな付加価値を創造する取組等を行っていく枠組として、関係当局による認可等を前提に、アプリやサービスの企画・開発、データ分析、デジタルマーケティング等を主な業務とする新会社を設立すると発表した。

Yahoo! JAPANが狙う決済周りの行く末とは

 ここのところYahoo! JAPANと各銀行との連携が加速している。先日、ジャパンネット銀行の連結子会社化が発表されたばかりだったが、立て続けにこうした大元との連携も発表され、決済周りで新たなビジネスモデルや付加価値の創造を行いたいという狙いは顕著だ。オンライン決済サービス「Yahoo!ウォレット」および、電子マネー「Yahoo!マネー」などが新たな機能を搭載するのか。

 気になるのは先日もお伝えしたYahoo!ショッピングにApple Payが導入されるというニュース(https://ecnomikata.com/ecnews/15444/)
様々なサービスが乱立しすぎたことで決済周りが複雑化した事によってユーザーに分かりづらいシステムとなってしまっては本末転倒だ。「このサービスは使えるけど、これは使えません」という事が増えると、ユーザーはめんどくさくなって離れてしまう。様々なサービスやプラットフォームと上手に連携してユーザーファーストであるという事を意識付けたい考えもあるだろう。

 そういったビジョンがあるならば6月末に発表された「Yahoo!マネー」の対応銀行に地方銀行18行を新たに追加したというニュースにも納得がいく。クレジットカードを利用することに抵抗がある方も安心して利用でき、ユーザーにとって身近で便利でお得な決済手段としての利用機会の拡充を目指しているのだろう。

 Yahoo! JAPANの見据える新たな価値の創造はとても気になるところ。FinTechや暗号通貨の分野でも面白いサービスが出てくるはずだ。そうした難しい分野でもユーザーが安心して利用できるような、そういったサービスの創出を願ってやまない。

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